【真剣!野良仕事】[122=お米の話(3)]


2010.6.21(月)
皐月、お米のコト寄せ

 ここしばらく更新できませんでしたが、すでに2カ月前の「お米の話」4月分をアップします。
 御年92歳になるシマさんをして、「こんな不安定な陽気が続くようなら、この先行き、農家に未来はあるのだろうかと、つくずく考え込んでしまいましたよ」と、サニーレタスの出荷に忙しい飯島農園の畑の脇で、立ち話をしていたおりのことを思い出します。自宅から豊富まで車を走らせながら、わずかに窓を開けた途端、どこからともなくフローラの匂い。卯の花がどこかで咲いているんだろうな。春4月10日(土)のことです。この日は実にいい天気でした。年間のスケジュールどおりこの日は種まきです。種まきといっても、苗床を作ることですが、参加者は初めての米づくりですから、作業段取りもなにもかも、指示待ち状態。

 世話役の鷹島さんからこの日の作業概要が説明され、作業に入る前に簡単な自己紹介となりました。米作りに係わる夢の一端を、それぞれが気持ちを抑え気味に簡潔に披露した後、作業に入ります。

 わがチームは田植機を使って1.5反にチャレンジするので、田植機用の苗床(バット)を作ります。手植え用の苗床とは若干違いますが、田植え当日、その差異が明瞭になりますので、ここでは説明を省きます。

 専用のバットに、水稲育苗用培養土を敷き詰めます。育苗用培養土は粒状のさらさらした感触で、見掛けは小粒の玉砂利。専用バットの2/3の厚みにこの育苗用培養土を敷き詰め、この上に一晩水に漬けておいた種籾、今年はミルキークイーンという品種ですが、コシヒカリと対比した農水省のページ「新形質米品種の特徴と利用の概要」を見ると、全国的なトレンドである粘りが強く、冷めても硬くなりにくいお米、つまり低アミロース米ということで、今秋が待ち遠しい限りですが、その作業の有様は以下の写真でご覧ください。

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↑水稲育苗用培養土を専用のバットに敷き詰めますが、こんな木片で2/3の厚みをチェックします。
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↑これが水稲育苗用培養土。この袋で5袋使いました。
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↑メンバー紹介。米作り初めての秋山さんです。
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↑種籾の重量を量る金子さん。
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↑専用バットに培養土を敷き詰めたら、たっぷりと水を散布。散布するのは阿川さん。その作業を見つめるのは、左から小関さん、腕組みするのは坂本さん、左手を腰に当てているのが、われらがインストラクターの鷹島さん。
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↑スリットを調整することによって、バット1枚に指定の種籾数を蒔く専用の道具で、水を含んだバットの上に種籾を蒔いています。30枚のバットに種籾5キロの勘定です。サラサラ砂利状の培養土は、水を含んだとたん、ねっとりした粘土と化してしまうから驚きだ。稲の育苗洗脳の培養土とは、こういうことだったのかと納得。
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↑種籾は結構な値段がしますから、無駄のないように、慎重に慎重に。作業の慎重さがこの姿勢からも伺えますね。
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↑種籾を蒔き終わったら、ふたたび先ほどの育苗用培養土を厚さ1/3の加減で敷き詰め、覆土とします。この作業の最後にまたたっぷりと散水します。種籾は無菌の粘土によって包み込まれ、発芽のための苗床へ。
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↑苗床作りです。専用のバットを寝かせるベッドメイキング。ふつうの畑の一画に、苗床を作るのですが、水を張るので、水平にします。
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↑ビニールシートにバットを並べているところ。水平を出すのって、本当にむつかしい。
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↑イエロージャケットは高橋さん。これで本日は終了。全員集合で記念写真撮影。お疲れさまと挨拶を済ませたら、インストラクターの鷹島さんから「ついでに田んぼを見に行くことにしませんか」と呼びかけ。
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↑いやあ、一面、草ぼうぼう。「この草が種をこぼすと大変なことになるので、燃やしましょう」と鷹島さん。風下から火をつけて、約20分でこの範囲が燃えました。風上から燃やしたら、あっという間に燃え広がって、収拾がつかなくなってしまう。風向きには十分、気を付けなくては危険なのだ。ここで飯島さんからの伝言。「一人1本、棒キレを持っていってくださいね。意外と役に立つし、身を守る道具にもなるので」と。棒切れを持った途端、子供の頃に刷り込まれた記憶がよみがえってくるのか、男性陣はチャンバラ気分。
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↑炭になった部分に触ってみると、ほんの表面だけが燃えているのが分かる。枯れていない草はまったく燃えないということも、この野焼き作業で分かったこと。
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↑「これだけしっかり燃やしておけば、夏になって雑草に悩まされることも、あまりないんじゃないかと思います」と鷹島さん。皆さん、どこか、チャンバラにこころときめかしたころに戻ったような表情。なかでも金子さんはカメラを向けた途端にこのポーズ。武蔵の二刀流に憧れていたんだろうか。
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↑草の陰になにやら動くもの発見。野鼠だった。生物多様性は維持されていた。

乱高下する気温
 春になって、海老川沿いのサクラも咲きほころんでいるというのに、前後して雪が降ったり、氷雨になったり。その翌日は真夏のような蒸し暑さ。しまう時機を逸したまま、石油ストーブが部屋の隅で埃をかむった状態です。乱高下する気温。三寒四温どころか、一寒一温のサイクルには、体がついていけません。種まきをした4月10日(土)だけは極上の天気で、最高気温20度(最低気温10.7度)。

 ところがその翌日からふたたびちょっとおかしくなった。苗床は大丈夫だろうか、ボクの記憶はあてにならないので、メモしておいた最高最低気温。朝日新聞京葉版の船橋〜千葉エリアの気温は以下のとおりです。

11日(日)23.5度(14.8度)
12日(月)7.7度(7.5度)
13日(火)19.1度(6.3度)
14日(水)16.9度(11度)
15日(木)6.5度(5.1度)
16日(金)6度(4.4度)
17日(土)9.4度(1.1度)

 当初の予定では、4月17日は田んぼの草刈りと畦道の補修などでしたが、前日に鷹島さんからのmailで以下のような連絡がありました。

世話役の鷹島です。前回4月10日(土)はお疲れさまでした。その後、気温の低い日が続いており、苗の成長に影響がなければよいのですが。さて、予定では、明日の17日は「畔の草刈り」となっておりますが、別のイベントが予定が入っていること、天気予報もよろしくないので、4月24日(土)に延期いたします。9時に好人舎にお集まりお願いいたします。長靴は田んぼ用ではなく、通常のもので結構です。また、4月10日に種まきした種は、このような天気にもかかわらず順調に育っております。当日、観察してみてください。

 以上のような連絡があり、当日、時間どおりに好人舍に集合し、草刈り機などを担いで田んぼへ移動。田んぼに着くと、草刈り作業に熱中のあまり、記録としての写真撮影を忘れていました。作業を終え、ヘトヘト状態で撮ったのがわずか1枚だけ。いやはや、お疲れさまでした。

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↑多分、参加メンバーが気にしている苗の生育状況。トンネルの中をのぞくと、もう一枚、保温のビニールが掛けられていた。
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↑その保温用の上掛けをそっとめくってみると、ご覧の通り、順調に推移していた(4月24日現在)。乱高下する気温にもめげず、順調に育っていた!
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↑この日はもっぱら草刈り。でも、まだ雑草たちはおとなしい表情のままだった。いつかは猛々しい素顔を見せるのだろうな。農道で参加メンバーの方々と記念写真。

 この翌日からふたたび天候は乱高下。鷹島さんから、田植えの連絡が入るのを心待ちしつつ、散会。
by 2006awasaya | 2010-06-21 19:42 | 真剣!野良仕事


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