【真剣!野良仕事】[198=味噌仕込みを終えて]

2013.2.12(火)
今年も味噌仕込み完了
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↑今年もお陰様で無事、味噌仕込みが完了できました。作業を終えたばかりで頭にはシャワーキャップ、マスク、手術用の薄手のゴム手袋をつけたままですが、無事に作業を終えることができ、ほっとしている至福の表情だとご理解ください。仕込んだ量は10kgです。厳重に滅菌密封し、仕込んだ年月日と気温、天気具合を明記。例年になくあたたかな日でしたので、はて、どんなお味噌に仕上がってくれるやら。来年の今時分まで「慌てず騒がず、じっと待て!」。

 基本的にはその年に仕込んだ味噌はその年の暮れに開封し、翌年の暮れまでおいしくいただいてきました。ある年の味噌はおいしさには変わりはなかったものの、熟成が進み過ぎていて味噌の色が黒褐色に近い時もあり、また別な年には、素材の大豆をミンチ状にせず、豆の形のまま仕込んで、ふくよかなお豆状態でいただいたこともあり、その出来上がり具合はその都度、指導してくれた金谷さんに報告してきました。なぜって、金谷さんが毎年、厳寒の時期に麹を作ってきてくれたおかげで、こうしたおいしいお味噌を味わえるのです。その麹を作るに当たってのデータは克明に記録され、集積されていますが、出来具合の味とか色味についての評価は各人の好みで数値化できにくい領域で、そうした評価もまた、製麹及び味噌仕込みには欠かせない経験値でしょうね。

 このブログ、真剣!野良仕事の176回には([情操多層味噌開封す])、その情操多層味噌を仕込んだ折りの様子は142回に([情操多層の味噌])として書きましたし、出来上がりの味噌の色については、118回に([蝦茶か駱駝か、色味の違い])として報告。また、ボクが初めて味噌仕込みを体験した様も31回([味噌づくり後編])と30回に([味噌づくり前編])としてアップしましたので、覗いて見てください。毎年毎年、同じような作業をしているだけですが、その年の夏場の気温とか、仕込んだ樽の保管場所でさまざまに風味を変えてくる味噌。
 金谷さんが今年も参加されたメンバーを前に作業手順の説明をひとわたりしてくれた後、言わずもがなといった表情で「みなさま、今日はよろしくお願いします。ところで今日の作業は味噌づくりではありませんので、誤解のありませんように。われわれはただ樽に仕込んでいるだけで、味噌を作っているのではないのですから」と。ボク一瞬、『味噌づくりではありません』の意味を掴みかねていたのですが、ややしばらくしてその真意を了解。人が何から何まで作っているように見えますが、厳密に言えば人は手を添えるか、手を貸しているに過ぎず、そのあたりの構成なり構造を厳密に言葉に置き換える能力に欠けてしまっている自分を見た一瞬でした。
 なるほど、「味噌仕込み」とは言い得て妙。「味噌づくりにあらず」、然り。
 隣りにいた風戸さんが「子孫を残すシーンで『子づくり』か『仕込み』か、うーん、なかなか難しい使い分けの場面もあるなあ」とチャチャを入れてくれて、ボクの緊張をほぐしてくれました。いろいろにお気遣いいただき、ありがとうございました。
by 2006awasaya | 2013-02-12 12:26 | 真剣!野良仕事


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