【真剣!野良仕事】[205=三陸通信2●バーベキューパーティ報告]

2013.8.1(木)

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↑岩手県大船渡市三陸町越喜来の漁師、遠藤さん(左)と陸前高田市の区長、伊藤さん。タコカゴ漁では大変お世話になりました。今年の秋にもまたお伺いします。

話の糸口

 タコカゴ漁に乗船させてくれた漁師の遠藤誠さんとは、どんな方なのか、興味が湧くでしょ。三陸漁業生産組合の理事も務める進取の漁師さんなんです。「三陸のタコ漁 乗船記」でも分かるとおり、笑顔がステキで、瞳に力があり、そしてなにより、両の手が大きく力強いこと。まさしく漁師さんの手なんです。この分厚な両の手で握手をされると、全身を大きなパワーで包みこまれるような、ム、なんだこの安らぎはと、不思議な感触が伝わってきます。右手だけを差し出し、シェイクハンドする儀礼的な握手でも、ふだんからその習慣がないだけにドギマギしてしまいますが、遠藤さんの場合は左手も加わりますので、圧倒的なたっぷり感におぼれてしまいそうです。

 ところで、遠藤さんが理事をされている「三陸漁業生産組合」については各自で調べてみてください。
 ボクがweb上で調べた範囲で申し上げると、この新しい漁業組合を突き動かしているキーワードは「6次産業化」でしょうか。

 漁業は農業・林業と同じく自然に対して直接働き掛けることで業を産み出す「1次産業」に分類されています。1次産業で生み出された産品に加工という価値を付与して業となす「2次産業」は、漁業関連では「水産加工業」です。この水産加工品を魅力的に組み合わせるなど、さらに魅力をシェイプアップする産業を「3次産業」といいます。ここまでは産業構造を分かり易く説明する分類学に過ぎません。三陸漁業生産組合が進取だというのは、1次+2次+3次=6次という新しい視点と考え方で三陸の海を見詰めたところにあるのです。自分たちは魚を獲る人、加工するのは別な人がやり、加工品はさらに別な人が売るのでは、震災前の自分たちの姿と同じではないか。自問自答を繰り返すうち、同じような視点と考え方を共有する仲間が増え、さらに知恵を出し合い、新しいスタイルを作り上げた。それが三陸漁業生産組合なのです。
 漁もすれば、加工もし、まったくの新規分野に売り込みもする。
 勢いが第一からして違います。
 応援団も増えてきた。
 飯島さんも、実は応援団の一員だったのです。

 話がなかなかバーベキューパーティに辿り着けませんが、もうしばらくお付き合いください。
 そもそも、なにゆえに三陸の漁師さんなのか、この最初の一歩を説明しておかないことには、船橋から600km離れた岩手県陸前高田と大船渡市三陸町越喜来を結ぶ糸が見えてこないと思います。その最初の結び目について、2年前からのエピソードを真剣!野良仕事[206=三陸通信3]にまとめましたので、そちらを読んでいただければと思います。飯島さんの頭の中で結び始めた「農業と漁業の共生」というイメージが少しずつ形になってきていると思います。

 さてこそ。調達した三陸の食材へと話しをやっと進める下準備、いやいや舌準備が出来たようです。写真をベースにバーベキューの様子をスライドショーにしていきましょう。

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↑発泡スチロールのトロ箱には、三陸の海の幸。白い腹を見せているのはナメタガレイ、その下にはカジカ、口から空気袋を出しているのは深い海にすむドンコ、かな。これとは別に、タコと、組合長理事の瀧澤英喜さんからいただいた毛ガニもいっしょに船橋の飯島農園竹林のバーベキュー会場へと発送された。

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↑発泡スチロールのトロ箱の蓋を閉める前に、海水を凍らせて作った砕氷を詰める。真水の氷と比べると、はるかに鮮度を保つ能力が上とか。小さな氷を一つ摘んで口に含むと、しばらくして溶けだし、確かに口の中が海になった。

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↑船橋に届いた大きな毛ガニ。瀧澤英喜さんからは茹で方のポイントを伝授されたので、この日、調理を担当する大村さんと川口さんに携帯で、瀧澤さんから聞いたとおりの内容を直接、伝えました。「毛ガニの腹側に塩を擦り込んでから、多めの熱湯で茹でてください。茹で時間は15〜20分。ポイントは塩を腹側に擦り込むこと。これだけを守ってもらえれば、三陸の毛ガニの美味さは分かってもらえます」と。

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↑タコの茹で方も、遠藤さんから詳細なノウハウが伝授された。「大きめの鍋に熱湯を用意する。湯が煮立つ前に、タコの表面のヌルを塩揉みして取り除いておく。水洗いしてからタコを熱湯に。だいたい5分から7分。箸で突いて、通ればOK。火傷しないようにタコを湯からあげ、氷水に浸ける。家庭用の冷蔵庫の氷よりはコンビニなどで売っている氷があったら、それのほうがいい。一匹目を茹でたら、煮汁は捨てずに、足りなくなった分を足して、また同じように茹で、氷水で冷やす。本当は一匹目を茹でる時、番茶を入れるのがいいんだ。番茶の葉っぱを布の小袋にいれて、いっしょに茹でるのね」と。

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↑飯島農園竹林のバーベキュー会場。左から調理担当の大村悦子さん、金子さん、阿部さん。

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↑ビールの肴として絶大な人気を集めたのがこのナマコ。大村さんは、「これにレモンの輪切りが入ると、小さい頃にお袋が瀬戸内で獲ってきて食べさせてくれた味になるんですが」と。

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↑しゃれたレストランの一画に見えないこともありませんが、ただコンパネを渡しただけのテーブルです。集う人物がステキだと、雰囲気もステキに見えるから不思議だなあ。

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↑時間ぎりぎりでバーベキュー会場に滑り込んだ三陸調達組の風戸、長谷川と、会場準備担当の阿見さん。

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↑いつ見てもステキな笑顔の阿部さんご夫妻。

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↑素麺流しで盛り上がるハーブの吉本先生(手前)とブータンから帰ってきたばかりの川口さん。

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↑大槌に行きたかったと思いを残す神辺さん。

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↑畑ではいつもアドバイスとサポートをいただいている小林さん。

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↑川上で大半が捕獲されてしまい、川下ではほとんど収穫なしの素麺流し。凄絶な争奪戦は、むしろ子どもたちにしっかりと見せておくほうがいいのかも。


 いやあ、ことしも竹林バーベキューパーティは楽しかったですね。三陸の漁師のみなさん、おいしい野菜公園2007関係各位、そして飯島さん、ご苦労様でした。
by 2006awasaya | 2013-08-01 17:31 | 真剣!野良仕事


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