【真剣!野良仕事】[209=ブータン製メモ帖を和のテーストで]

2013.9.25(水)
f0099060_2236578.jpg

↑お土産にいただいたブータン製のメモ帖を参考に、和のテーストに作り替えた試作第1号。麻の葉模様の夏着をほどいて洗い張りし、和紙を裏打ちしてから少し厚めの段ボールに着せ、ササコハゼで留めるようにして和のテーストを出してみました。

和テイストのメモ帖

 飯島農園の畑には、山に魅せられた方々が結構いるんです。北海道の大雪山に行ってきたとか、尾瀬を歩いてきたとか、キリマンジャロ山頂の豹を見たいがために遠くアフリカまで出掛けていったへミングウエイ好きのご夫婦がいたりと、まったく優雅な人生を送っている方々のなんと多いことか。

 そんな畑のメンバーの一人から、「ブータンの山に行ってきたのよ」と、まるで高尾山に登ってきたみたいな物言いでおっしゃる奥様がいて、ああ、羨ましい。空気は美味かったですか、とか、国全体が傾斜のキツイ斜面でしたか、とか、お花畑はきれいでしたか、とか、頓珍漢な質問をして辟易とさせてしまったのですが、後日、その方からいただいたのが、このブータン土産のメモ帖。実にステキな意匠。素朴な竹片を留め具として使った巧みさ。大げさに言えば息を呑む思いでした。丸い抜き型で表紙に当たるベロ部分に穴を開け、その位置に合わせて抑えの下紙に切れ目を2本入れ、ブータンのどこにでも生えていそうな竹を薄く削いだ竹片で挿して留める。

 う〜ん、なるほど、いい感じ。裏返したり、かざしたり、実際に使ってみて、そうか、この留め具である竹片は簡単になくしてしまいそうだなあ。紛失すると綴じられなくなって困るなあ。この一点を中心に考えを巡らし、そうか、足袋の留め具などに使われている「コハゼ」ならばいけるんじゃないかと、さっそく試作をしてみました。ちょうど手元に和綴じ用の帙(ちつ)に使うササコハゼ(小さなコハゼという意味)があり、また、解いたばかりの着物地がありましたので、この着物地を洗い張りし、和紙を裏打ちして、メモ帖のカバーとして試作してみたんです。

 作り方の要領がわかってくると、もっともっと作ってみたくなって、初めは書道用の半紙をカットして厚さ10mmに束ねてからメモ帖サイズに裁断。それを四つ目綴で製本し、そのサイズに合わせてメモ帖カバーを作ってみたりしたのですが、書道用半紙を裁断するのに一苦労。

 そこで近くのロフトに行ってメモ帖をいろいろ購入してきて、サイズを測り、型紙を作ってみたんです。メモ帖と一口に言っても、いろいろなサイズが市販されていたんですね。で、一番出回っていて安価なB7サイズのメモ帖をもってボクのメモ帖基本サイズとしました。

 布の柄も着物地以外に、リバティなどの花柄も和装本を作るときの控えで持っていたので、それらでも作ってみました。B7のメモ帖が1冊10円、3センチにも満たないササコハゼが1個50円。製作費用中でなんと一番高い値段がササコハゼとは。いよいよ日本から日本的なものが姿を消していくのがわかります。でも、こんなに高いんじゃあ、使わなくなるのも仕方がないか。そういえば、足袋ってここ30年、履いたことがなかったなあ。あ、いやいや、農作業では重宝している地下足袋は毎週履いているし、この5年で3足目だし。でも地下足袋のコハゼは金具だしなあ。これが象牙製のササコハゼだったら、一つ1000円はするだろう。いま手元にあるササコハゼも、きっとなにかの大型動物の骨だとは言え、値上がりする前に買いだめしておこうかしら。

f0099060_22374777.jpg

↑留め部分はこんな仕掛けになっています。右がブータン製、左が長谷川製。

f0099060_22384981.jpg

↑ササコハゼをはずしたところ。

f0099060_22393368.jpg

↑もっとたくさん作ったのですが、この中では左から2番目の縞柄がお気に入りです。
by 2006awasaya | 2013-09-25 22:43 | 真剣!野良仕事


<< 【真剣!野良仕事】[210=故... 【真剣!野良仕事】[208=今... >>