【真剣!野良仕事】[224=ついに石焼きイモが出来た!]

2014.10.26(日)
成功の秘密は黒石にあった!
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↑どうです、この色味。ホクホク感とねっとり感。プロが作った焼き芋と遜色ないところまでいい味、出しているでしょ。はたして焼き芋のプロがいるのかどうかは判りませんが、食べてみると、この過剰な自讃が嘘偽りないこと、実感できるのです。お芋は別名「蜜芋」との異名のある安納芋です。


 飯島さんが言うんです。
「石は焼くと破れるから、危ないですよ」と。

 実は、おいしい焼き芋がなかなか出来ず、相談に乗ってもらっていたんです。蒸したお芋もそれはそれでおいしいのですが、売られている焼き芋には適いません。
 なんとか自宅で好きなときに、好きなだけ焼き芋が食べたい!
 そんな思いが頭蓋にも眼底にもこびりついていますから、広告のチラシを斜め読みしていると、焼き芋関連の広告に目が引き寄せられてしまうんです。そんなこんなで、うちの台所にあるコンロに乗せるだけでできる簡易焼き芋窯があることを知り、衝動購入抑えがたく、通販でその窯を買ったこと。その窯の内部はこうなっていて、強火で20分、湯気が立ってきたらホクホクの焼き芋の出来上がり。そんなフレーズに惹かれて購入したはいいけれど、そうした指示通りにやると黒コゲになってしまい、せっかくのお芋の半分以上が炭芋となり、食べるところがほとんど無くなってしまったこと。そこで、窯の底部に石を並べて、直接、お芋が底に触れないようにすれば炭芋にならないのではと考えているんですが、どうしたもんでしょうか。

 そんなことを一方的に飯島さんにおしゃべりしたんです。

 博学の飯島さんのことですから、それならこんな石が最適だとか、石よりも平べったい耐火煉瓦の方がいいだろうとか、実践的で具体的なアドバイスをいただけるものと思っていたんですが、豈図らんや、口から出てきたのが「石は焼くと破れるから、危ない!」との注意喚起。

 でも、言われてみれば全くの盲点でした。焼かれた石が破裂して、弾けた石が窯をぶち破り、破片が飛散して近くの食器を壊し、台所が悲惨な現場になることまでは考えても見ませんでした。まったくの想定外でした。

 窯の底に石を敷き詰めるというイメージは、ボクが子供のころには見慣れたシーンでした。大通りにはリヤカーで売りにくる焼き芋屋さんが街灯の灯った電柱の下にいて、そのリヤカーの荷台そのものが焼き芋の窯になっていて、さて、窯の大きさはバスタブくらいはあったかな。中には小石がびっしり敷き詰められていて、窯の下は焚き口が開いていて、絶えず薪がくべられていましてね。「おじさん、お芋、ふたつ、ちょうだい」というと、小石をザクザクかき分けながら、焼き加減のいいホクホクの焼き芋を取り出してくれて、それを新聞紙で丁寧にくるんで「はいよ、熱いから気をつけるんだよ」と手渡してくれたものです。

 そんなイメージが眼底にゆらゆらと漂っていますから、バスタブは無理として、大きく規模を縮小してでも石焼きをやってみたかったんです。ところが、「石は焼くと危ない」という指導です。

 でも、でもです。石焼きへの思いは消し去りがたく、頭の中では焼き芋にふさわしい石はないものか、小石さえあれば、拾い集めて窯に敷き詰め、それこそがおいしい焼き芋への最終段階と思い込んでもいますから、どこへ出かけるにしろ、視界の隅で小石へのチェックは生きているんです。

 それでさる日、さる太平洋岸のさる海岸に出向いたおり、石焼きにぴったりの、丸くて強そうで、まるで囲碁の黒石のような品格さえ感じさせる粒ぞろいの小石の浜に降りる機会があり、ああ、ここでこの黒石たちを拾って帰らずして、いったい何をしにここまできたというのかと激しく自分を責めることになるなと直感。1キロだけ拾って帰ってきたのでした。その場所がどこかは公開できませんが、たしかに飯島さんに注意喚起されたとおり、試しに焼いてみましたら、音を立てて破砕しました。急激に火で炙ったのがいけなかったんですね。破砕しないように徐々に時間をかけて加熱すると、黒石が真っ赤になっても破砕することはありませんでした。

 この試行を経て、窯の底に黒石を敷き詰め、20分間、石と窯を弱火で加熱してからお芋を入れて、ここから20分間強火加熱し、いったん火を停め、並べたお芋の天地を返し、さらに20分間強火加熱。窯の蓋から焼き芋の魅惑的と言うか、蠱惑的なあのにおいが立ち上り始めたところで火を止め、そのまま30分放置。こうやってホンモノの石焼き芋が出来たのでした。

 ちなみに、使ったお芋は今年の6月16日にお芋3種を定植したうちの安納芋です。蒸かし芋だと抜群の美味しさを誇る「紅はるか」、干し芋として最高の品種と評判の高い「ほしキラリ」はまだ土の中です。

 石焼き芋の次はいよいよ宿願の干し芋の試作です。11月中旬には掘り上げ、1カ月間は寝かせた後、チャレンジすることにします。乞うご期待を!
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↑お芋の天地を返したところです。
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↑20分間、窯と石を焼いたところにお芋を並べた段階です。
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↑黒石を空焚きしたところです。黒石は灰色になっています。照明を当てないと中央部の黒石は赤色に焼けています。
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↑黒石を敷き詰めたところです。
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↑焼き芋専用の窯の内部と拾ってきた黒石。窯の中央部は穴があいていて、その穴を覆うように1ミリ厚の鉄板が置いてあります。
by 2006awasaya | 2014-10-26 19:12 | 真剣!野良仕事


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