【真剣!野良仕事】[227=複層仕込みの味噌開封]

2015.4.15(水)

複層仕込みの味噌開封

 4年前の2月27日(日)。とにかく寒い日でした。
「今朝はヤケに寒いですね。今年もよろしくお願いします」と、味噌仕込み責任者の金谷さんに挨拶すると、ニコニコ顔で「絶好の味噌仕込み日和になりましたね」と返され、「そうか、こんな厳寒の日こそが味噌仕込みには適しているのか」と、思わず知れず背筋を伸ばしたことを思い出しました。
 とにかく寒い日でしたが、久しぶりに背筋を伸ばしたついでと言ってはヘンですが、兼ねてからペースト状の味噌ではなく、豆状の味噌を試してみたかったので、「仕込みに当たって、ミンチ状の層とミンチにせずに豆のままの層を交互に積層して、今日はペースト、明日は豆状の味噌という具合に、表情と形状を違えた味噌を味わいたいので、そんなふうに樽に詰めてもよろしいものでしょうか」と確認しましたら、「ああ、面白そうですね。どうぞやってみてください」と、伸ばした背中を撫でてくれました。
 あの寒い日から4年が経過した今日、ちょうど小分けにしていたタッパの味噌がなくなっていましたので、4年前の複層仕込み味噌を開封しました。
 仕込んだ日から12日後に、東日本大震災が起きたわけですが、2階の納戸に仕舞う際、前年に仕込んだ味噌樽をこの味噌樽の上に積み直し、たぶん重ね方がよくなかったのでしょう、激しい揺れで前年仕込み樽が横転。幸いにも他の部屋では家具の倒壊もなく、本棚からも本などが飛び出さなかったので、納戸のチェックをし忘れ、ほぼ1カ月間、横転したまま放置。汁がこぼれ出していたんです。その横転の記憶が樽をくるんだ米袋に残っていました。
 全部で3層にした一番上層の豆状はとてもいい感じでした。野田産の茶目の大豆は丹波の黒豆を思わせる深みのある濡れ羽色です。一粒つまんで噛んで見ると、これが全くの無抵抗。やわらかな煮豆。仕込みの前日から大きな鍋で煮た豆ですから当たり前ですが、4年を経過するとこんなにも丸くなるのかと、ちょっとおどろきました。
 金谷さんには「複層仕込みの味のほど、開封したら教えてください」といわれていましたので、まずはご報告まで。
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↑米袋に残るシミは、2010年仕込みの味噌樽から出た汁です。(金谷代理)と書いてあるのは、この日、急な用事が入り、米袋の外装だけを金谷さんにお願いしたものですから、金谷さんがこう記してくれたんですね。
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↑米袋を取り除いた状態です。さて、フタを開けてみますか。キレイな状態で仕上がっているかどうか。このドキドキ感、ときめき感がなかなかにいいものです。
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↑そろそろとフタを開けてみると、右上に想定外の盛り上がり。かなりアルコールで除菌したので、表面全体はキレイだし、うん、ま、よしよし。
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↑味噌の表面も内部も均一な状態です。上層の豆層はどうなっているか、振り下げてみると、うーん、いい感じ。
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↑豆状の部分だけを取り出して、一粒食べてみました。見た目はお正月に食べた黒豆にそっくり。うーん、まろやかな味わい。この豆層で味噌汁にしたら、お椀の底にこの粒粒が最後に姿を現すので、意外とおもしろいかも。
by 2006awasaya | 2015-04-15 09:57 | 真剣!野良仕事


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