【真剣!野良仕事】[49=忙人南瓜]

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↑2007.10.20に収穫してきた「打木赤皮甘栗かぼちゃ」です。加賀伝統野菜のホームページを見ると、このかぼちゃの特徴は全体が赤い皮で覆われていて、赤みが強いほど良品ということでしたが、ボクのかぼちゃはご覧の通り、オレンジの地にグリーンが象嵌されたように入っていて、良品ではないながら、なんともエクセレントな色使い!

おいしく甘い忙人南瓜
 仕事が忙しく、しばらく畑に出られないことがありました。8〜9月のこと。週1回、土曜日1日だけの出席すらままならない忙しさって、あるんです。他のメンバーが毎週、草取りやブロッコリーの世話、オクラの収穫と出荷、稲の収穫、葉もの野菜の植え付けに取り組んでいるときに、忙しいからって畑に出られないこの無念さを飯島さんに訴えたことがありました。

飯 島  無理することはないんです。野菜って、手を掛ければ掛けるほどおいしさが増すってものでもないんです。忙しくて、畑に来られない長谷川さん向きの野菜、いっぱいありますよ。
長谷川  ええ!そんな野菜があるんなら、ぜひぜひ、教えてください!

 この立ち話で、一気に楽になりました。手をかければ掛けるほど、おいしくなるのに決まってますが、ああ、なんて優しいエールを送ってくれるのでしょう。丹誠を込めて野菜作りに励んでいる方はそれなりにおいしく、形もよく、なりもいい野菜が穫れるのは至極当然として、種を播いたらほとんど手をかけずに収穫できる独立心の強い野菜があるんです。芽が出て、双葉が虫に食われない限り、順調に育ってくれる野菜。嗚呼!忙人のための野菜。

 この日、8月18日のボクの日記には、「大根と南瓜がボクに向いているらしい。飯島さんから教わった」とあります。

 この日、放置したままの畝を耕耘機で整地し、お隣の大内さん、阿部さんの助けを借りてマルチシートを敷き、大根の種を播きました。キャベツの苗を8つ植え、トンネルネットを張り、防虫対策としました。皆さんが植えていた白菜は、週一回、見回りに来ないとちょっと心配というレベルの野菜だということで、今年の冬の白菜は断念しました。そのかわり、植えればかならず花をつけ、実をつけるカボチャの苗が用意されていました。加賀伝統野菜の「打木赤皮甘栗かぼちゃ」です。
 果肉に水分が多く、カロチンを多く含み、腸内でビタミンAに変化し、目の疲れや風邪の予防に効果があると、これはあとあと、webで調べたことですが、いつもモニターを見つめて仕事をしているので、願ったりかなったりの野菜なのです。
 そのかぼちゃを今日、3つ収穫してきました。放ったらかし状態にしていたのですが、いくつも黄色い花が咲いて、このままでいくとたくさん穫れそうな予感。でも、花はたくさんつけるのですが、なかなか結実までいかなくて、「このままにしても、あまり実が大きくならないから蔓も刈り取ってしまいましょう」との飯島さんからの指示もあり、収穫と撤収。なんと3つも収穫できました。3つとも直径12センチ、450gでした。冷暗所なら3ヶ月は保つと、加賀伝統野菜のホームページに説明がありました。全体にまんべんなく赤い色をしているのがよいカボチャということが品質の見分け方で説明されていましたが、この伝でいくと、ボクのカボチャはレベル以下かも。それでもテンプラにしていただいたら、これが甘くておいしいのです。
 なお、この加賀伝統野菜のホームページにかぼちゃの名前の由来が紹介されていて、それによると、16世紀に日本に持ち込まれたおり、「カンボジアの瓜」として紹介されたのが詰まってカボチャになったとあり、「南瓜」という漢字表記に付いては、中国では南方から伝えられたので、南瓜の文字をあてていたものが、日本でもこの漢字をそのまま使用し、読みを「かぼちゃ」にしたというのです。日本語の柔軟性をうかがわせる事例ですね。
by 2006awasaya | 2007-10-21 22:37 | 真剣!野良仕事


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