【真剣!野良仕事】[93=オクラ撤収]

2008.10.25(土)
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↑撤収作業中のオクラ畑。この夏、大活躍した大村さん、この日、姿が見えませんでしたが、夏の疲れが出たのでは? だれもが大村さんの働きなかりせばと、言っていましたよ。

ご苦労様、オクラ様

 本年5月24日(土)にオクラの種を播き、今年もオクラ栽培が始まったことは[78=オクラ入りリポート1]で書きました。その後も[83=オクラ収穫の3日間][84=4日目の徹底][86=農具は朝まで寝かしておけ]でオクラ栽培のアウトラインを報告してきましたが、さて、いよいよオクラ栽培の終了時期です。ハウス栽培ではなく、露地なので、やわらかさに欠けるものも多くなり、飯島さんからいつ、「撤収します」の声がかかるのか、携わってきたメンバーも聞き耳を立てている昨今。

 そんなとき、坂本さんからの回覧mail。

[今日(10/24)は大雨でしたが、「オクラ畑、ぬかるみの心配は無いだろう」との飯島さんの判断です。トラクター+ハンマーカッターで オクラを根元から20cm程度のところでカット、同時に茎の部分を裁断してしまいます。続いてトラクター+鋤具で マルチ側部を起上し、マルチはがし作業を簡易化します。残ったオクラの根株部分は 再度トラクターで耕転、手で抜く作業は不要です。と言っても飯島さんも初体験、思惑通りうまくいったら拍手!もし飯島案がうまく行かなかった場合、残った作業は翌日曜日、出られるメンバーで楽しみながらやりましょう。]

 おお、ありがたい。今年は手作業から開放されそうです。昨年はマルチはがしとオクラの引き抜きで大汗をかきましたから。作業をして分かったことですが、オクラは直根でなかなか引き抜けないのです。こんなに深く根を伸ばしているんだから大風が吹いてもびくともしなかった訳です。機械で片をつけようって訳。進歩が見られるってのは嬉しい限り。

 朝9時、好人舍に集合。オクラの畑はおよそ1キロ離れたところにあるので、トラクターは飯島さんが運転。坂本さんがスキ、クワ、カマ等の農具を軽トラに積んで追いかけ、我らは徒歩で移動。
 オクラ畑に到着すると、すでに飯島さんがハンマーカッターでオクラを切断中。
 これはオクラの畝に跨がるように移動しながらお尻に付けたカッターでオクラの茎をカットしている。茎をカットしたら、今度はトラクターに犂を取り付けて、畝の底部を引っ掻くように削いでいきます。雑草に占領されている部分を削いでおくと、マルチシートをはずしやすいのです。マルチシートさえ取り除いてしまえば、茎は緑肥としてトラクターで犂込んでしまえばいい。

 ところが、思いと実際は大違い。カッターは想定した通りの働きをしてくれたのですが、トラクターに取り付けた犂がうまく畝の底部を削いでくれません。そこで、犂に人が乗って重石代わり。これでやっと当初の目論み通りになったのですが、それにしても、試行錯誤を繰り返し、出来高を見ると、なんと4/49。49畝あるうちの4畝を終了するだけで、マルチシート剥がし班メンバーは相当程度、腰にきている。作業に関わった人の配置はというと、カッター運転1名、トラクター運転1名、重石1名、トラクターの後でマルチシート回収2名、回収したマルチシートを袋詰めして蒐集する担当1名。計6名が一団となっての作業です。トラクター運転ができる人、運転できない人同士で、役割を交代しながら、昼食をはさんで残り10畝となったのが3時頃でしょうか。

 この時点で、畝すれすれにオクラの茎がカットされていれば、マルチシート剥がしは手作業でも簡単にできることを東海林さんが数度のトライで発見し、挑戦していたんです。最初、畝上10センチほどでカットされているオクラの茎を、畝すれすれにハサミでカットしているので、「あれれ、これからトラクターで畝を起こしちゃうのに、わざわざ茎をカットしなくても」と思って様子を見ていました。カットし終えた東海林さんはというと、今度は畝の片側にスコップを入れています。マルチシートの裾が深く埋もれている側をスコップで起こしていたのです。30〜40センチ間隔でスコップを入れています。一列の片側にスコップを入れ終わると、マルチシートを剥がしにかかります。ウーン、結構剥がれるじゃないですか。それでボクも手作業でマルチシート剥がしに回り、機動部隊が5畝のマルチを剥がしているうちに、人力班2名も同じ5畝を剥がし終わり、結果として作業終了が早まったという訳です。
 坂本さんの「みなさーん、お疲れさま」の雄叫びで、無事オクラ撤収作業が完了。回収したマルチシートは一袋20kg平均で8個! 軽トラの荷台いっぱい! なんという量の産業廃棄物!
「これをきちんと廃棄処分しないと、無農薬栽培の飯島農園の名が廃る。こうした農業で出る廃棄物の処理処分についても、これからしっかりと学んでいかなくては」と、坂本さん。それにしても、みなさま、本当にお疲れさまでした。

 そうそう、昼食時に井上さんがこんなことを言ってました。
「作業をはじめるまえに、オクラ畑にお神酒でも差し上げておかなかったことが気にかかっています」と。そういえば井上さん夫妻は若き頃より今に至るも山屋さんで、山に入る時とか、無事に下山が済んだ時などは、お神酒を供えたりする習いになっているんでしょうね。この夏、あれほど稼がしてもらったオクラに、丁重な感謝と労いの言葉掛けすら怠ってました。お許しを。
 オクラさま、来シーズンも一つよろしくお願いします。

 その晩、飯島さんから以下のような感謝mail。

 お疲れさまでした。おかげ様で、7月からの長期にわたるオクラは、今日のマルチはがしにてすべて終了しました。自分でマルチはがしを手で始めたのですが、終わる見込みを持てませんでした。今日、終えられてうれしいです。特に山田くん、大村さん、阿見さん、しんちゃんクラブのめんめん、長期にわたって、ご苦労さまでした。

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↑カッター運転中の國久さん。
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↑その後ろを見ると、こんな具合になっている。
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↑さらに近づいてカット部分を見ると、こんなギザギザの切断状態になっており、マルチシートを剥がそうにも、このささくれた茎に触れた途端にマルチシートはずたずたに切れてしまい、収拾がつかない。
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↑そこで、犂を使っての畝起こしとなる。運転するのは東海林さん。重石役は井上さん。「後ばかり見続けていたから、首が痛くて。もう首も回らない体になっちゃった」と、首をさする東海林さん。
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↑首が痛くてはと、運転交代した井上さんの奥さま。井上さんの旦那さまはずっと重石役のまま。奥さまの首が痛くならないよう、背後から細かな指示を伝えている。たとえば、犂に乗って直下の畝を見ながら「おい、左に寄りすぎてるぞ、センターキープ!」「分かってるけど、ダメなの、このトラクターったら言うこと聞かないんだから、誰かさんそっくり!」、そんなような会話だったそうです。
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↑マルチシートを回収しながらトラクターの後を追いかける小関さん。この回収作業も腰に来る作業だった。
by 2006awasaya | 2008-10-26 18:28 | 真剣!野良仕事


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