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【真剣!野良仕事】[61=飯島さんの宝もの]

2008.1.28
飯島さんの宝もの

 先週の土曜日(1/26)、竹林整備の作業が一段落し、焚き火を囲んでのんびりと昼食をとり、阿部さんからイチジクの甘露煮とでも言ったらいいのでしょうか、未成熟のイチジクを摘み取り、甘く姿煮にしたデザートをご馳走になり、その奥深い甘味と焚き火の爆ぜる音ですっかりいい気持ちになって寝そべっていました。竹の葉が何年にも渡り積もった地面は天然素材の無圧布団のようで、ふかふかの寝床から見上げる空は穏やかな冬の空。焚き火の煙もまっすぐに立ちのぼっていきます。
 焚き火の始末をしている阿部さんに話しかける。
「ここ数日、日本海側が大雪ということですが、ご出身の庄内は猛烈な吹雪なのでしょうね。こんなとき、庄内の方は家の中できっとおいしいものをあったかい部屋で食べてるんでしょうね」
「いまの時期、庄内ではタラのドンガラ汁で目の色を変えてます」と阿部さん。タラの白身をはずしたガラ部分で鍋にするふるさとの味ふるさとの鍋。
「内蔵がなかなか手に入らなくて、いまでは貴重な料理になっていますが、昔はこればっかりだったなあ」
 そんなふるさとの味についての思い出やふるさとの歌「雪の降る町を」を口ずさんでくれたりと、ああ、阿部さんといると、ヒナタボッコをしているような、穏やかな気分になるのですが、そんなくつろぎにニコニコしながら仲間入りしてきたのが飯島さんです。
 実は今日の午前中、畑に姿を見せていませんでした。メンバーはみな、どしたんでしょうね、札幌出張は先週でしたよね、またどこかの海へ出かけて、大漁大漁と大喜びしてるんじゃないでしょうか、そんな噂話を交わしながら焚き火の火に当たっていたのですが、すぐに昼過ぎになり、メンバーの大半は各人の畑へ移動。そんなときに、ぼくもコタツに入れてくださいって雰囲気で現れたと言うわけです。なんでも、味噌づくり講習会が段取りのちょっとした齟齬で時間延長してしまい、戻ってくるのが遅れた由。
 でも、なにやら大事そうに茶封筒を抱えています。しかも、ふだん以上の上質の笑顔。余程に素敵なことがあったのでしょうね。

飯 島 長谷川さん、この冬、飯山満南小学校の3年生がブロッコリー畑に虫取りに来てくれたの、覚えていますか。
長谷川 ええ、その様子をこのブログにも紹介させていただきました。あの生徒さんたちですよね。虫取りをしながら、畑の中で、みんなが感じたことや分からないことを飯島さんに質問して、飯島さんもそれに答えて一生懸命でしたが、あの生徒さんたちのことですか。
飯 島 ええ。その後、あのブロッコリーを給食に使ってくれて、いっしょに食べにきてくださいって招待されて。
長谷川 おお、それは素敵な会食だ。晴れがましいくらいのご招待ですね。
飯 島 本当においしくいただいてきたんです。しかも、そのときの感想文を一冊の記念誌に製本してプレゼントしてくれて。これがそうなんです。
長谷川 うひょう、こんな素敵なプレゼント、なかなかいただけるものじゃありませんね。なんだか訳もなく、日本の未来が明るく思えてくる。拝見してよろしいですか。
飯 島 ええ、見てもらいたくて、それで持ってきたんです。いっしょに給食をいただいている写真もあるのですが、できれば、この文集だけでも、[真剣!野良仕事]に載せられないかと、それで持ってきたんですが、いかがでしょうか。
長谷川 生徒さんたちのこの笑顔がいいですね。こうして拝見していると、書いては消しゴムで消して、また書いては消しての、書き手の錯綜する思いが見えるようですね。それに、みんな素直な文章が書けること! まったく羨ましい。ところで、これらのページをスキャナーで読み込んでそのまま掲載すると、書いてくれた生徒さんたちにも先生にもご迷惑をおかけするかもしれず、そうか、文章だけを打ち直し、氏名を伏せて掲載するというのはいかがでしょうか。
飯 島 おまかせします。ひとつよろしく。

 そんなこんながあって、以下に紹介するのは、飯島さんへの生徒さんからの感謝状。
 なにものにも替え難い飯島さんの宝もの!
 生徒さんたちにこんなに喜んでいただけるなんて、野菜づくりってほんとうに素敵な仕事ですね。


飯山満南小学校の3年生の文集
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      ↑飯山満南小学校3年生から飯島さんがいただいた記念文集の表紙

3年2組
いいじまさんへ
 わたしたちがブロッコリーを植えた後、毎日育ててくれて、ありがとうございます。きゅう食に出て食べたときはとてもおいしかったし、とてもびっくりしました。ずっと育ててくれて、ありがとうございました。

いいじまさんへ
 このあいだ、ブロッコリーのことを教えてくれてありがとうございました。その時にいろいろなしゅるいがあるというのがびっくりしました。ブロッコリーが木のようになるというの、びっくりしました。

いいじまさんへ
 ブロッコリーを育ててくれてありがとうございました。ブロッコリーを校外学習のときから12月18日までずっとずっと心をこめて育ててくれてありがとうございます。きゅうしょくの時にもいいじまさんとみんなで食べられておいしかったです。

いいじまさんへ
 ぼくたちがブロッコリーを植えた後、ぼくたちのためにいっしょうけんめい育ててくれてありがとうございました。ブロッコリーおいしかったです。ありがとうございました。

いいじまさんへ
 ぼくたちが植えたブロッコリーを育ててくれてどうもありがとうございます。仕事は大へんですか。ブロッコリーの話など、いろいろ教えてくれてありがとうございます。次、この学校に来てくれたら、またブロッコリーのこと教えてください。

いいじまさんへ
 わたしたちがブロッコリーを植えたあとに虫とりとかお世話をしてくださって本当にありがとうございます。きゅう食に出たブロッコリーは、すごくおいしかったです。これからも元気にがんばってください。

いい島さんへ
 この前のきゅう食の時、いっしょに食べてくれてありがとうございます。ぼくたちが植えて、いい島さんの育ててくれたブロッコリーは、すごくおいしかったです。朝早く。学校にブロッコリーを持ってきてくれてありがとう。

いいじまさんへ
 ぼくたちが植えてから、水をあげたり、虫とりをしたり、ほかにもいろいろとブロッコリーを育ててくれてありがとうございました。手まひまかけて育ててくれたので、きゅう食のブロッコリーはとてもおいしかったです。ありがとうございました。

いいじまさんへ
 ブロッコリーのことをいろいろ教えてくれてありがとうございました。あと、ブロッコリーを育ててくれてありがとうございました。それから、ブロッコリー、おいしかったです。いろいろどうもありがとうございました。

いいじまさんへ
 ぼくたちの植えたブロッコリーを育ててくれてありがとうございます。それにわざわざ遠いのに畑の仕事をやめてまで来てくれてうれしいです。お話では「ブロッコリーをしゅうかくしないで育てると大きく高くなる」と言っていましたが、すごいですね。

いいじまさんへ
 この前はブロッコリーの事を教えてくれて、ありがとうございます。しつ問にも答えてくれて、とても勉強になりました。ブロッコリーもおいしかったです。本当にありがとうございました。

いいじまさんへ
 ブロッコリーのことを、いろいろ教えてくれてありがとうございます。きゅうしょくはどうでしたか。「わ」になって食べるとおいしいだけではなく楽しいですね。またブロッコリーを植えに行きたいです。

いいじまさんへ
 ぼくたちが植えたブロッコリーを育ててくれてありがとうございます。ブロッコリーをほっとくと、木みたいになるって聞いてびっくりしました。きゅう食でブロッコリーを食べたときおいしかったです。

いいじまさんへ
 9月から12月までそこまでくろうしてブロッコリーを育ててありがとうございました。12月19日にブロッコリーの話で、たねをうえて次にたねがなえになっているのがびっくりしました。

いいじまさんへ
 ブロッコリーを育ててくれてありがとうございました。きゅう食にでたときとてもおいしかったので、おかわりしてしまいました。それからわたしは、おかわりをできるようになりました。ブロッコリーにかんしゃしています。

いいじまさんへ
 ぼくたちの植えたブロッコリーを育ててくれてありがとうございます。その育ったブロッコリーをきゅうしょくで食べたらふつうのブロッコリーよりおいしかったです。学校にきたときわからなかったことを教えてくれてありがとうございました。

いいじまさんへ
 この前はブロッコリーをとどけてくれて、ありがとうございました。この前、きゅう食の時、ブロッコリーを食べたらおいしかったです。虫取りと水やりはたいへんでしたか。また、ブロッコリーを作ってください。

いいじまさんへ
 わたしたちが植えたブロッコリーを育ててくれて、ありがとうございました。きゅう食のブロッコリーが、とてもおいしかったです。いいじまさんが、ブロッコリーについて教えてくれたことが、すごく勉強になりました。ありがとうございました。

いい島さんへ
 おいそがしい中きてくださってありがとうございます。きゅうしょくにでたブロッコリーがおいしかったです。あといろいろおしえてくれてありがとうございます。いちばんうれしかったのが、きょうしつにきてくれたのがいちばんうれしかったです。

いいじまさんへ
 いいじまさん ブロッコリーの虫とりありがとうございます。ブロッコリーすごいおいしかったです。あとブロッコリーのお話ありがとうございます。おげんきでいてください。

いいじまさんへ
 おととい、いいじまさんが学校にきてくれてありがとうございます。ブロッコリーのしゅるいの話をしてくれたり、カリフラワー話とか、ハボタンとキャベツの話をしてくれました。きゅう食をいっしょに食べるなんて思ってもいませんでした。ほんとうにありがとうございました。

いいじまさんへ
 このあいだは、いそがしいにのわざわざ来ていただきありがとうございます。キャベツがわれて中からめが出てくることをおもしろいなーと思いました。ブロッコリーを取ってそのままほっとくと、木みたいに大きくなると聞いたときはおどろきました。来ていただき、ありがとうございました。

いいじまさんへ
 この前のきゅう食は、おいしかったですか? わたしは、いいじまさんがいたから、とてもおいしかったです。ブロッコリーを植えたじきは、ちょっと早かったけど、元気です。ブロッコリーの実は、数えてみたら、本当に36000こありました。いま調べ学習でブロッコリーを調べているので、お話をさんこうにしたいです。

いいじまさんへ
 わたしたちのブロッコリーを育ててくれてありがとうございました。水曜日にとってもおいしかったです。しゅるいのお話やいろいろ聞いて、ああ、そっかとか思ってとても勉強になりとてもうれしかったです。

いいじまさんへ
 わたしたちが植えたブロッコリーは虫がたくさんついていましたか。わたしはいいじまさんの話を聞いてびっくりしました。きゅう食ではブロッコリーがおいしかったです。

いいじまさんへ
 みんなが植えたブロッコリーちゃん からすにたべられなかったからぼくやみんなはうれしかったです。そだてたのはいいじまさんだね。ありがとう。

いい島さんへ
 いろいろくわしく教えてくれてありがとうございました。ぼくはいい島さんの言ってくれたことを学びました。いい島さんの持ってきてくれたブロッコリーがおいしかったです。

いいじまさんへ
 わたしたちがうえたブロッコリーをそだててくれてありがとうございます。学校に来ていろいろなことをおしえてくれてありがとうございます。きゅう食で食べたぶろっこりーはおいしかったです。

いいじまさんへ
 いいじまさん ブロッコリーのお話をしてくれてありがとうございます。きゅう食は、おいしかったですか? わたしは、おいしかったです。わたしは、ブロッコリーは、大すきです。おいしいブロッコリーありがとうございます。

いいじまさんへ
 ブロッコリーのいろいろなことを教えてくれてありがとうございます。わたしは、いいじまさんの話を聞いてびっくりしたことがあります。ブロッコリーの仲間はカリフラワーとキャベツとハボタンといっぱいしゅるいがあり、すごいびっくりしました。

3年1組

飯島さん、きのうはありがとうございました。わからなかったことがよくわかりました。ぼくたちが植えたブロッコリーをそだててくれてありがとうございました。お話がすごくわかりやすかったです。本当にありがとうございました。

飯島さんへ きのうはありがとうございました。ふしぎなことやしつ問に答えてくれてありがとうございます。私はそう合学習で野菜を育てようグループなのです。私たちのグループは土にどういうくふうがあるかなど、野菜のことについて調べています。飯島さんが話してくれたことの中に調べたことがいっぱいありました。またお話してくれるといいですね。ありがとうございました。

飯島さんへ
 飯島さんのおはなしで、びっくりしたことは、ブロッコリーは1メートルぐらいになるということと、じゅみょうが1年しかないことということです。きのうはありがとうございました。ブロッコリーの話 飯島さん、ぼくたちは植えるのと虫とりだけだったけど、ブロッコリーをそだててくれてありがとうございました。

飯島さん、ありがとうございました。ブロッコリーのこと、カリフラワーのことをおしえてくれて、本当にきいていても楽しかったです。私もちょっとだけきょう味を持ちました。ブロッコリーはすごい力をもっているんだなあと感心しました。

飯島さん、ありがとうございます。わたしが一ばんびっくりしたのは、ブロッコリーのたねはちゃいろくて、その中が、はんぶんにわれて、そのたねが葉っぱになることです。ほかにも色いろなことを教えてもらってありがとうございました。ブロッコリーのスープもすごくおいしかったです。また、ブロッコリーのことをおしえてください。きゅうしょく、本当においしかったです。

飯島さん きのうはいろいろなことをおしえてくれて、ありがとうございました。わからないことがよくわかりました。たとえば、モンシロチョウが葉を食べるとなぜ売れないのか、虫もたべるのだから安心安全だとわかってほしい。けれど、ふつうは虫のたべたあながあいていないものをかう人がおおいなど、いろいろおしえてくれて本当にありがとうございました。

飯島さんへ きのうはありがとうございました。やさいの話をたくさんしてくれて、ありがとうございます。とてもうれしかったです。これからも農家のお仕事をがんばってください。ブロッコリーの話をしてくれてありがとうございました。ブロッコリーのりょうり、おかわりしました。おいしかったです。これからも、おいしいやさいをたくさんつくってください。でも、体を気をつけてください。

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      ↑飯山満南小学校3年生から飯島さんがいただいた記念文集の裏表紙
by 2006awasaya | 2008-01-31 17:48 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[60=畑からの年賀状]

2008.1.7
ブロッコリー畑から、明けましておめでとう

 平成19年、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。ボク、正月を挟んで、中国の上海周辺をうろうろしてきました。憧れていた水の都蘇州では運河を行き来する船にも乗ることが出来、陽気にも恵まれ、満足な旅でした。
 で、帰ってきた日、畑のことが気になり、mailを開いたら飯島さんから回覧メールが入っていました。

おはようございます。
やっとブロッコリー収穫です。
明日、4日より一週間(5日間)で約1600個。
10時からの作業。朝露でぬれますので、合羽用意を。
成育が悪く、注文数に応えられるか心配です。


 そうなんです。今年のブロッコリーは生育が悪く、一年前の記録を振り返ると、暮れの12月下旬には収穫と出荷が始まっていたのです。ところが今年は成育が極端に悪く、なかなか花芽が大きくなりません。11月3日に、ブロッコリー畑に虫取り作業に来てくれた飯山満南小の生徒たちのことを、このブログ「52=ありがとう!飯山満南小学校3年生」として紹介しましたが、あれから60日が経過してもまだ、出荷できる大きさに育っていません。そのことを飯島さんが心配していたのです。

 1月4日(金)9時15分。好人舎に着くとすでに竜平さんが軽トラックに作業用の備品を積んでブロッコリー畑に向かうところでした。

長谷川 収穫する畑はどこ?
竜 平 すぐ目の前のブロッコリー畑です。お先に行ってます。

 新年の空はキーンと晴れ渡っていて、畑に向かう道には霜柱が立ち、ゴム長で歩くとサクサクと気持ちのいい音を返してくれます。
 畑に入ると、すでに山田さんがカゴを背負って収穫しています。ボクには1週間ぶりの畑です。日が畑に射し始めて、朝もやが陽炎のように立ち上っています。ブロッコリーの頭の部分が紫色に霜焼けしているものもあり、この紫色こそが糖分を蓄えてフリーズを防ぐブロッコリー自身の知恵なのだと、いつか山田さんから聞いたことを思い出し、「山田さーん、本年もよろしく!」。大きな声を張り上げてご挨拶。
 軽トラの荷台にある道具箱から包丁をとり出し、カゴを背負って早速収穫へ。ブロッコリー収穫専用包丁という訳ではありませんが、ステンレス製の包丁には先端から8センチ、10センチ、12センチの位置にスケール代わりの窪みが付いていて、なんとも便利な包丁です。
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↑こうして包丁を当ててみて、大きさを確認する。長径で8センチではなく、あくまでも短径で8センチ。このブロッコリーは長径で8センチあっても、短径では8センチ未満だから、今日は収穫しない。あと1週間後には大きくなっているに違いない。

 収穫をはじめる前に、竜平さんに収穫にあたって注意すべき点をただしてもらいます。
 以下、箇条書きにすると、
・ブロッコリーの大きさは短径8センチ以上
・ツボミ部分の下の茎の長さは20センチ程度は必要
・収穫したブロッコリーの茎から伸びる枝はカットして落とすが、隣のブロッコリーの上に落とさないこと。日差しが遮られると、成育に障害が出る
・収穫したら、残った切り株のメインの茎から伸びる枝を切り払っておくこと。こうしないと、脇芽を伸ばし続けて、あとあとの処理が面倒。先のことを考えに入れて作業しないと、二度手間三度手間になる
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↑収穫を済ませたら、切り残こした株は枝や葉を切り落としておく。そうそう、山田さんがこんなことを言っていたなあ。「ふつうの人って、ブロッコリーがどんなふうにして成っているのか、知らない人が結構いるみたいですね。一つの株に幾つも幾つもブロッコリーが成っているって思ってるんですね」。ボクも去年、一株に一つということを知ったんだけど。

 畝と畝の間に入り、両サイドに延びるブロッコリーに包丁を当てながら、寸法に足るブロッコリーを捜しながら進みます。
 今年のブロッコリーはメインの花芽の生長が遅い割に、脇芽が多いようだと飯島さんが言っていましたが、寸法を満足するブロッコリーを収穫して背負ったカゴに傷つかないように優しく収納し、残った株から伸びる脇枝と脇芽をカットし、それから次のブロッコリーへと進んでいくのです。ですが、脇芽をカットするのがなんとももったいない。もったいないなあと思いつつ、短径8センチ以上のブロッコリーを捜し、カットし、カゴに収納し、残った株の始末をし、次へと進む。でも、ああ、もったいない。脇芽とはいえ、しっかりとブロッコリーの形をしており、商品とは言えないながら実際に食べる場面では大きなままで食べるのではなく、食べやすい大きさにほぐしたりカットしたりすることを考えれば、この小さな脇芽はすでにして食べ易い大きさをしている。ああ、もったいない。そんなことをじくじくと考えながらカゴいっぱいに収穫しては軽トラに戻り、荷台で袋詰めをする竜平さんに渡します。
 やがて、10時。飯島さんが作業開始とした時間になると、阿部さんご夫妻、篠塚さん、小関さん、上原さん、坂本さんが畑に駆けつけて、にわかににぎやかな収穫風景となる。
「花芽が凍ってるわ」
「朝露でびちゃびちゃ。これじゃあ、ズボンがびしょびしょに濡れちゃうなあ」
「茎はどれくらい残せばいいのかなあ? え? 20センチくらい? はい了解」
「残った株の始末もするの? 去年はしなかったように思うんですけど、そうですか、カットしちゃうのね」
「虫取り作業より、やっぱり収穫作業の方がずっと気分もいいね」
「虫取りって大切な作業だけど、腰は痛いし、張り合いがないもんね」

 穏やかに晴れ上がった快晴のブロッコリー畑。凍りついていた土も溶け、畝の間も泥んこ。
 11時30分、目標の数が収穫できたと竜平さんが大声を張り上げる。
 でもはやり、脇芽のことが気にかかる。なんとももったいない。そこで竜平さんにお願いしてみる。
長谷川 どう考えても、あの脇芽がもったいなくて。農家の方って、脇芽、どうしてるんですか。
竜 平 手間を考えると、やはりあのままにしてますね。
長谷川 全部の収穫を済ませてから漉き込んじゃうってこと?
竜 平 ええ。
長谷川 脇芽だけもらっていっていいですか?
竜 平 ええ、もちろん。

 阿部さん、篠塚さんとで、切り株状態になっているブロッコリーを捜しながら、脇芽を拾い集める。すると、なんともすごい量の脇芽が集まる。ビニールの袋に3つ。新年のお土産が出来た。さっそく帰ってから湯がいて、マヨネーズでビール! そうそう、バター炒めもおいしいだろうな。
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↑お土産にいただいた出荷用の飯島幸三郎ブランドの無農薬ブロッコリーと、拾い集めた脇芽。帰宅して、水洗いした脇芽はこの倍以上あり、半分は冷凍にして保存中。
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↑お鍋のフタにあけた脇芽ブロッコリーを軽く茹で、マヨネーズでおいしくいただきました。茹でるとグリーンの鮮やかさが一段と増しますね。小さな葉っぱがほろ苦く、とてもおいしく、読書できました。ベーコンといっしょにバター炒めをしたらとんでもなくおいしく、すっかりいい気分。読んでいたのはwebちくまの連載「遠藤ケイの『海の道山の道』」です。もう連載15回目で、出雲のたたら製鉄の現場が克明に再現されています。遠藤ケイさんのイラストも素晴らしく、プリントして部屋に飾っています。webでは数少ない愛読ページなのです。一度閲覧をおすすめします。
by 2006awasaya | 2008-01-07 12:38 | 真剣!野良仕事