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【真剣!野良仕事】[237=申年用の注連縄づくり]

2015.12.20(日)

申年用の注連縄づくり
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↑申年用注連縄三種。上は指導してくれた飯島さん作、中は阿部さん作、下は長谷川作。一番上の注連縄はどこかゆったりとしていて、このゆったり加減を形容するとなると「駘蕩」というところでしょうか。中の注連縄は握ってみると元気な赤ちゃんに見られる「固太り」の健康優良児の脹ら脛かしら。下の注連縄は一見、気持ち太めの縄みたいで、これ以上に藁を力任せに絞ると、藁が悲鳴をあげ、ブチっと千切れてしまう寸前。なんにしろ、神さまの憑代を作るには、やはり力加減がモノを言うのですね。


 先週の週末、飯島農園の竹林整備を終え、藁小屋手前にゴザを敷いて、畑のメンバ一同で注連縄づくりに挑戦しました。挑戦なんて大袈裟な言葉を使いましたが、毎年暮れの農園の定例行事なんです。今年の稲藁を1束、脇に抱えた飯島さんが大きな声を張りあげます。
「みなさん、注連縄づくり、始めますよ」
 開始の合図が精進潔斎を済ませましたよという雰囲気の声音で、みなさん、ちょっぴり背筋ピーン。
 もちろん、注連縄の出来上がりよりは、参加各人各様の饒舌と破顔、褒めちぎりの末のわっはっはが続く正味1時間が持て、来たる申年が実り大き年になるに違いないと実感。ステキで愉快な仲間の素顔を紹介しましょう。
 

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↑相当善き出来という気持ちが表情に出ている大内さん。
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↑右足の伸ばし加減と押さえ加減を見てくれって顔をしている尾上さん。
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↑ご本人は不器用だとおっしゃるが、なかなかの出来栄えに満足している山口さん。
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↑誰がなんと言おうと最上の出来って顔をしている小林さん。
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↑上手くできる人もいれば、なかなかに満足するものができない人もいて、それがこの社会ってもんだと、深遠なご意見を寄せる大村さん。
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↑年内はクリスマスリース、年を越したら注連縄!その多様性のために若干細身に綯うミセス大村さん。
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↑右膝で注連縄の尻を固定し、美的にもかなり上級な出来上がりとなった鶴見さん。
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↑初めからリースを念頭に、この後、笹や小竹、松ぼっくり、南天を差し込み、和風のクリスマスリースを作った曽根さん。
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↑何をやってもレベル以上の仕事ぶりと言われる庄内藩の作事奉行の阿部さん。
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↑一度目はしっかりと失敗し、二度目は完璧に本物を作る井上さん。
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↑毎年毎年、教えても教えても忘れてしまうこのメンバーに、しっかりと教えてくれる飯島さんでした。
by 2006awasaya | 2015-12-21 18:48 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[236=冬枯れの畑]

2015.12.13(日)

冬の色がいいですね
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↑霜が下り、カチカチに凍っていた池も、淡い日差しを受けて緩み始め、見ているそばから溶け始める。畑へのエントランス脇にあるビオトープを覗くと、澄んだ水の底にヤゴなのかな、動き回るものの影が見える。椿が落ち、山茶花が散り、ああ、冬の色だなあと深く大きく深呼吸。


 普段は畑に出てくる時間がずれたりして、挨拶を交わすだけの、なかなかおしゃべりまで交わせない方が多い今日この頃。
 そんな、寒さがきつい土曜日の午前中。人の気配のない畑に入り、自分の区画を中心に草取りをし、大根を数本抜き、洗い場で抜いたばかりの大根にタワシを当てて土を落とし、誰もいないのをよいことに、気持ち大きめの声で「さて」、なんて自分に一声かけて引き上げようとしたら、「おや、珍しい」と声がかかりました。
 自分でもびっくりして振り返ると、先輩の小林さんでした。

小 林 おやおや、驚ろかしちゃったですか。でも、久しぶりですね。
長谷川 そうですね、本当にお久しぶりです。お変わりなく?
小 林 ええ、変わりなくがずっとです。でも、ネギの畝は土寄せがしてあるので、ああ、畑には来ているんだなあと。こうして顔を合わせてお話するのは、ジャズコンサートのとき以来でしょうか。
長谷川 そうなるかもしれませんね。あれは6月の頭でしたからもう半年にもなるんですね。いやはや、早いもんですね。何もかもの時間の進み具合が、最近は特に速くなっているように感じるんですが、小林さんも同じように速く進みますか。
小 林 ええ。とにかく速いですね。現役の頃はもっともっとスローでゆったりした時間が流れるんだと思っていたんですが、いざ退職してこうした日を過ごしてみると、何やかやの用事が湧いて出てくるようで、予想していたことと全く違っていることに驚くばかりです。
長谷川 ボクも全く同感で、退職したら特徴のない間延びした時間が嫌になるほど目の前に広がっていて、そうした時間に浸っていると、息をつくのも忘れたようになっていて、挙句、むせたり、もがいたり騒いだりして、かなりみっともない動きをするんだろうなと。そんな無様を畏れていたように思っていたんですが、現実はとんでもなく騒がしく、気ぜわしく、毎日が師走のようで、なんだかとても焦っています。

 そんなことを洗い場で立ち話していました。
 いろいろな愚痴話がありますが、話のタネは今昔物語に似て、昔と今の差異をあれこれとつつき回すことが多いようです。

 意見交換にも飽きて、やがて小林さんから話題を切り替えてくれました。引っこ抜いて土を落とした大根を指差して、やっと本線の作物話にシフトしてくれました。
 作った野菜の自慢も、この話題ならば少しは練り込めますから大歓迎。

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↑右がオフクロ大根、真ん中が江都青長、左が紅芯大根。残り少なくなって、立派な大根は食べちゃって、ああ、残念。

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↑帰ってきて、卸金で降ろした状態。右が江都青長、左が紅芯大根。

小 林 いい大根ですね。
長谷川 いやあ、欠株が多くて、一時は全部植え直ししようと思っていたんですが、そうこうしているうちに芽を出してくるところもあったりして、結局、9割がた揃ってきたんです。種の、ちょっとした深さが原因かもしれません。浅い種は早く芽を出し、蒔くときの注意書きより深すぎた種は芽を出すのが遅くなったって感じなんですが。
小 林 そういうこと、あるでしょうね、わずかな違いで揃ってこないってことは。私は今年、三浦大根が全く芽を出してくれなかったんで、なんでかなあと随分考えて、やはり蒔く時期が遅かったのか。多分、時期的な違いは大きなことなんでしょうね。
長谷川 ボク、皆さんより少し早めに蒔いたんです。大根を4種類。普通のオフクロ大根と、身がグリーンの江都青長、それに身が紅い紅芯大根。そして身が黒い黒大根。
小 林 なんだか珍しい野菜を作るのが好きなの?
長谷川 いえ、別に好きってことじゃないんですが、冬場の食卓って色味が乏しくなりますでしょ。それで少しでも色とりどりになればと、野菜のカタログを見ながら、できるだけ簡単にできて、病気にも強いのを選んで、やってみたんです。これがまあ、途中1回間引いたきりの放ったらかしで上手くできたんです。
小 林 そうですか、それは良かった。
長谷川 ただし、黒大根は発芽しなかったんで、来年また、チャレンジしてみます。向こうの通りのプロはしっかり黒大根、大きくなっていました。今日はもうほとんど収穫を済ましてしまって、残りわずかなんですが、よろしかったら、身が紅い紅芯大根がまだ残っていますので、一ついかがでしょうか。
小 林 外見はカブみたいですが、これが大根なんですか。
長谷川 ええ、先っちょを切ってもらうと分かりますが、身が赤いんです。うちでは卸してレモンなんかを絞って食べています。辛みもなく、これといった特徴はないんですが、色が鮮やかで、ちょっと自慢顔でテーブルに座れるんです。
小 林 それ大事ですよ。さっきお話しした三浦大根なんですが、去年、宮崎に旅行に行った時、切り干し大根のように干した大根が美味しくて、地元の人にこれなあにってしつこく聞いて回って。
長谷川 宮崎ですか。巨大な櫓に丸太を組んで、そこに大根を干してあったのを覚えていますが、あんな風に干した大根だったんですか。
小 林 櫓は知りませんが、切干しはヒモみたいな仕上がりでしょ。でもそうじゃなく、短冊形だったかな。今でいうフリーズドライの大根でしょうね。そのカラカラに乾いた、凍り豆腐のような大根を水で戻して、それから煮込むんですが、あの味が忘れられなくて、今年、三浦大根をたくさん植えたんです。でも、どうしたことか失敗して、飯島農園産の三浦大根を買ってきたんです。
長谷川 いい大根ですね。高かったでしょ。
小 林 こんな立派なのが100円でしたから、3本も短冊にしたらずいぶんな量になっちゃうでしょうね。一冬では食べきれないくらいですよ。
長谷川 そうか、ボクも真似してみようっと。切干しはカットするだけでも大変ですが、大ぶりにカットすれば干すところもスペースを取らないし、輪切りでもいいんですよね。厚めに切って、開きの干物作り用の三段ネットで充分でしょうね。帰って早速やってみます。

 そんな情報交換を、時間にして15分くらいだったでしょうか。帰宅してオフクロ大根を2本、大きめに輪切りにカットして三段ネットに並べてみました。ずっしりと重い三段ネット。このずっしり大根が乾いて、軽くなれば出来上がりです。小林さんによると、保存も効くというので、年を越した春まで楽しめそうです。

 久しぶりの立ち話で相当、好き勝手の話ができて心も軽くなって、はて、こんな空気を大根好きの芭蕉は句に残しているに違いないと、『芭蕉全句』をパラパラめくってみましたら、さすがですね、好きな食材はきちんと句に読んでいました。

もののふの大根苦きはなし哉

 加藤楸邨先生はこの句を次のように説明しています。
「今日は武士とはなす機会があり、多少かしこまった折り目正しき話ばかりとはいえ、こうしていただいた大根のピリリと苦いのと同様、誠に身の引き締まる思いでございます」
 失敗譚から干大根、さらに色自慢まで、立ち話とはいえ、大根尽くしのひと時でした。
 小林さん、ありがとうございました。
by 2006awasaya | 2015-12-15 18:44 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[235=ワカメ養殖の現場を見学]

2015.11.30(月)

ワカメ養殖の現場を見学
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↑海中に漂う養殖ワカメです。冬の光を受けながら、光合成を繰り返し、立派なワカメになっていくんですね。透明な海でした。

 越喜来湾の漁師・遠藤さんとfacebookで繋がっているので、仕事場としての三陸の海の様子がアップされると、ポーンという着信音の合図とともに、すぐに閲覧できる。全くありがたいことです。直線で大船渡と船橋は600km離れているのですが、クリックして開くと、なんて美しいんだろう、三陸の海。まったく便利な世の中になったものですね。

 で、11月7日の20:45に着信音がポーン!

 遠藤さんの三陸漁師リポートがfacebookに。
 開いてみると、そこには初めて見る写真がアップされていた。
 あれれ、なんだなんだ、この縄暖簾のようなものは。一体全体、何なのかしら。

 コメントを読む。ワカメの養殖がスタートしたらしい。縄暖簾のような縄の一本一本に、ワカメの胞子が埋め込まれていて、その縄暖簾が海中に仕掛けられ、やがて海中で成長を続け、あの絶品三陸ワカメとなっていくらしい。TBSのBSで放送されている情熱大陸という番組中に、「遠藤さんも写っていましたね」なんて書き込みもあり、今まで知らなかった世界に俄然、興味津々。「ボク、ワカメの養殖現場、初めて見ました。明後日伺いますので、ぜひ見せてください」なんて書き込みをしてしまったのです。

 Facebookにアップされていたその「縄暖簾」写真をここにピンナップします。
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↑これです。雨に濡れた縄暖簾って感じ、したんですが、他に喩えが見つからなくて。

 そうか、ワカメって、こんな縄暖簾(これを「ワカメの種糸」と呼んでいる)のようなロープにワカメの種というか、胞子を付けて養殖しているのかと、ぼんやりながら想像することができました。木材の製材で出るオガクズに椎茸の菌を植え付けて育てる「菌床椎茸の栽培法」にどこか似ているかも。

 ネットで「ワカメ養殖」を検索すると、作業のサイクルが分かる「ワカメの一生」というスケジュール図がありました。
 遠藤さんのところのワカメは11月からの「本養成」に差し掛かった時期でした。
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↑ワカメはこうしてできるの図(三陸ワカメ生産組合のホームページより)

 話は変わりますが、三陸の漁業者には、3.11 の震災を契機に、より正確に漁師の現況を発信している方が多く、そうしたブログを読むだけでも大変勉強になりますが、ボクはそんな幾つかの優れたブログの中でも「防波堤は壊れても〜たろうの海〜」を比較的よく覗きに行くのです。

 2014.01.29に「ワカメの種糸」とのタイトルでアップされた記事を読んで、一層、このブログを注視するようになりました。

 それは、3.11 で被災された漁業者に、ワカメの種糸を譲り受けに訪ね歩く一文なんです。とにかく、何もかもが津波でもっていかれてしまったわけですから、ワカメ養殖を再開しようにも、作業小屋にあった道具から網などの一切合財がなくなってしまったわけで、「一から出直す」というモノの喩えがありますが、三陸では「ゼロからのスタート」なわけです。

 津波の被害を等しく被りながらも、比較的高台にありながら、養殖漁業の継続をされないお宅は、当然のことながら重要な働き手を失ったわけで、漁業再開をしたいので、被災から免れていた養殖用具を譲ってくださいとは、なかなか言い出しにくいわけです。

 ブログにはその辺りの、頼みにくい状況と思い遣る心情が克明に描かれていて、さもありなんと頷くばかりです。

 例えばこんな具合です。
 漁業継続しようにも、ワカメの種糸がなければ始まらないわけで、ある漁業者のお宅に種糸があるかどうか、あるなら分けていただくことができるのかどうか、お願いに行くと、津波で行方不明になった漁業者のお母さんが出てきて、
「息子の形見のような気がして、本当は譲りたくはないんだけど、でも、養殖の皆さんが困ってるんだろうし、漁協のためなら譲りますよ。いいワカメを作ってください。でも、記念に2〜3枚、残しておいて頂けますか」と。
 よほど几帳面だったのか、綺麗にたたまれた種糸を見て、ただただ頭を下げてもらって帰ってきた。
 そのように書かれていました。

 現場の漁師さんは、ワカメの種糸を探し回ってあの震災の年以降、漁業再開したのですね。

 ところでその種糸がどんなものなのか、遠藤さんの船でワカメ養殖の現場に案内していただき見てきましたら、やはり縄暖簾そのものでした。縄の材質はシュロで、一定の長さに切り揃えて暖簾状にし、その暖簾をワカメの胞子をとったプールに漬け、胞子が発芽してやがて若葉のような幼葉を確認したら実際の海へとセットするのですが、遠藤さんが「ワカメは3ヶ月から4ヶ月でお金になるから、全くありがたいんです」とおっしゃっていました。主力であるホタテもカキも仕込んでから出荷できるまで2年から3年はかかることを考えれば、ありがたいという呟きは真実そのもの。
 
 では、以下に、越喜来湾の崎浜港を出航してからワカメの養殖現場までをカット割りで見ていただきましょうか。
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↑出航準備中の第五崎浜栄丸です。
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↑積み上げられたテトラの奥に、新たに建設中の堤防です。
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↑遠藤さんのワカメ養殖の区画に到着して、目印の浮き玉下のロープを引き上げるところです。
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↑ワカメは結構浅いところで漂うようにセットされています。海面下1メートルくらいだったでしょうか。あまり深いと太陽光が弱くなり、いいワカメになりません。
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↑ロープには、こんな具合に、ワカメの種糸が縄暖簾状態で吊り下げられていて、人の力では到底引き上げられませんので、ウインチで引き上げていきます。
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↑生育の具合をチェックする遠藤さんです。「うーん、種がいいと、いいワカメになる。今年も楽しみだ」と遠藤さん。

 この後、間引きをして、来年春には収穫が始まるので、美味しいワカメが味菜畑で買えるだろうし、また楽しみだ。

 ワカメの見学を終えたところで、遠藤さんから、「最近導入した新兵器、見ていきますか。今、瀧澤が近くでその作業中なんです。見ていきませんか」と提案してくれる。ワカメの現場同様、見たかった現場でした。

 確か11月早々に、遠藤さんのfacebookに新兵器の「洋上ホタテクリーナーを船上に取り付けた」とアップされた記事があり、機会があれば是非とも見てみたい作業だったのです。真剣!野良仕事の過去の号、[212=三陸通信5●第2回三陸懇親会報告]でも説明したしたが、養殖現場の海から引き上げたホタテは、フジツボやクラゲなどで貝殻が覆われていて、鉈のような専用の包丁でそれらの付着物をこそげ落とすのです。農家のバックヤード仕事同様、消費者の目に触れないところで、農産物も魚介類も、大変な作業を経て売り場に出回るんだと、感慨一入だったことを思い出しますが、その大変厄介な作業を洋上で済ませることができるというのです。
 遠藤さんの説明によると、6月に耳吊りしたホタテを一本一本、船上に取り付けたこのクリーナーに通すことで、ホタテの貝殻に付着しているフジツボなどをクリーニングしてくれる機械なんだそうです。ブラシや鉈などでこそげ落とすのではなく、汲み上げた海水を高圧で噴射してクリーニングするんだとか。しかも、このマシーンを通して貝殻をキレイにしておくと、ホタテ自身の成長にもいい効果があるということが書かれていました。
 その現場に案内してくれるというのです。

 洋上を移動すること10分。瀧澤さんの船が見えてきました。
 では、その洋上クリーナーの稼働ぶりを写真で紹介しましょう。

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↑瀧澤さんの船です。クレーンでホタテの釣り下がっているロープを引き上げて、何やら作業をしています。基本は操船から洋上作業まで全部一人の作業なんだそうです。
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↑船縁に付いているのがこの洗浄クリーナーです。ホタテが吊り下げられたロープを円形の回転ドラムで巻き上げ、その円形ドラムの奥にある洗浄ルームで高圧の水流を噴射しホタテ貝を洗浄。斜め下向きの樋を伝って、キレイになったホタテ貝がまた海中へ戻っていく。その作業全体がよく見えました。
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↑遠藤さんのfacebookに紹介されていたクリーナー写真を転載します。円形の回転ドラムはこんな具合になっています。貝殻にはフジツボなどが付着しているのが見えます。円形の回転ドラムの左にある四角い洗浄ルームで高圧の海水を吹きかけられ、反対側から海へと戻っていきます。
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↑洗浄されて出てきたホタテ貝です。なるほど、キレイに付着物が除去されていますね。手作業ではこんなにキレイにするのは時間も技も大変。「出費ばかりですが、随分と体が楽になりました」と遠藤さんが言っていましたが、体あっての仕事です。
by 2006awasaya | 2015-12-02 17:45 | 真剣!野良仕事