【真剣!野良仕事】[123=お米の話(5)]

2010.7.2(金)

除草の顛末

「現代農業」の5月号に「チェーン除草機どんどん進化中」という特集があった。
「無除草剤」稲作を実践中の農家リポートだが、プロのみなさんも、除草には苦労されているのがよくわかる。
 これから我らが無農薬田んぼも除草に追われる日々がすぐそこに迫っているので、結構真剣に、丹念にその特集を読む。「チェーンかあ、工作が大変だなあ」と思う。雪道用のタイヤチェーンは自慢じゃないけど、装着したこともないまま、車のトランクに入れっぱなし。4輪分のチェーンがオレンジ色のboxに入っているのは知ってはいても、開けたことはない。あのチェーンを1本ずつばらすことなんて、ボクにはできないなあと、先を読んでいくと、なんと「竹ぼうき2本で作成」という記事。
 静岡県伊豆市の水口雅彦さんという方の「竹ぼうき除草器」が紹介されている。チェーンに比べて、作業もしやすそう。工作のお時間の延長でできそうな感じ。
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↑「現代農業」に掲載されていた竹ぼうき除草機の記事です。

 そこで、こういう工作的な才に長けた坂本さんに協力してもらおうと、mailを発信。

【2010.6.10】
坂本さまへ
 6月12日(土)は好人舍へお見えになりますか。
 もしよろしかったら、添付の「竹ぼうき除草器」を作りたいので、アドバイスをお願いしようと思いまして。農業専門雑誌ではこの竹ぼうきよりも、雪道用のタイヤチェーンを5mくらい、セットして引きずる方式のチェーン除草機が無農薬米農家ではやっているようです。ただし、工作が大変なこと、引き回す際、結構な力がいることなどが報告されていて、面白いと思いましたが、同じ面白さなら、この竹ぼうきの方が数段安上がりだし、着想的にも上って感じがして、それで作ってみようと思った次第です。
 一昨年のことですが、鷹島さんがデッキ用のモップで畝の間を履いてまわったそうで、それに比べれば、この竹ぼうき除草機、有能だって思いませんか? 当日9:00に、竹ぼうき2本を持参し、工作しようと思います。
 よろしくご指導ください。


 この日、近所の雑貨屋さんで中国製竹箒「政宗」を2本購入。週末、この竹ぼうきを好人舍裏の竹林でばらしてやってみようと、わくわくしていたら、翌日、坂本さんから返信あり。

【2010.6.11】
 ご無沙汰してます。
 田んぼの除草具、たしか現代農業に “チェーン除草”は出ていましたね。
“竹箒”案も面白そう、やってみましょう。
 土曜日は13:00頃まで 時間がとれますので まず試作しましょう。


 このレスポンスのよさって、たまりませんね、気が短くなってきたこの年齢には。
 当日、坂本さんと16号沿いのジョイフルホンダに行き、材料を調達し、取って返して工作開始。
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↑隻眼の伊達な武将の名前「政宗」とネーミングした中国製の竹ぼうきを2本、解体し、ジョイフルホンダで購入してきた角材に並べ、間隔を調整しながらV字型の釘で留めていきます。
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↑仮留めが終わったら角材で挟みます。
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↑ほうき部の長いタイプと短いタイプの2種類を作って、現場で調整しながら、あとでカットする予定です。
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↑「ま、こんなところかな」と坂本さん。これに柄を取り付ければ、プロトタイプの出来上がりです。

 工作途中でボク、用事ができ、「すみません、作業途中で引き上げますが、あとは取っ手の装着、よろしくお願いいたします」と坂本さんにお願いし、引き上げてきた。翌日、mailあり。

【2010.6.13】
 長谷川式(スイーパー方式)除草機の試作が完了しましたのでご報告致します。
 飯島さんのアドバイスも入れて操作部分(ハンドル部分)の取付位置(角度)を変更して今夕、試作しておきました。試運転後、改良点を確認のうえ、改造予定のため、精密仕上げはしておりません。試運転の結果が良好であれば、“長谷川式 非実用新案機”として“現代農業”に投稿、本機を紹介し 一般農家の方に技術供与しましょう。


 ああ、除草がこんなにも待ち遠しいなんて!
 週末が近づくとmailが配信されてきます。
 そうこうしているうちに、除草作業通知のmail。

【2010.6.16】
はじめての米作り参加者の皆様
しばらくぶりです、鷹島です。
5月の田植えから1ヶ月半ぶりの作業の連絡です。
現在の田んぼの状況は、水が少ない状態ではありますが、
生育はまずまずというところです。
草は田んぼ、畦ともにそれなりに生えておりますので、
この土曜日に除草作業を行います。

第4回作業日程その他
・作業内容   草取り、草刈鎌、刈払い機および手作業(長谷川さん提案の道具の試行)
・日時        6月19日(土)9時好人舎集合
・その他     少雨決行ですので、雨具準備および田んぼ用長靴
 作業の進捗状況によっては、6月27日(日)にも草取りを計画したいと思います。
以上


 こうして田んぼの除草、6月19日(土)当日を迎えたのです。
 いやはや、田んぼは大変なことになっていました。坂本さんから「スイーパー式」なんてしゃれた名前をいただいたプロトタイプは、まるっきり歯が立ちませんでした。その大変な状態が次に貼付けた田んぼの写真です。
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↑除草作業開始前の田んぼの状態です。畝と畝の間に草がびっしり。こうなる前に除草作業に着手しなくてはいけなかったんですね。

 田んぼは雑草たちがしっかりと根を下ろし、場所によっては稲を追い越す成長ぶり。こうした状況に対処できる道具は、人間の手をおいて他に考えようはないようです。でも、腰が痛い、太腿がわなわなと震える、背筋も痛い。こうした痛みからの解放を求めて、スイーパー式除草機を作ったはずなのですが、雑草が成長し過ぎで強すぎた。雑草がもっとひ弱な時期に、この除草機で掃いて回ったら、かなりの効果があったはずだと、負け惜しみを漏らしつつ、腰を屈めて、手で雑草を引き抜いた。
 プロトタイプ試運転の報告を待っている坂本さんへの報告は以下のとおりです。

試作機の運転報告
坂本さまへ
 6/19(土)、いさんで試作機を田んぼにて試してきました。やはり、というか、除草効果はほとんど見られませんでした。試作機の構造上の問題点は添付したペーパーを見てください。
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↑改良点をまとめたイラスト

 農道の右側の田んぼは、水が入っていませんでした。畑状態でした。これはわれわれが植えた田んぼも、一枚置いて下にある子ども劇場の田んぼも、その下の鷹島家の田んぼも同様に水が入っていませんでした。
 鷹島さん曰く、「先週は水が入っていたんですが、ご覧の通り、カラカラの田んぼ。水が張ってあれば、多少は除草効果というか、雑草は育たないはずなんですが、水が来ないもんで、この有様です」ということでした。
 農道の左側の田んぼは水こそ5センチほど張っていましたが、こちらもオモダカ、ヒエ、アワに加え、線香花火が繊細に火花を放射するような形状とでも言ったらいいでしょうか、細かい枝というか茎を延ばす水草のような雑草がはびこっており、さらにこれらの水草はしっかりと根を降ろしていて、竹ぼうき除草具ではとても歯も立ちませんでした。この田んぼは、小関さんと秋山さん、長谷川の3名が這いつくばって、なんとか除草しましたが、田んぼの中央から奥に掛けてマウンドになっていて、水面から顔を出し、その部分は雑草の種類がこれまた違い、かなり手強い雑草の繁殖ランドになっていました。田んぼを丁寧に代掻きして、できるだけ水平にならさないと、水位が上下するのは仕方がないとして、絶えず水面から顔を出してしまうと、離れ小島になり、いっそう雑草の繁殖を促してしまうということが、これで少しはわかった気がしました。
 一方、農道の右側、水が入っていない田んぼで、我ら一同、茫然自失の状態でした。
 鷹島さん曰く、「雑草の種が昨年の秋にもうすでにこぼれてしまっていたんだと思うんです。今年の春先に雑草に火をつけて燃やしたので、それでよしと思ったのが間違いだったんじゃないかと。実はすでに雑草の種は土の中に入ってしまっていたんですね」と。
 今年初めての田んぼ経験で、ご本人は指示されるままに体を動かしているだけですとおっしゃる阿川さんも、「実はどれが稲で、どれが雑草かの区別がつかないんで困りました。考えてみれば、数株は稲を引き抜いてしまっていたと思います」と、したたる汗を拭いもせずにおっしゃっていました。
 この日のメンバー全員の、がんばり過ぎを危惧したのかもしれません。鷹島さんから、「本日はこれまでとします。日を改めて連絡を入れますから、ご参加ください。ここで一言注意しておきます。一人でがんばらないでください。もしものことがあったとき、一人はとても危険です。どうしても除草作業を続けたいという方は、どうか仲間を募って複数集まった時点で作業をしてください」と、念を押してこの日は散会。

【2010.6.22】
鷹島です。19日は、暑い中の作業大変お疲れさまでした。きつい作業だったのですが、田んぼの中の草は、まだ取り残しがありますので、今週末も実施したいと思います。
6月26日(土)、27日(日)のどちらか1日でかまいませんので、参加可能日をご連絡願います。
ちなみに鷹島は、26日には別イベントがあるため、参加できません。

作業予定
日時:6月26日(土)、27日(日)9時〜
   終了時刻は、疲れますので体力見合いで適宜決めます。
作業:田んぼの中の草取り、ほか

田んぼの状況(6月21日15時)
上の5aには水が入りましたが、
下の10aは入れてはいますが、未だ
大部分乾いた状態です。


 阿川、秋山、猪股、小関、長谷川は6月26日組で除草作業をしてきました。その模様は、以下の写真のとおりです。

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↑さわやかな風を感じつつ、草取りを楽しむ阿川さん。
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↑疲れたと、決してネをあげずに作業に取り組むのが小関さん。
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↑余裕の笑顔を浮かべる秋山さん。
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↑除草作業を済ませた田んぼ。作業前と見比べると、一目瞭然。畝と畝の間が透けて見えてるでしょ。
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↑疲れきった肉体を支えきれず、ヒザだけが笑っているこの日のメンバー。

【飯島さんからの伝言】
 昨日はお疲れ様でした。農家が集まる会議があり、終わっての懇親会で現代農業のチェーン除草機が話題になりました。田んぼに水が入って、とろとろ状態でないと、効力はむずかしい。なんといっても鎖だと、使っている人の話を聞きました。来年はきっと。
by 2006awasaya | 2010-07-03 00:36 | 真剣!野良仕事


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