【真剣!野良仕事】[179=畑はアーティストで満ちあふれていた]

2012.5.30(水)
エカキムシの天衣無縫にホレボレ


 新国立のセザンヌに行った折りの感想は、「うーん、なるほどなるほど、油絵の具の量感は確かに凄いけど、待てよ、先週、畑で目にしたエカキムシの天衣無縫も、量感こそないものの、これはこれでマネのできないタッチだなあ」と、そんな感想をもちましてね。
 スナップエンドウの畝には、収穫を待つサヤが風に揺れていて、一つ二つと手に取って見ていたら、根元に近い葉に、ナスカの地上絵に似たシロヌキの線画を発見。誰もが知っているサルやハチドリのような明瞭な具象との置き換えができる絵柄こそありませんが、渦を巻くサルのシッポくらいはここにも、あそこにも散見でき、「おお、ハチドリの尾翼なら、ほらここに。さすが絵描き虫の異名を持つだけに、凄いじゃないの」と、感嘆しながら2列ある畝の葉をことごとく見て回り、デジカメで撮ってきました。押し合いへし合いの美術展会場とはまったく異なり、エンドウの葉を鑑賞しながらつくずく感じ入ったのは、「畑には、隠れたアーティストたちが充満している」ってこと。
 農家にとってエカキムシはまったくの嫌われ者です。が、まことに不謹慎ながら、エカキムシの線画は、これはこれで凄い才能だということを発見したのでした。
 エンドウの畝にはクレーがいたりマティスがいたりピカソがいたり、そうそう、北斎もいて、線香花火で遊んでいる夏の夕涼みの歓声が聞こえてきたり、秩父椋神社の竜勢を遠巻きではなくすぐ間近で見上げるアングルが用意されていたり。所詮は見立てに過ぎませんが、畑には隠れたアーティストがいっぱい潜んでいるって感じ、しませんか?
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↑北斎の神奈川沖波裏のあのダイナミックに砕ける波に、似ていませんか。
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↑シュッシュとはかなく閃光するか細い線香花火に、似ていませんか。
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↑秩父椋神社の例祭、農民ロケットとして知られている竜勢の光跡に、似ていませんか。
by 2006awasaya | 2012-05-30 20:39 | 真剣!野良仕事


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