↑6月10日、これからモロヘイヤを植えるところです。この1株からモシャモシャと枝を伸ばして、いまではこんもりとした鎮守の森のような樹形といったら大袈裟ですが、しっかりと葉を繁らせたモロヘイヤが2株、落花生を植えた畝に育っています。4株植わったポットの苗を見たときには、まったく空想すら出来ませんでした。
↑8月10日、この時期からそろそろモロヘイヤの収穫に追われ出しました。はじめは手摘みのお茶と同じように先端の双葉若葉、計4枚の葉を丹念に慎重に摘んでいたのですが、いつか、NHKの首都圏夕方番組で、かなり元の茎からバシバシと折りとるようにして摘んでいたモロヘイヤ農家の収穫風景が紹介され、そうか、プロはあんな風にして収穫しているんだと知り、以来、アンナプルナの麓の村でインドの乙女らがダージリンの茶摘み歌を唄いながら正確に1芯2葉をスピーディーにテンポよく摘んでいたように摘むのを止めてしまいました。
今年の収穫覚え書き
畑の隅に立っていると、夏がまもなく終わろうとしているのが判ります。空がだんだんと澄んできて、秋がもうすぐそこに控えているような気がします。そこで、今年の収穫と反省をはやばやと。
キュウリ2株、ニガウリ2株を、三角屋根型に立てた支柱に這わせるようにし、できるだけ屋根型の支柱の上部で花を咲かせるように心がけたつもりですが、なかなか思い通りに行かず、地面近くで花を咲かせ、すらりと伸びた美形ではなく、U字型の曲がったキュウリを何本も収穫することになりました。途中、畑に来られない週も何回かあり、そんなこんなで巨大化したキュウリが20本前後、ノーマルサイズが20本は穫れたように思います。
ニガウリは収穫時期がよく判らず、また、葉や茎と色がそっくりで見えにくかったこともあり、半分近くを腐らせてしまったようです。10センチ弱の、まだ子供のニガウリはいまも何本かブル下がっていますが、なかなか大きくなりませんので、そのままにしてあります。黄色い花もいくつか咲いていますが、もう時期が過ぎたのでしょうね。
ナスは2株を植え、いまも淡い紫色の花を葉陰に覗かせていますが、こちらも今年は終わりのようです。キュウリの葉がナスの株を覆うような時期があったりと、それでなくても日照不足だった今夏にしては、この2株が健気に成長を続けてくれて、10-12センチくらいのツヤツヤのナスを30個くらい収穫できました。上出来上出来。
シシトウとピーマンは実を着けるまではどちらがどちらか全然判らず、しかもニガウリと同じような色の配色というんでしょうか、茎と葉が実とそっくりな色をしているので、取りこぼしが多かったように思います。ピーマンはサラダにしたりテンプラにしておいしくいただきましたが、シシトウは食べ方が判らず、このページの読者の方からつい最近、オーブンで素焼きにして、お塩をつけていただくとおいしいと教えられ、そうか、そんな食べ方があったんだと後悔しています。実は食べ方を知らなくて、ずいぶん大量に収穫できたのですが、ほとんどすべてをご近所に配ってしまったのでした。
モロヘイヤは大成功でした。2株から毎週のように摘んで摘んで、1回の収穫でスーパーの大きめの袋にギュウ詰めになるくらい詰めて、持ち帰ってからすぐに湯がき、小分けにして冷凍保存。はじめは冷凍にすると折角のヌルヌルがダメになっちゃうんじゃないかと心配だったのですが、これがじつにいい感じで、冷や奴にごっそり添えたり、解凍したばかりでまだサクサク状態のモロヘイヤに鰹節をふりかけてからさっと醤油をさし回して、あたたかなご飯の上に。納豆みたいな食感でこれは胃腸に有効だったと自覚しています。来年もぜひモロヘイヤはやりたいと思いました。
トマトはもともと植えていませんでしたから、仲間がやっているのを傍目で観察。来年は自分でもイヤになるほど食べ続けたいので、そんな下心もあってしっかり観察していました。新芽が出て、どの芽を残してどの芽を欠くか、どの枝を支柱にしっかり縛るか、今年やっていた仲間の作業をしっかりと忘れずにいようと思います。
カボチャは別段、なんの手入れも必要としていない雑草のような強靭な体質なのか、ただ放ったらかしで10個は収穫できましたので、来年もチャレンジしてみようと思います。ただし、畑の畦に這わせるようにして大きな葉が他の野菜の日照の邪魔にならないように気を付けながら作ろうと思いました。
ところで、冬野菜でボクが作りたい根菜はゴボウ、ダイコンです。間に合うようならこれからチャレンジしてみたいので、飯島さんと相談しながら作りたいと思っています。
(hasegawa tomoaki)
↑5月24日、キュウリのツルの不思議について、飯島さんの講釈。「右巻きで伸びていき、途中、ヨリ戻しがあって、今度は左巻き。何遍見ても不思議。しなやかに伸び縮みできるのはこの巻きの途中のヨリ戻しにあるんだなあ。釣り糸がこんがらがらないようにヨリ戻しがあるでしょ。あれと同じなんだもの、まったく呆れるほど凄い仕掛けですよね」。太い指先で螺旋の中間を触りながらおしゃべりしているそばで、ボクはキュウリが早く大きくなれ、大きくなれと念じていました。それがまさか、ヘチマのような巨大なキュウリを何本も着けるキュウリになるとは、この繊細な段階では空想すら出来ませんでした。