【真剣!野良仕事】[23=ブロッコリーの収穫]

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↑12月2日は実に気持ちよく晴れ渡った土曜日。田舎の学校のメンバーも全員参加。メンバーを前に、「ブロッコリーは真上から見て大きさを確認し、スパッと根元を切る」と飯島さん。収穫作業に移る前に、収穫の実際を見せてもらう。測り方、切り方、葉の落とし方、もう模範演技って感じで、全員、惚れ惚れ状態でした。
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↑ブロッコリーの頭は小さな蕾が密集していますから、触れないように。茎を持って葉を切り落とします。「茎を切ったら、その場で葉を落とします。ここで注意することは、切った葉を隣りのブロッコリーの蕾に落とさないこと。葉で陽を遮ってしまうと、商品価値が落ちてしまいますから。そうそう、それからもっともっと大事なこと。ブロッコリーの頭を持つと、蕾が傷みやすいので、茎を持ちますが、茎の後ろに回っている自分の指を落とさないように厳重に注意する必要があります」と。こんな細部についての注意喚起をしてくれるところが凄い。
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↑包丁の刃には寸法を測るためのガイドラインが引かれている。規格を維持するためのこんな工夫が、農作業の現場には随所に隠れている。ただし、どの職場にも、この程度の工夫は隠れているが、部外者にはどうにもよく見えない。見えない部分は注意喚起が必要なのだ。

幸三郎ブランドのピュアーなブロッコリー

 12月2日(土)、田舎の学校のメンバーが取り組んでいる無農薬ブロッコリーが収穫時期を迎え、その収穫の手伝いをさせてもらいました。

 どういう具合に収穫するかというと、鋭利な包丁とカゴを持って、一人3列の畝を担当しながら、直径12センチのブロッコリーを探し、根元付近でスパッ。12センチは見た目の見当ではなく、包丁に刃先から12センチの部分にマジックでガイドラインを引いてあるので、その包丁をブロッコリーの蕾部分に当てて、直径を確認してから根元をスパッとやる。

「真上から見ないと、なかなか分かりません。切る前に刃先で確認して」と、飯島さんの檄が飛ぶ。

 ブロッコリーというのはキャベツやカリフラワーの親戚で、共通の先祖はケール。青汁で一世を風靡したケールが本家という野菜で、キャベツは結球した葉を食べるのに対して、こちらは蕾を食べる。だから、開花したブロッコリーは商品価値がない。小さな蕾が均一な状態で揃っていて見た目も美しい時期に収穫をしないと意味がない。これらをチェックしながら、畝にまたがって両サイドの畝のブロッコリーもチェックしながら作業を進める。

 田舎の学校ではこの夏にブロッコリーをトラクターのような風貌の定植機で定植し、栽培を始めたのだが、「純正無農薬ブロッコリー」という、ほぼ夢マボロシのような付加価値を付けて生協に卸すので、厳格な規格で出荷する。直径12センチという外形寸法もその生協の規格。
 規格はまだまだある。茎の部分についている葉をきれいに落とし、茎の長さも一定の寸法で切り落とす。もちろん、畑の土が茎や蕾部分に着いたり、虫にかじられた跡が茎の一部に見えたりするものは、規格外としてはねてしまう。

「うーん、たった数センチのキズでこんなみごとなブロッコリーをはねるとは、神をも畏れぬ偏狭ぶり」
「ああ、もったいないなあ。憎っくき虫め」
 そんな義憤に似た感想を口々に漏らすメンバー。
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↑蕾の奥に隠れていた青虫。この青虫が無農薬の証明をしてくれているはずだが、やはりこの虫一匹を見逃してしまうと、クレームのもとになる。え、どこにいるか分からない? 茎と中央部に、濃いグリーンが見えるでしょ。このブロッコリーは裏に虫が咬んだ跡がついていたので、不合格品。ゆえに土だらけのゴム手袋で持っているが、合格品はきれいな手で作業が進められているからご安心を。
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↑収穫したブロッコリーをまえに、収穫のノウハウをメンバーに説明する飯島さん。

熱き思いを胸に

 すると、飯島さん、軽トラの荷台にメンバーを集めて、
「こんな苦労を重ねて、我々農家は野菜を作っているんです。ですが、最近は作業の幅がうんと広がってきて、ただいいものを作るだけじゃなくなってきているんです。収穫後の袋詰めやシール貼りまでするようになっているんです。どこかでこの流れを変えていかなくてはと思っていますが、いま、ここで一番大切なことは自己管理です。鋭利な刃物を持っての作業ですから、指を切ったりしないよう、気を使って作業してください」とクールダウンの一言を入れてくれる。
 こんな一言が経験ってものだなあと、つくずく感じ入ってしまう。

 収穫後に袋詰めの際に、規格よりも小さいものはチェックしてはねてしまう。さらに、青虫のような虫が着いていたりすると、これもクレームの対象になるので、袋掛けをしながら、天にかざして蕾の下などに隠れている虫の有無を調べ、その後、1箱20個入りの段ボールにきれいに詰める。

 均一な大きさ、重さ、色味、頭のこんもりとした形、均一な蕾の状態と、すべての規格をクリアーした20個のブロッコリーが段ボールに詰められて出荷を待つ。まるでトヨタの組み立てラインから出てくるレクサスのような、均一のクオリティをキープした無農薬栽培による超高級ピュアーブロッコリーが生協に納品される。

夢の収穫時期を迎えて

「稼げる農業をやってみましょう」という目標を掲げ、無農薬と言うピュアーなブランドで作り始めたブロッコリー。【12=飯島さんの夢】でも書きましたが、バーベキューパーティの席で、「9月に入った最初にブロッコリーをシーダー農法でやりましたが、この無農薬ブロッコリー栽培を通して、しっかりとした売り上げと、売り上げの分配をしたい。この作業はそのチャレンジでもあるんです」と飯島さんが言っていましたが、まさしく待ちに待った夢の収穫のときをいま、迎えている訳です。

 コマゴマとした規格を頭におきながら、3列の中央の畝にまたがって、両サイドを見渡しながら、大きさの規格にあったブロッコリーを真上から探し、包丁を当て、寸法がたらなかったら見送り、たとえ寸法が合っていても、ほんの一部の蕾が咲いていてもダメ。その確認をしながら畝を前進して行く。

 約1時間ほどで目標のオーダー数をなんとか収穫し終え、道路脇に置いた軽トラの荷台でビニールの袋詰め作業をし、出荷用の段ボールに、丁寧に詰めて行く。
「ブロッコリってやつは収穫後はほんとうに敏感で、日にさらされると傷む、風に吹かれても傷む。すべて素早く作業を進めていかなくてはならないんです。この袋詰めやバーコードを貼ったりする作業は、本来は農家の仕事ではなかったんです。八百屋さんやスーパーのバックヤードでお店の人がやっていた仕事なんです。でも最近はこうして規格にあった大きさを100とか200とか、注文数に応じて袋に入れたり、バーコードを貼って、店頭ですぐに並べて売れる状態にまで加工して出荷しないといけなくなってしまったんです。農家の仕事はずいぶんと拡大してしまって。でも、こんな作業も経験しないと、一人前になれません」と飯島さん。

 朝露をたっぷり含んだ作業着はびっしょりと重い。メンバーはこの収穫作業を2週間前から経験しているので、ゴム長やスパッツ、ビニールパンツを履くなど防水対策を各自しているが、ボクは未経験で、地下足袋から何からビショビショ。ああ、自己管理が出来てないなあ。
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↑「さあ、みなさん、もうひと頑張りしましょう」と、飯島さん。こんなにいい天気だったら、多少腰が痛くても苦にならないが、翌週の土曜日12月9日は寒く冷たい雨が降る中での収穫だった。「こんな天気だから、メンバーは集まらないだろうと思っていたら、先週に変わらず、収穫に参加してくれた。農業への熱き思いがみんなにもふつふつと湧きだしてきたのかなあ、嬉しいな。嬉しいな、ふふふ」と感想を漏らす。その笑顔がたまらなく優しい!

 でも、収穫は心弾むものがある。一面のピュアーなブロッコリー畑で、スパッ(根元に近い茎をカットした音)、シャリシャリーン(これ、茎の脇から出ている葉をカットしている音)という金属音が響く。
 この日は用事があり、午前中だけしか畑にいられないので、お手伝いはほんの1時間ほど。そして、1週間後の12月9日(土)、朝から冷たい雨。でも、こんな日でも、ブロッコリーの収穫作業は続いていた。
 この朝、収穫されたピュアーなブロッコリーは、なんと大洗港からフェリーで北海道へ。北海道のみなさ〜ん、「幸三郎」ブランドのピュアーなブロッコリー、食べてみてください。生産者名を記入したブルーの用紙が透明の袋に入っていますから、幸三郎ブランドだと確認がとれるはずです。
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↑12月9日の冷たい雨をうけて。このブロッコリーは収穫可能な寸法までまだ届かない。来週くらいの収穫か。
by 2006awasaya | 2006-12-11 12:14 | 真剣!野良仕事


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