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【真剣!野良仕事】[6=無農薬とは]

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↑今週の収穫野菜。ナスが異様なほど光り輝いて、むかしタバコを吸っていた時分のことを思い出した。両切りのピースを愛飲していて、これを1日5箱、左指の人差し指と中指にいつもはさんで煙らせたいた。指先はニコチンのタールで茶色に染まっていた。ああ、あのピースの箱の色が茄子紺。まさしくこの色だった。


農薬について考える

 ボク、有吉佐和子さんの著作が好きで、『紀ノ川』などの小説も大好きですが、ドキュメントというか、レポートもの、報告ものが好きです。なかでも『中国レポート』はとても興味深く読んだ覚えがあります。いま読み返しても驚かされることばかりなんですが、1961の第1回訪問、文革中の第2回目、文革後の第3回、中国民航からの招待として第4回、そして、1978年の5回目にしてやっと書いた中国レポート。いま読み返しても驚かされることばかりですが、特に取材に入ってすぐ、遵化県の果樹栽培農家で花にDDTを吹きかけている場面に遭遇。DDTの毒性についても、レイチェル・カーソンの著作すら誰も知らなかったことにショックを受ける場面が鮮やか。

 DDTといえば、ボクは戦後すぐの生まれで、いま話題の団塊の世代なんですが、そんな団塊共通の悪夢なのか、ボク個人の悪夢なのか、確認したことはないのですけど、小学校の低学年時、校庭に整列させられて白い粉を噴霧器のようなもので頭から吹き掛けられた覚えがあります。そのときの教師の説明では「これからはじめる検査は衣類の縫い目に潜んでいるダニやシラミのタマゴ除去。それと、再発生を防止するためにこの薬をフンムする。こうすると、からだにもこの薬が着いて、虫などに刺されなくなる」、そんな説明をされた後、首の回りに吹きかけられ、そのまま下校した真っ白い記憶が、塊となって頭蓋の隅のほうで固着しているのです。

 家に帰ってもボク一人がノミやシラミから守られている特別な存在となったことがとても嬉しかった記憶があります。その白い粉がDDTだったとは後年、知らされる訳ですが、幸いなことに特段の異常もなく、ただし、白い粉には異常な反感を抱くようになっていたんです。効果効能だけを一方的に説明され、肝心の薬品の名前もいっさい告げられていなかったことに反感を覚えたのかもしれません。

 その反感を別な意味で自覚したのは、中学になり、いたずらがバレて先生に黒板の前に立たされ、黒板消しで頭からバフーンと叩かれた時のことでした。頭から顔まで白墨の粉だらけ。イタズラをして得た名誉か不名誉か、友達同士でも意見が分かれた白い粉の処分ですが、無味無臭にしてザリザリする白墨の粉が口の中まで入り込んで、その口中感触がきっと、小学校の低学年時のDDT噴霧とあまりにも似ていたのでしょう、急に目眩がして気分が悪くなり、保健室で2時間、死んだように横になっていたことがありましたが、きっと、白い粉に対する拒絶反応のようなものがしっかり記憶に浸透していたんだと思います。

 そんな記憶があるものですから、中国の果樹栽培農家でいまも盛んにDDT散布がなされ、農薬を浴びた果物が日本に輸入され、野菜も同じように農薬を散布され、スーパーなどに国内産と比べてはるかに安価な価格で並んでいるのかと思うと、多いに考え込んでしまうのです。

 要するに、なぜ農薬を使うかというと、病害虫の駆除に必要だからなのですが、この話は生産者の考え方、姿勢と密接にリンクしていますから、もう少ししっかりとお話を聞いてから報告することにします。
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↑飯島さんが指導している市民グループの、今日は田圃の雑草取り。「田の草とり」という作業。腰を屈めて雑草を取り除くと言う結構しんどい仕事。「子どもたちにこんな経験をしてもらうと、ご飯を粗末に扱わなくなるからね」と、飯島さん。

畑日誌 by IIJIMA
スイカの異変(2)
 大玉スイカ(ごく普通のすいかですが)は花が咲き、交配して約50日ほどで成熟し、出荷となります。しかし、この天候で、出荷寸前の1週間、10日前で、割れてしまうスイカが多いのです。情報によると千葉から東北までこの現象だそうです。
 今年のスイカは値段が下がらない。貴重な旬の味になりそうです。
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↑7月に入った最初の土曜日、味菜畑では参加希望のこどもたちとジャガイモ掘り体験。地上部分の葉はすでに枯れていて、作業はしやすくなっていた。でも、茎を力任せに引っ張ると、ブチッと音を立てて地中のジャガイモの茎が切れてしまう。引いてダメならどうするか。軍手をして、根のあたりに両手を突っ込む。すると、ゾロゾロって顔を見せてくる。両の手をスコップ代わりにしている感じ。どうです、みんなの前に収穫したジャガイモが小さな山になって見えるけど、新ジャガで皮が薄く、とってもホクホクのお芋でした。写真には収穫した山が二山見えていますが、一山が一家族で掘った分量です。この一山で2週間ぐらいは子供たちもお父さんもジャガイモ責めに会うだろうな。そんなことを知ってか知らぬか、はじめての体験で子供たちは大喜び。
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↑子供たちが大喜びをしている脇で、ちょっと変わり者発見。なんだかトマトみたいな実がなっています。ジャガイモ畑にトマトというのはやはり変ですから飯島さんに、これなあに? すると、地上にできたジャガイモの実だとか。トマトもジャガイモも同族とかで、似ていて当たり前なんだとか。ひとつちぎって割って味見をしましたが、とっても酸っぱくて、苦くって、ペッっと吐き出してしまいました。でも、トマトそっくりだなあ。
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↑これは畑の別な場所で作っているトマト。また赤みが差してない青年期のトマトです。まだまだ青いなって感じ。でも、ヘタの部分とか、鈴なり状態とか、よく似ています。
by 2006awasaya | 2006-07-14 22:54 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[5=大収穫]

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↑キューリ、カボチャ、シシトウ、ピーマン、ナス。この日の収穫一覧です。キューリは葉の陰に隠れるように実っていて、1週間放ったらかし。するとこんなに巨大化! さて、どうやって食べようか。皮をむいてお味噌汁の具にしてみたら、意外といけました。ズッキーニだと思えば、いろいろな調理の素材としてもかなりいけるはず。標準タイプのキューリはそのままバリバリといただく。さすがにおいしい。ナスも傷だらけだけど、みそ汁に入れたらとってもおいしかったです。カボチャは収穫が早すぎたのか、甘みが足りませんでした。もうすこし畑に放ったらかしにしておこう。


収穫時期をはずしてしまった

 基本的には毎週土曜日の午後に畑に出かけて、歯が浮くような物言いですが、カチカチになった心を耕しています。土をいじっていると、ほんとうに心がほぐれてくるのが分かります。
 農家の方に話を聞くと、今年は日照不足で思ったような収穫が期待できないそうですが、ボクのような野良遊びのアマチュアには日照不足の影響はほとんど感じられません。暢気なものです。
 それよりも、むしろ三本立てにしたナスとか、ネットに這わせたキューリがのびのびと枝やツルを延ばし、葉を茂らせ、ぐんぐん成長。これらの夏野菜の収穫に追われるという嬉しい悲鳴を上げたいくらいです。一週間に一度しか畑に出向かないので、収穫時期を失うとどれもこれもが巨大に成長して、どうやって食べたものか思案に暮れてしまいます。口では「収穫は重量に比例する」なんて自慢していますが、ほんとうはもっと前に、尋常の姿のときに収穫してあげたかった。お化けキューリとお化けナス。まったく申し訳ない気持ちでいっぱいなんです。

トウモロコシが花盛り

 先々週から先週に掛けて、夏野菜の収穫と雑草取り、それに隣りの空いた畝に落花生を植え、これで農業本来の姿になりつつあります。春は夏を思い、夏は秋を、秋は冬をそれぞれ思いながら、いまを営む。ここが漁業と基本的に異なるところ。先を見越しながら計画的に仕込んで行く。次の季節に実る野菜を夢みながら、種や苗を植える。漁業者が農業者を羨むシーンなのでしょう。
 ただし、漁業も農業も、お日様への感謝と言うか、日照時間の長短でこれほど左右される業種はないんじゃないでしょうか。収穫直前にヒョウなど降られたら、ただただ茫然と立ち尽くすだけ。
 さて、帽子を被って作業をしていると、頭の中も髪の毛も汗びっしょり。眼鏡も汗で曇ってくる。ここらでひと休み。頑張らないのがいま流の野良遊び。
 汗を吹き拭きすぐお隣の畝を見ると、トウモロコシが花を咲かせ、盛んに花粉を散らしています。花粉は茎のてっぺんで咲いていますから、その下で顔を覗かせているトウモロコシのおヒゲというか雌蕊に、まるで灰神楽のように降り掛かり、これで受粉は万全、完了なのでしょう。受粉を済ませたトウモロコシは、これ以後、ずんずんと成長を重ね、整然とツブツブを並べたあのトウモロコシとなって収穫を迎える訳ですが、不運にも束になったおヒゲのうちの1本が受粉できないと、整然と並ぶ実の列に一カ所だけ穴があいたようなトウモロコシとなってしまいます。その欠損の理由はいま、この受粉作業に問題があったが故の不実なのだと、はらはらと花粉を降らせるトウモロコシを見つめながら、なんだかとても神聖な現場に立ち会っているような、妙に深刻な気分になってしまいました。

夏は秋を思う

 秋の収穫を夢みて、落花生を植えましたが、甘皮を被った種を二粒、種の大きさの3倍の深さに埋め、上に土を軽く被せました。殻を割ってでてくる甘皮付きのあの落花生。結構乾燥していて、なんだかとっても頼りなげな重量。ところが、一週間後、落花生は芽を出し、二週間後はさらに葉の数を増やしています。根元を見ると植えた種の甘皮がはじけていて、その実を栄養源として成長しているのが見て取れます。野鳥がきて、この種をつついて食べてしまうと飯島さんが言っていました。種をつつかれて食べられてしまった落花生の芽は、その時点で成長できずにいるそうです。そういえば、農家の方の作っている落花生の畝を見てみると、約30メートルくらいある一畝の中で1カ所2カ所、葉を出していないところがあるのは、きっと野鳥に食べられてしまったのでしょう。
 8月に入ると花を付け、その花が落下して地中に潜り込み、実を付けるので落花生というそうですが、まだ実際に見たことがないので、落花生の生育状況は今後、折々に報告することにしましょう。[hasegawa tomoaki]
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↑落花生の種を植えて1週間目の、芽を出したところです。すごい力で地表に顔を出したのがわかります。甘皮が割れて、栄養源の顔が土の中に見えます。
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↑芽を出して後さらに1週間が経過した落花生。この状態でも、野鳥に種を食べられたりするとその後の生育が危ぶまれ、ま、ほとんどダメだそうです。野鳥たちも必死でしょうが、どうかよその畑に行ってください。

新連載コーナー プロからの一言
畑日誌 by  IIJIMA
スイカの異変(1)
 スイカの季節です。スイカ生産者と話して、初めて知りました。普通のスイカはみどり色に黒のシマが入って丸いものですが、ようく観察すると、黒いところが、周りにくらべ、わずか凹んでいます。
 今年の早い時期にビニールハウスで栽培されたスイカは丸く、つるつるで、この凹みがあまりなかったんですって。そして、美味しさに欠けていたそうです。冬から春にかけての日照不足の影響によるとみています。最盛期を迎えたいまのスイカには、この凹凸が結構ついているそうです。ふつうは叩いた音で美味いか否かを判断していますが、今年は撫でてみて凸凹が感じられるスイカが美味いと覚えてください。
 でも、確認をとった訳ではありませんので、この判別法は今後の研究テーマかも。
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↑スイカの花です。カボチャもキューリもゴーヤ(苦瓜)も同じ仲間なので、みんな同じような花です。ツルに産毛のような毛を纏っていて、なんだか創造主からスイカだけがとっても大切にされているようにも見えます。
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↑味菜畑の同じメンバーが育てているスイカです。写真は直径12センチ前後のまだまだ小さなスイカですが、畑日誌の凸凹理論で行くと、このスイカはツルンツルンですから、結構甘いかも。品種はお店で売られている小玉スイカかもしれません。そうだとすると、皮が薄くてとってもおいしいはず。何かお手伝いすれば、一つぐらい分けてもらえるかなあ。
by 2006awasaya | 2006-07-08 15:37 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[4=農作業の身支度]

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↑なんて可憐なキューリの花。はじめて見ました。このあざやかなイエロー。『色の手帖』で調べたら、「カナリア色」に一番近かった。花の下に小さなキューリが見えているが、こちらの色は「薄緑」と「木賊色」のほぼ中間の色味。大人のキューリになると「深緑」から「常盤色」になるようだ。常盤色というのは松や杉などの針葉樹の葉の色で、すこし粉を吹いたような白っぽいのが特徴。広辞苑でキューリをひくと、「ウリ科の一年草果菜」とある。果菜? さらに広辞苑。カサイ、カサイ、「花菜」と「果菜」の二つある。花や蕾部分を食用とするのは「花菜」で、「果菜」はナスやキューリのように果実部分を食用とする野菜のこと。深いね、野良仕事! ところで、いまでこそワープロで「uri」と打ち込めば「瓜」と自動で変換してくるが、ワープロがなかった手書き時代は「爪」か「瓜」か、間違えやすい字の筆頭だった。


さあ、檜舞台へ

 5月18日(木)だったか、飯島さん宛に「5月27日(土)にお邪魔しようと思っていたんですが、生憎子どもの運動会が雨天順延でこの日になり、行けなくなりました。いつお邪魔したらいいでしょうか」とお伺いのmailを出したら、即日、お返事。「6月3日の土曜日、都合はいかがです。仲間にも紹介しますから、13時に畑に来てください」と言われ、その日のためにボクがしたこと、3つ。

 1つは地下足袋を買いに作業服専門衣料品店に

 船橋駅前の靴屋さんに行ったら、当然のことながら「あいスイマセン、扱っていないんです」。
 もう一軒の店主に「畏れ入ります、ひょっとして地下足袋を扱っている店、ご存じないでしょうか」と問いかけると、「郵便局の本局、知ってます? その前のお店にあると思いますよ」と、親切にも道順まで教えてくれました。
 自宅に戻り、自転車で買い物に。教えられた通り、船橋郵便局本局の前に店はありました。店内には、軍手20枚組580円とか、ゴム長2500円とか作業現場でよく見かけるアイテムがずらり。
 しかも安い。
「あの〜、農作業用の地下足袋、ありますか?」
「文数は?」
「文数は忘れちゃったんですが、確か26半だったような」
「お客さんが履くの? 工事現場用の指先を保護するタイプと、フクラハギまで留めるタイプとか、4、5種類あるんですが、どれにします?」
「ええと、コハゼの数の少ないの、あります? ええ、こんな感じの」
 そんな話をしながら、クルブシが隠れる程度の、コハゼの数も10カ所くらいの地下足袋を、生まれて初めて買いました。色は茄子紺で裏は生ゴム。平べったい箱に入って2380円。
 家に帰ってさっそく履いてみましたが、お恥ずかしい、普通のソックスしか持ってないので、親指と第2指が割れている地下足袋が履けない。仕方なく、5本指がそれぞれ独立したソックスを買ってきた。この先割れソックスで地下足袋を履くと、気分はもう農業従事者!
 椅子に腰掛け、足を組んでコハゼをぽちぽちと留めながら、そうか、足袋を履くのって、子どものとき以来だなと妙にしんみりしてしまう。浴衣で下駄の場合は足袋を履かなかったし、足袋はもっぱら冬限定の履物だったから、それで履くチャンスもぐっと減ってしまったにちがいない。
 それに足袋を洗濯するときって、裏返してから洗ってもらい、物干し場の竿をかけるV字型の棒に突っ込んで乾かし、取込んでからまた表に返さないといけなかったから、なにかと面倒な履物だったなと、最後のコハゼをクリッピングしながらぼんやりと昔を思い返していたんです。
 試しに地下足袋を履いたまま家の中を歩き回って、「ここは畑じゃないんだけど」と、妻からの顰蹙。

 2つは「汚れてもよい格好」の服探し

 会社勤めを辞めて以来、ネクタイをしなくなったことで、服装がずいぶんとルーズになった。いい加減になったと言うのが妻の見方。ズボンも筋が入っていないコットンパンツでとおしている。いつもコットンパンツしか履かないから、ヨレヨレ。そのなかで一番見る影もない一本を履いていくことにしたが、洋服ダンスのどこにも見当たらない。「おーい、白い綿のパンツ、どこだったかなあ?」とひと騒ぎして、クローゼットの一番奥の隅っこで見つかったけど、「なんだかいつも、うちは探し物ばっかり」と嫌みを言われてしまった。
 ふだんと違うことをやると、いろいろ摩擦が起きる我が家です。

 3つは若干の準備体操

 ボクのイメージしている農作業は以下のような情景。額に吹き出た汗をものともせず、広大な畑を鋤や鍬で整地しているシーンが真っ先に浮かぶ。
 ふと顔を上げると朝日が目にまぶしい。
 そうか、もう朝になっていたかとつぶやき、背筋を伸ばして軽く握った拳で腰を数回叩き、「さて」と自分に声をかけてからふたたび畝作りに取りかかる。
 一筋、畝が出来た頃、子どもが走ってきて、「お父さ〜ん、朝ご飯の用意ができました。お母さまが切りのよいところでお戻りください、と」と声をかける。「朝ご飯、早くしないとなくなっちゃうよ」なんてゾンザイな物言いではなく、とんでもなく丁寧なのが気になるが、ボクの中ではきっと、自分の子供からこんな丁寧な言葉を掛けてもらいたがっている自分が棲んでいるんだと理解しているから、すこしも慌てたり怯えたりせずに、鷹揚な態度で、「そうか、いま切りを付けて帰ると伝えてくれ」と、多少ゆったりとした物言いで返事をし、首に巻いた手ぬぐいをほどき、額から首筋の汗をぬぐい、子供が走り帰る後ろ姿を眺めながら、「さて」と自分に言葉掛け、鍬を担いで家路に就く。
 こんな情景がボクの農作業のイメージだから、体力勝負という側面に対応できる肉体がなくてはならない。それで、ヒザの屈伸運動を2分と寝転んで腹筋30秒。これ以上やると息切れがするからあまり頑張らないけど、屈伸運動に励む。こんな程度の体力で農作業に追いついて行けるのか、少し不安になる。
 家を出るまで、農作業のイメージを勝手に空想しながら、やがてそれらの空想がゴチャゴチャになり、訳も分からぬ混濁状態で車に乗り込む。
 車で30分。船橋市北部にある味菜畑の畑に到着。薄曇りのいい天気。地下足袋に履き替え、柔らかい感触の畑へ一歩を踏み出す。役者が舞台に上がる時のような、相撲取りが土俵に上がる時のような、新入社員が配属された部署に顔を出す時のような、気持ちのいい興奮を胸に畑に入る。
 畑にはすでに4月から畑仕事を経験されている先輩が10名ほど、集まっていました。ボクは2カ月遅れでの途中参加者。
 飯島さんから皆に紹介され、「よろしくお願いします」と氏名を名乗り頭を下げる。
 さあ、憧れていた農作業がこれから始まるのだ。(hasegawa tomoaki)
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↑参加者の皆さんにキューリの育て方の基本を教えている飯島さん。ここでどんなことをおしゃべりしているのかというと、収穫しやすく、しかも真っ直ぐなキューリを育てるにはどうすればいいか、そんな基本のキをしゃべっているのです。みんな真剣。「キューリはツルを延ばして成長していく果菜ですから、できるだけネットのトップへとツルを延ばしてあげることが必要。ネットの上のほうで花が咲いて実を結んだキューリは、自分の重みで真っ直ぐ、スラリとしたスタイルになるが、地面近くで実を結んだキューリは地面につっかえて曲がってしまう。だからツルをヒモで縛ってあげたりして、上のほうに誘導してあげる。こうすると収穫がしやすい」と、そんなことをしゃべりながら実際にお手本作業を見せてくれる。なるほど、曲がるにはそんな理由があったのか!
by 2006awasaya | 2006-07-01 08:08 | 真剣!野良仕事