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【真剣!野良仕事】[10=線虫]

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↑収穫前のニンジン畑。いまでは収穫はほとんどが機械で、手で掘るシーンはほとんど見かけない。
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↑ニンジン収穫後、何日かしての同じ畑。ホワホワの草が生えてきていた。はじめは雑草かと思ったが、雑草にしてはみな同じ葉の形をしているので、もう次の野菜の種を蒔き、それが芽を出し始めたのだろうかと思って見ていた。

病害虫の話

 お世話になっている畑のすぐお隣の畑、夏前には一面のニンジン畑だったものが、ニンジンの収穫を終え、畑全体を天に晒すようにしていたと思ったら、わずか2〜3週間でホワホワした双葉が顔を出し、やがて畑一面が草丈の低い牧草のような草に覆われました。ニンジン収穫後にこの牧草のような草の種を蒔いたのでしょうか。

 きっとご近所に酪農家がいて、飼料用の牧草でも植えているのかと思い、飯島さんに聞いてみました。

「よく気がつきましたね、まさしく牧草です。でも、牛の飼料にするわけではなく、もう少し伸びたら、トラクターで鋤き込んでしまうんです」
「え、どうして?」
「線虫って知ってます? 知らない? ええ、ふつうの人は知りません。ニンジンやダイコンなどの根菜類は、土壌の中にいる線虫の被害にあうと商品価値がなくなってしまうんです。例えばダイコンでは表面に白濁斑症状が現れ、やがて黒変して外観を損ない、商品価値を低下させる。ニンジンやゴボウでは品質低下だけでなく、収量の低下もでてくる。とにかく頭が痛いんです」

 話が専門領域に入り込みはじめて、こちらにははじめて聞く単語が飛び出し、飯島さんの話をまともに聞いていられない。頭に残らず素通し状態。この話題は帰ってから調べ直して、後日、ほんのり判った時点でもう一度、飯島さんに質問してみよう。

 そこで、話題を変えて、
「へえ、農家の方って、いろんな苦労があるんですね。病虫害の他に、日照不足とか、長雨とか、雹の被害とか。後継者問題も大きな課題でしたよね。ところで、いままでで一番の被害って、どんなのがあったんですか」
「収穫直前に雹にやられたのが一番かな」
「どんなだったですか」
「もう、目の前が真っ暗になりました」
「そんなことがあっても、仕事を続けなくちゃいけないんだから、農家の方って、精神的にもタフですね」 そんな会話でお茶を濁したことがありました。

 それから数週間をかけて、web上で「線虫」「牧草」そんな単語で検索してみましたら、線虫のこと、根菜類の病気のこと、その線虫被害を食い止めるにはどうしたらいいのか、そのようなことがぼんやりながら判ってきました。まったくwebというのは凄い凄い。

 キク科のマリーゴールドが線虫を駆除するとかの記事も目にした。そういえば畑の脇や農道にはキク科のお花が植えてあることが多く、農家の人ってお花が好きな人、多いなと思っていたけど、そう言う理由でお花を植えていたのかと、納得できる記事に巡り会ったりしているうちに、線虫と牧草についての論文にたどりついた。
 農林水産研究成果ライブラリー(http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/JASI/index.html)。

 その研究文献解題の整理番号no.24に「野菜の害虫」があり、線虫類-1ネコブセンチュウ(http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/kaidai/yasainogaityu2/24-8-1_h.html)を読むことができた。

 その「線虫類」を読むと、まず線虫の種類、分布について書かれている。つづいて線虫の生理と生態、線虫による野菜類の被害ときてやっと線虫の防除の話になる。

 防除には、
1=薬剤を使う化学的防除法。
2=天敵関係にある線虫捕食菌などを使う生物学的防除法。
3=蒸気消毒や熱水土壌消毒などによる物理学的防除法。

 以上の3つがあり、さらに、線虫類に対して抵抗力を持つ品種に接ぎ木をしたりして抵抗性品種として育てると言う考え方の抵抗性品種の利用、また、線虫に対抗できる植物の力を借りる対抗植物の利用、例えばギニアグラス、落花生、マリーゴールドなどが知られているが、それぞれがどのタイプの線虫に効果があるかはまた別の問題らしく、実際の場面ではなかなか研究成果どおりの結果にはなりにくいらしい。それこそ場数と経験則と勇気にかかってくるらしいのだが、研究と実際のイタチごっこという側面もあるらしい。人間の体内で繰り広げられている細菌と抗生物質とのイタチごっこと瓜二つ。

 ここで冒頭に戻って、ニンジンの収穫が済んだ後で、牧草が一面に波打っていた畑の話に戻る。あれはどんな名前の牧草だったのか。ギニアグラス? それとも別なイネ科の植物だったのか。

 さらにこんなページも興味深かった。
「矮性のクロタラリアの線虫密度低減効果と緑肥としての利用」
http://konarc.naro.affrc.go.jp/seikadb/06/6-18.html
 連作障害という言葉でボク自身は拒否反応を起こし、ああ、農作業って難解だし、それ以上にタフな肉体がないと出来ないと思い込んでしまったことがあったけど、その「連作障害」。

 つまり、同じ畑で同じ作物を作り続けると、病気になったり熟さなかったりで収穫量が落ちてくる、それを連作障害っていうんだけど、その障害の原因の大きなものに、この「線虫」がかかわっていたんだ。クロタラリアは落花生と同じくらいの線虫密度低減効果をもっていて、つまり、どんな畑にも線虫はいるが、その線虫の個体数、人間でいうと人口密度に相当する個体数がわずかになって、作物の生育にほとんど影響を与えなくなる程度の密度のことで、しかも、鋤き込むことにより、緑肥となる一石二鳥の植物。畑のサプリメントみたいなものかも。

 しかも従来のクロタラリアは人の背丈ほどに成長するが、これは名前の通り「矮性」ゆえに、人の腰くらいの背丈で成長を止める。これは鋤き込む際に作業を簡便化するという効果もある。
 さらに、鋤き込んだ後、ダイコンを植えた実績では収量が増加したと報告している。
 そう、化学肥料に頼らず、しかも病気も防げるとすると、牧草をはじめ、野菜づくりにはさまざまなものが貢献しているんだと言うことがだんだんとわかってくる。

 いずれにしろ、農薬を使わずに健康でおいしい野菜を育てると言うことの大変さだけは判ったような気になった。さらに、新聞を賑わせている残留農薬のポジティブリストについても、もう一度腰を据えて新聞記事などを読み返してみようと思った次第。(hasegawa tomoaki)
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↑そよぐ風は肌に感じても、なかなか姿を見ることができない。ところが、こうしたしなやかな牧草だと、はっきりとその姿が確認とれる。うれしくなってつい、見とれてしまうが、そうか牧草にはそんな働きがあったのかと、さらにさらに見とれてしまう。
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↑そよぐ風に見とれてからおよそ2週間くらい経っただろうか。あれれ、あのグリーンの畑がない! そうか! この写真のようにきれいに鋤き込まれて、次の作付けを待つばかりとなっていた。畑に近づいて見て見ると、鋤き込んだ状態がよく分かる。そういえば、この畑に限らず、季節の変わり目にはこのような牧草みたいな草が畑一面を覆っていたことを思い出す。船橋も八千代や印西に近くなると、放牧地が多くなるなあという印象を持ったことがあったが、そうか、牧草地ではなく、緑肥として牧草を蒔いていたのか。話は聞いてみないと判らないものだなあ。
by 2006awasaya | 2006-08-30 21:13 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[9=情報の入手先]

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↑植えたときにはピーマンかシシトウか、唐辛子か、全然判りませんでした。飯島さんも「大きくなれば見分けがつきますから」と鷹揚に笑って、これは何、あれはだれだれの子供時代、といった厳密な分類差別には取り合ってくれません。しらじらと明けてくる朝の光の中では「彼はたれ」というぼんやりとした認識で十分で、誰それの三男、と言うところまで細部にわたっての正確な情報は必要なく、ぼんやりとした認識、つまり犬や猫ではなく人間の男の子と判るだけで十分で、それ以上の情報はおいおい判ってきた時点で獲得すれば、それでよろしいではないかというゆったりとした構えでいることも、ときには大切な場面もあると理解しました。なるほど、ピーマンか唐辛子か、不明のまま成長を重ね、8月に入ると、この鮮やかなグリーンが唐辛子の形となってきました。緑の爪がやがて紅に染まり出し、辛みを増して、だれが見ても立派な唐辛子に変身。さっそく刈りとって直射日光のもとで乾かすと、いかにも辛そうな唐辛子!
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↑天日干しで1週間。重量も1/4に減って、さあ、この1/2は輪切りにして保存しておこう。1/4はいつでも使えるように、さらに微塵にカットして瓶詰め。1/8は部屋のあちこちにインテリア代わりに散らかしておこう。ご近所に配るのは1/8

情報の入手先

 みなさん、農業関連の情報入手先はどんなところなのでしょうか。家の光の家庭菜園雑誌「やさい畑」などの雑誌、あるいは単行本を読んでいらっしゃると思いますが、今回はボクのお気に入りのwebを紹介します。

□だんだんたんぼ
 共同通信社の運営している「だんだんたんぼ」というホームページの「全国農業担当者リレーエッセイ」というのが、いま、ボクの一番のお気に入りです。各地方新聞の農業担当者が地元の生産者が抱えている問題点を取り上げ、地元の読者に読んでもらいたいと書いた記事だけに、イキがいい。いわゆる顔が見えている企画記事。2004年度では、琉球新報の記者・山城祐樹さんが書いた「地中から掘り出された原石」、岩手日報の記者・佐藤洋一が書いた『「安全・安心産地」確立のために』は一読をお勧めしたい。ほかにもしっかりした記事が満載で、なんだか、罰が当たりそうな幸福感でいっぱいになる。なぜって、webの利用ができなかった少し前のことを考えると、苦労せずにここまでの情報に接することは到底無理だったから。国会図書館か日比谷図書館、あるいは中野のサンプラザの上のほうの階の地方新聞閲覧室まで行って、申請書類を出すなど、かなり面倒な手続きを経てやっと現物か縮刷版を閲覧できる。喉も乾くし、トイレにも行きたくなる。でも、そんな時は大抵トイレは使用中で、早く空かないかなと、気もそぞろで閲覧どころではない。でも、webだと自分の好きな時間に好きなお茶を入れて、「さて」なんて申し訳程度に声掛けをしてからお気に入りのページに入っていき、許す限りの時間で読んでいられる。しかも、バックナンバーのデータもかなり古い年度の記事までストックされているので、これも大いなる魅力となっている。
URLはhttp://kk.kyodo.co.jp/pr/juon/essey/index.html

□食卓の向こう側
 西日本新聞社の管理運営する「食卓の向こう側」。全国紙には負けない地元密着型の新聞社がたくさんありますが、九州の雄、西日本新聞社もそのひとつ。こちらの特徴は「食卓」という風景に点在する部品をとおして見えてくるもの、見えにくいもの、見えないように巧妙に隠されたもの、それらを食卓の風景として点描している。そもそも新聞社が大好きな職業意識そのもの丸出しで食卓の上を這い回る。いいですね、こういう記事。
http://www.nishinippon.co.jp/nbl/shoku/

□異業種から八百屋さんを開業した社長さんのブログ
 問題意識という点ではこのブログもかなり新鮮。NPOの活動とどこが違うの?というくらい、考え方も収支勘定も透明でフェア。おいしい「野菜」をもっと身近にという八百屋屋さんのブログです。
http://blog.livedoor.jp/nepahiro/
 それと、農家の方を紹介しているページがあって、飾らないインタビューになっている。何ゆえにネギを作っているんですかという質問に、「お金のためさ」と答える正直さ。お金のため故にしっかりしたものを作る、安全なものを作る。その資本主義的な職業倫理にボクは惚れ惚れ。そのページは以下のアドレス。
http://www.venesty.net/santi/index.htm

□週末百姓の無農薬野菜
 手元に植物図鑑がなかったりしたときには、たいてい、このページのお世話になります。それこそ、食卓の周りで目にする野菜なら、このページでもう十分の情報量です。しかも、学名、種や苗を植えてからその途中途中での成長過程写真まで掲載されているので、畑の初心者としては嬉しい応援団を味方に付けた時の安心感がある。
http://www.sam.hi-ho.ne.jp/miyake/hana/hana.html
 なお、畑に出ていると、見馴れない虫たちがいっぱい。デジカメで撮ってこのページで照合したりしていると、おお、こいつが悪さをしていたカア! 知らず知らずに眉間にシワを寄せたりして、いっぱしの農業者になったような、そんなひと時も味わえる。宮沢賢治の羅須地人協会の玄関脇に「下の畑に居リマス」と書かれた黒板がありますが、ボクもいつかは真似をしよう。「畑に出て居リマス」と。ほんとうの行き先は本屋さんだったり、ラーメン屋さんだったり、病院だったりですけど。
http://star.gs/~miyake/musi.html
by 2006awasaya | 2006-08-29 11:33 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[8=今年の収穫覚え書き]

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↑6月10日、これからモロヘイヤを植えるところです。この1株からモシャモシャと枝を伸ばして、いまではこんもりとした鎮守の森のような樹形といったら大袈裟ですが、しっかりと葉を繁らせたモロヘイヤが2株、落花生を植えた畝に育っています。4株植わったポットの苗を見たときには、まったく空想すら出来ませんでした。
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↑8月10日、この時期からそろそろモロヘイヤの収穫に追われ出しました。はじめは手摘みのお茶と同じように先端の双葉若葉、計4枚の葉を丹念に慎重に摘んでいたのですが、いつか、NHKの首都圏夕方番組で、かなり元の茎からバシバシと折りとるようにして摘んでいたモロヘイヤ農家の収穫風景が紹介され、そうか、プロはあんな風にして収穫しているんだと知り、以来、アンナプルナの麓の村でインドの乙女らがダージリンの茶摘み歌を唄いながら正確に1芯2葉をスピーディーにテンポよく摘んでいたように摘むのを止めてしまいました。

今年の収穫覚え書き

 畑の隅に立っていると、夏がまもなく終わろうとしているのが判ります。空がだんだんと澄んできて、秋がもうすぐそこに控えているような気がします。そこで、今年の収穫と反省をはやばやと。

 キュウリ2株、ニガウリ2株を、三角屋根型に立てた支柱に這わせるようにし、できるだけ屋根型の支柱の上部で花を咲かせるように心がけたつもりですが、なかなか思い通りに行かず、地面近くで花を咲かせ、すらりと伸びた美形ではなく、U字型の曲がったキュウリを何本も収穫することになりました。途中、畑に来られない週も何回かあり、そんなこんなで巨大化したキュウリが20本前後、ノーマルサイズが20本は穫れたように思います。

 ニガウリは収穫時期がよく判らず、また、葉や茎と色がそっくりで見えにくかったこともあり、半分近くを腐らせてしまったようです。10センチ弱の、まだ子供のニガウリはいまも何本かブル下がっていますが、なかなか大きくなりませんので、そのままにしてあります。黄色い花もいくつか咲いていますが、もう時期が過ぎたのでしょうね。

 ナスは2株を植え、いまも淡い紫色の花を葉陰に覗かせていますが、こちらも今年は終わりのようです。キュウリの葉がナスの株を覆うような時期があったりと、それでなくても日照不足だった今夏にしては、この2株が健気に成長を続けてくれて、10-12センチくらいのツヤツヤのナスを30個くらい収穫できました。上出来上出来。

 シシトウとピーマンは実を着けるまではどちらがどちらか全然判らず、しかもニガウリと同じような色の配色というんでしょうか、茎と葉が実とそっくりな色をしているので、取りこぼしが多かったように思います。ピーマンはサラダにしたりテンプラにしておいしくいただきましたが、シシトウは食べ方が判らず、このページの読者の方からつい最近、オーブンで素焼きにして、お塩をつけていただくとおいしいと教えられ、そうか、そんな食べ方があったんだと後悔しています。実は食べ方を知らなくて、ずいぶん大量に収穫できたのですが、ほとんどすべてをご近所に配ってしまったのでした。

 モロヘイヤは大成功でした。2株から毎週のように摘んで摘んで、1回の収穫でスーパーの大きめの袋にギュウ詰めになるくらい詰めて、持ち帰ってからすぐに湯がき、小分けにして冷凍保存。はじめは冷凍にすると折角のヌルヌルがダメになっちゃうんじゃないかと心配だったのですが、これがじつにいい感じで、冷や奴にごっそり添えたり、解凍したばかりでまだサクサク状態のモロヘイヤに鰹節をふりかけてからさっと醤油をさし回して、あたたかなご飯の上に。納豆みたいな食感でこれは胃腸に有効だったと自覚しています。来年もぜひモロヘイヤはやりたいと思いました。

 トマトはもともと植えていませんでしたから、仲間がやっているのを傍目で観察。来年は自分でもイヤになるほど食べ続けたいので、そんな下心もあってしっかり観察していました。新芽が出て、どの芽を残してどの芽を欠くか、どの枝を支柱にしっかり縛るか、今年やっていた仲間の作業をしっかりと忘れずにいようと思います。

 カボチャは別段、なんの手入れも必要としていない雑草のような強靭な体質なのか、ただ放ったらかしで10個は収穫できましたので、来年もチャレンジしてみようと思います。ただし、畑の畦に這わせるようにして大きな葉が他の野菜の日照の邪魔にならないように気を付けながら作ろうと思いました。

 ところで、冬野菜でボクが作りたい根菜はゴボウ、ダイコンです。間に合うようならこれからチャレンジしてみたいので、飯島さんと相談しながら作りたいと思っています。
(hasegawa tomoaki)
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↑5月24日、キュウリのツルの不思議について、飯島さんの講釈。「右巻きで伸びていき、途中、ヨリ戻しがあって、今度は左巻き。何遍見ても不思議。しなやかに伸び縮みできるのはこの巻きの途中のヨリ戻しにあるんだなあ。釣り糸がこんがらがらないようにヨリ戻しがあるでしょ。あれと同じなんだもの、まったく呆れるほど凄い仕掛けですよね」。太い指先で螺旋の中間を触りながらおしゃべりしているそばで、ボクはキュウリが早く大きくなれ、大きくなれと念じていました。それがまさか、ヘチマのような巨大なキュウリを何本も着けるキュウリになるとは、この繊細な段階では空想すら出来ませんでした。
by 2006awasaya | 2006-08-28 18:23 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[7=雑草取り]

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↑ボクの畑の大先輩、飯島シマさん。ことし90歳。たえず体を動かしているので、頭脳明晰。ゆえに記憶力抜群。畑で判らないことがあれば、すぐに教えを乞うことが出来る。後ろは里芋の畑。
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↑汗みずくのボクです。収穫のほんの一部と一緒に記念撮影した至福のとき

雑草取りに専念

 ボクの仕事は編集・取材です。数年前まで出版社に勤めていました。いろいろな事情から定年前に退職し、編集プロダクションを作り、今までやってきた仕事、つまり雑誌や書籍を作る仕事を続けています。思いっきりのデスクワークなので、運動量が足りません。そこで、運動不足を補う意味からも毎週土曜日の昼から畑に出るようにしています。スポーツジムに通うよりは畑に出て汗をかくほうが遥かにカッコいいと思っています。

 さあ、今日もたっぷりと汗をかこうと畑にやってきました。お隣さんと共同のキュウリ棚には、いまはニガウリの黄色い花が満開で、やがてイボイボに覆われた大きなニガウリが何本も垂れ下がってくるでしょうが、見渡したところ、5センチくらいの、まだまだ子供のニガウリしか見当たりません。お隣さんのカボチャがツルを伸ばして棚に足がかりをつけようとしています。地面近くに目をやると、U字型になった巨大なキュウリが2本、横たわっています。ニガウリもカボチャもキュウリもお日様のエネルギーを求めて必死に葉を繁らせている様子。

 ネットで覆った棚の隣りにはナスとピーマンとシシトウと唐辛子とカボチャ。別の畝には落花生とモロヘイヤとオクラ。6月7月と日照不足だった陽気も、8月に入るとやっと例年並みになってきて、きちんと収穫しないと茎が折れそうなほどたわわに実っています。

 モロヘイヤは新芽を摘むということが分からなくて、ほっておいたのですが、新芽を丹念に摘んだ翌週には、もう一回り大きくなって、「さあ、どんどん摘んでください」と言っているようです。摘んだ新芽は湯がいて水気をとり、食べる分を別にしてから小分けにして冷凍保存しておきます。とにかくこのネバネバ系が体にいいんです。

 同じネバネバ系のオクラですが、花が咲いたところまでは確認していたのですが、葉も茎も肝心の実も同じグリーンなので、うっかり収穫を忘れていました。忘れられて1週間後、葉の陰で大きくなったオクラは20㎝くらいになっていて、触った感じはカチカチ。これでは食べられたものではありません。仕方なしにそのままにしていたら、飯島さん曰く、「オクラは自らの子孫繁栄を第一に考えて、次代に託す種をしっかりと充実させているんですね。そうなったら食べられたものではありません。でも、そのままほっておいたら、オクラは養分を種に回しますから、たとえ新たに花をつけて実をつけても、大きくなりません。ゆえに、大きくなったオクラの実は食べる食べないに関係なく、収穫してあげないと新しい実も大きくなりません。野菜の収穫って、そんな意味があるんですね」
 なるほど。きちんと収穫することの意味を確認。

 さて、では雑草取りの作業に移りましょうか。

 やっと夏らしい日射しとなってきて、1週間、畑に来ないと風景が一変するような感じです。野菜以上に成長を早めているのが雑草たち。とにかく光を求めて必死です。腰を屈めて丹念に、まるで親の敵のように雑草を引き抜く。軍手をして作業をしていますが、綿の軍手がぐっしょりと濡れるほどの汗を手の甲にかきます。上半身もびしょびしょ。ズボンも腰のまわりが汗でべたべた。全身汗みずく。麦わら帽子を団扇代わりにしても、生温い風しか来ません。首に巻いたタオルを新しいタオルに替え、さてとかけ声をかけても、体が反応しません。仕方なしに畝の脇に腰を下ろしてしばしの休憩。

 いろんな虫がいっぱいいます。農薬を使っていないので、別な見方をすると、ここは虫たちの楽園。その虫たちに食べられないうちに収穫しないと、せっかくおいしく実った野菜たちに申し訳ない。そんなことを思いながら、また雑草取り作業を開始しました。

 ああ、暑い。
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↑ボクが担当している畝と、どうだって感じの収穫一覧。写真左は落花生。収穫野菜は左からズッキーニのようなキュウリ、ナス、ニガウリ、ピーマン、シシトウ、カボチャ。土の色がいいでしょ。飯島さん自慢の畑です
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↑落花生の花が咲くと、めしべが地面目指して伸びていき、地中に実を結びます。黒いビニールの覆い(これをマルチと呼んでいます)なんてへっちゃら。突き破って地中を目指します。しまさんに聞いたら、数年前にマルチで覆った畝とマルチをしない畝で落花生を作って、どちらが成績がよいか試してみたところ、ほとんど差異がなかったので、落花生にはマルチを使わなくても大丈夫とのことでした。この写真はボクの畝の落花生で、マルチで覆った畝に植えたものです
by 2006awasaya | 2006-08-19 16:00 | 真剣!野良仕事

HAWAIIのKAUHI

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↑Jesseの横顔写真。斜め右上方向、雲が切れて明るくなっている山の端のあたりにKAUHIが見えますか。

ハワイのいい男
 お盆休暇を利用して、Hawaiiに行ってきました。蒸し暑い夜10時、厳しい出国チェックを済ませ成田を出発。現地時間朝8時に目を覚ましたら、快晴のさわやかなHONOLULU。田舎のバスのような双発のプロペラ機に乗り継いでMAUIへ。ここで2泊し、ふたたびHONOLULUで2泊というあわただしい日程の中、最終日の午前中、トロピカルツアーに参加。これがじつに優れものでした。
 案内をしてくれたJesse Smithさん。27歳の好青年。熊本で3年間、英語教師として赴任。その間、南は沖縄、屋久島、種子島、広島、京都、長野、東京渋谷、北海道と、標準的な日本人より日本国内を旅している日本通。現在はHAWAII大学のLOWスクールで勉強中。アルバイトでTV番組「LOST」に出ているとか。「木曜と金曜に放送されているから、見て!」って言ってた。
 その好青年の案内で、マノアの滝へ向かうハイキングコースのスタート地点の公園でトイレ休憩をしていたら、山の端を指差しながら、Jesseが流暢な日本語で「あそこに人の顔が見える? 女神KAHALAOPUNAに害をなした男の神KAUHIが岩に変えられ、罪が許されるのを待っている」。そんなことを説明してくれたが、指差すほうを凝視してもよく判らない。しばらくすると雲が動いて、山の端がより鮮やかに見え始めた。すると、「ほら、あそこの出っ張りがオデコ、マツゲがあって、くぼんだ目、とがった鼻、唇にアゴ、見えますか」と言ってから、顔を仰向けにして「どうどう、判った?」。おお、まさしくJesseのとがった鼻、長いマツゲ! 小学6年生の息子も判ったらしく、大喜び。
 神話と地名の由来を説明してくれて、ショッピングとはまた違ったHAWAIIの楽しみを教えてくれました。ホテルに戻り、Book storeに駆け込み、HAWAIIの地名辞典か神話の本を探したけど、あいにく見つからない。写真集の脇にAlbert J. Schutz著「ハワイ語のすべて」というIALAND HERITAGE Publishingの本を購入。帰りの飛行機の中で読んでいたが、ああ、行きの飛行機の中で読んでおけばよかったと、後悔後悔。(haseagwa)
 
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↑KAUHIの部分拡大写真。日本だったら釈迦の涅槃像とか阿蘇山の五岳というように表現されることだろう。判りにくかったらご連絡をください。いま、気がついたのですが、鼻のあたりから鼻毛も見える!
by 2006awasaya | 2006-08-18 12:19 | 行ってきました報告