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【真剣!野良仕事】[30=味噌づくり前編]

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↑味噌づくり前日の2月17日、好人舎前に張り出された一枚の張り紙。ボクは所要があって午前中だけ竹薮整備に参加。この張り紙に怯えつつ、早引けしてしまいました。

饒舌と寡黙で仕込んだ今年の味噌(前期)


「冬の時期、農家は一年で一番忙しいのかもしれないんです。農閑期、農繁期という言い方をよく使いますが、四季でいうと春夏秋の3シーズンが農繁期、ほとんどが草取りと収穫です。そして冬が農閑期。その農閑期には、雪降り積む東北の湯治場で一年の疲れを癒す風景がテレビなどでよく報じられますが、あくまでも米作りがベースの考え方で、農繁期、農閑期と言う言葉自身が野菜農家ではあてはまらないし、米農家でも年間スケジュールとずれている部分もある。それに、専業米農家はあまりこの辺りではいなくなってしまって。ええと、そこでです、じゃあ、この時期、農家は何をやっているかと言うと、一年分の味噌づくりをまずやるんですわ。その味噌づくり、皆さんもやってみませんか」
 こんな独白とも勧誘とも提案ともとれる呟きを昨年末の『望年会』の席で飯島さんが漏らしたことがあって、耳ざといメンバーが、「ぜひぜひやりましょう!」「なになに、面白そう!」「え、やりたかったなあ!」
 そんなこんなの反応が顕在化して、その日が来たのです。

 この「おいしい野菜公園2007」というグループは電子掲示板と言うか、mailで情報を共有していることは以前に書きましたが、その伝言板に飯島さんからこんな書き込みがあったのは2月3日のことでした。


新年会の折、このメンバーに新しく加わった金谷さんといっしょに麹づくりをしたのですが、その麹を使っての「みそ作り」に参加しませんか。

【当日の段取り】
 みそ作りの段取りについて説明しておきます。
・2月17日(土) 大豆を水洗いし、釜に入れ、水に浸しておきます。千葉県野田産の大豆です。
・2月18日(日) 6:00になったら釜に火を入れます。だいたい5〜6時間かかります。
・まず、麹をほぐし、塩をまぜておきます。
・豆が煮えたら水を切り、冷まします。
・40度まで冷めたら、麹・塩をまぜ、機械に入れてミンチ状にします。
・ミンチ状にしたものを手で団子にします。空気を抜くことが目的です。
・団子状にしたものを、やはり空気を抜くために投げ付けるようにして容器に入れ、空気が入らないようにぎゅっと詰めていきます。
・詰め終わったら最後は仕上げですが、表面を平らにし、アルコールを含ませたパーパータオルを表面にかぶせ、その上をラップで覆います。
・釜の火入れを除き、5〜6時間かかります。

【当日用意するもの】
・髪をおさえるもの、例えばシャワーキャップ、帽子、手ぬぐいなど。
・当日9時30分、好人舎集合。



 以上のような伝言にそれぞれが参加、不参加のメッセージを返して、いよいよ当日を迎えました。

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↑味噌づくり当日の2月18日、好人舎バックヤードにて飯島さんから作業段取りと大豆の煮え具合について説明されるメンバー。湯気に霞んでお互いの顔もボンヤリ。

 東京都心が3万人ものランナーに占拠された「東京マラソン」当日のこと。生憎、前夜から雨が降り出し、船橋では雨足が弱まる気配もなく、「こんな天気でもマラソン、やるのかしら」なんて話題を挨拶代わりに集まってきたメンバーを前に、まずは飯島さんから味噌づくり挨拶。
「これから作る味噌ですが、食べられる状態になるのがだいたい8ヶ月後です。大豆は野田産を使います。輸入物におされて、しかも夏場、枝豆として出荷すると結構な高値で売れるということもあって、なかなか入手困難な野田産大豆を手当てしました。塩は赤穂の天塩です。昨日からヒタヒタの水加減で漬けておきました。今朝、釜に乗せて火を入れ、いま、およそ3時間。大きな寸胴からも小さな寸胴からもいい匂いがしてきましたが、蓋をとって見てもらえば分かりますが、この水加減がなかなかむつかしいんです。たえずヒタヒタ。大きな杓子で返し返し、かき混ぜて煮ているところです。怪我のないよう、注意して作業を進めていきましょう」
 飯島さんの説明を聞きながら、湯気を立て大きな寸胴を囲むように、メンバーが群がる。
「ちょっとかき混ぜてみてください。力任せにかき混ぜると寸胴がひっくりかえって大やけどをしますから注意して。どうです、煮えてきましたか」
 大きな杓子で掬う。
 皆の手が伸びる。
「うーん、うまい」
「煮ただけで、結構甘いんだ」
「香りがいいね」
「煮汁がもったいないね。畑に撒いてこようか」
 煮豆についての感想、各人各様。

作業は進む

 さて、飯島さんからのmailメッセージにあったとおり、作業は進んでいきます。
 さっそく3班に作業分担し、1班は煮豆班、2班は麹と塩の混合班、3班は作業場全体清掃洗浄班。
 と言っても、こんなふうに飯島さんからいちいちの班分け指示を待って作業をしている訳ではなく、各人の判断でそれぞれが体を動かしているのです。参加メンバーは味噌づくりが初めてなだけで、みなさん、立派な人生経験者なのです。「指示待ち人間」をとっくに卒業された方々ばかり。全体の段取りさえ飲み込んでしまえば、周囲と調和しつつ、体を動かしていく。それらの作業をチェックしながら飯島さんが見回っていく。疑問に思ったことは、見回り巡回に来た飯島さんに質問する。
 たとえば、煮豆班でのこと。
「なにをもって豆が煮えたと、判断するんですか」の質問に、
「えッ? 豆が煮えたかどうか? 食べてみるんです」
 飯島さんの一瞬の絶句、分かります? 食べてみれば分かるじゃないですかと言う顔で質問者の顔を見つめ返されてしまったのは、なんとこのボクでした。ああ、恥ずかしい。
「食べてみて柔らかく煮えていれば、指先でつまんだときも、耳たぶ程度の弾力だってことになりますよね。厳密に何時間煮るとかではなく、加減を見て、摘んでみて、食べてみて、柔らかく煮えていればいいんです」と、言わずもがなのことを言ってしまって、すこしバツの悪そうな表情をしてから、こんなふうに話を転がしていくのが飯島さんのいい味。
「豆には胚芽をカバーしている部分で色が違うの、分かります?」
 大豆にはシロメとチャメがあり、シロメは主に料理用、チャメは味噌用に使うのだそうです。こんな違いが小さな大豆に潜んでいたか。で、どんな字を書くんですと質問しそうになる。はっ!

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↑これがチャメ、漢字で書くと多分、「茶芽」。ひょっとすると「茶目」かも。味噌醤油用と言うが、ボクにはこちらのチャメの方がおいしかった。
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↑これがシロメ、漢字で書くと多分、「白芽」or「白目」の大豆。ずいぶんきれいな大豆。5-6粒口に含んで噛む。チャメよりも粘り気が感じられた。主に料理用とか。
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↑まだ分かりにくいなあ、もっと確信納得ができる写真、ないの?という方もいるだろうなと思って、一応おさえておきました。ドーダ、これで納得?

麹屋のハカリゴト

 麹と塩の混合班ではこんなエピソードを披露
「昔はそれぞれの町に麹屋があって、例えば10キロの米を持っていくと、10キロの麹となって返ってくる。麹屋に持っていく米は最高のを持っていくんですわ。でも返ってくるのはごくふつうの米で作った麹。自分で作れるようになって初めて、そのからくりに気がついたって訳です。しかも自分で作って分かることはたくさんあるんですが、10キロ作ると12キロの米麹になる。2キロ刎ねられていた!」
 
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↑麹のフネに塩を混ぜます。麹1に対して塩0.5の割合。
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↑麹と塩を混ぜると、ベタベタになるのかなと思っていましたが、意外と言ってはなんですが、さらさらしています。

 さて、そろそろ豆が煮えてきた。
 さっそく、ザルに移し、冷まします。湯気もうもう。
 お隣ではステンレス製の大きなフネで麹と塩を混ぜ、ザルに空けた豆が40度に冷めるのを待っている。
「40度以上だと、麹菌が死んじゃう。で、冷ました豆が40度になるのを、どうやって確認するか。温度計を使うのが一番正確ですが、ガラス製品は作業途中に落としたり割れたりする。そんなとき、40度をいかに確認するか」
 飯島さんから振られて、一同声なし。立派な人生経験者と胸を張ったばかりなのに、もうションボリ。
「あはは。湯加減ですわ。お風呂の湯加減を見ますよね。熱いか、ぬるいか。手を突っ込めばいい。仕事が早いか否かは、こんなちょっとした経験の差の積み重ねですわ」と言いながら、「みなさんの分の容器が品薄で足りないので、探してきます」と、車に乗って出かけてしまった飯島さん。メンバー、置き去り状態。

閑話休題 オケとタル。どう違うのか。秋田杉を使った超美的堅牢な桶樽を以前、仕事で取材したことがあり、その違いは実に明快。桶は底がある容器。樽は桶に蓋がある容器。もちろん、形状は円筒形。

飯島さん、帰還

 好人舎のバックヤードに残されたのは、クールダウンを待つ煮豆と、麹と塩が1:0.5の割で混ぜられたステンレスのフネ、さらにミンチ機から押し出されてきた粘土状味噌をオケ詰めする部屋、それに立派な人生経験者11名と麹担当の聡明な青年1名。
 お昼時になり、各人がお昼を済ませても、まだ飯島さん帰らず。

「40度以下に下がっちゃったけど、大丈夫かなあ」
「出かけるときに、麹と塩のフネに煮豆を移すときは自分が合図を出すって言って出かけたから、まだ混ぜられないし、ま、気長に待ちましょ」
「携帯に連絡してみましょうか」
「よんどなにかがあれば、連絡してくるでしょ。待ってましょうよ」

 やがて、いくつかのポリ製オケを抱えて飯島さん、帰還。全員、安堵。

 以上、味噌づくりを大きく前期と後期に二分し、大豆を洗い、水に漬けてから豆を煮て、ザルに空け40度に下がるまでを前期、そして、麹1:塩0.5:豆1の割合に混ぜ、ミンチ機にかけてからオケづめを完了するまでを後期とすると、本日の報告はここまで。後期はほとんどが室内での作業となるので、寡黙を保っていた方も饒舌になるなど、雰囲気は一変。乞うご期待!
by 2006awasaya | 2007-02-19 10:00 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[29=竹の見分け方]

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↑「これが真竹です」と「おいしい野菜公園2007」メンバーのhawksさん。指先だけの友情出演です。

孟宗は一重、真竹は二重

 竹林の整備基礎知識を前回、静岡県と香川県が作成した資料で添付しましたが、そこにも真竹と孟宗竹の区別が書かれていなかったので、2/10(土)に竹薮整備に立ち寄った折、飯島さんに聞いてみました。
「ここだけ見れば、孟宗竹と真竹の違いが分かる、そんな部位というか、目の付け所、ありましたらおしえてください」と。

 あはは。
 破顔一笑する飯島さん。気をつけていないと、「竹」についての膨大な蘊蓄を注がれてしまい、アップアップ状態になって、溺れてしまうので、ただ一点、「ここをみれば孟宗竹と真竹が見分けられる」という即席付け焼き刃講座をお願いした次第。

飯島  この節の部分、よく見てください。
長谷川  はい、見ました。
飯島  では、ちょっとこっちにきてください。こちらの竹の節、さっきのと違いますか。
長谷川  えーと、同じような、違うような。
飯島  ははは。ではもう一度、もとの場所に戻って、この節、人間の目にたとえると一重ですよね。
長谷川  ええ、一重まぶたですね。
飯島  ではこちらの竹、どうなってます?
長谷川  二重ですね。
飯島  二重の竹は真竹です。一重なら孟宗竹。
長谷川  うーん。なるほど。
飯島  うーん、なるほどって、分かったの?
長谷川  ええ、節が一重なら孟宗竹、二重なら真竹、ですよね。
飯島  では、これはどっち?
長谷川  うーん、一重か二重か、分かりにくい竹だなあ!
飯島  あはは。そういう竹もあるの。そういうときは視線を上にたどって行く。太さが先っちょまで同じように変わらなければ真竹。先っちょに行くに従って細くなるのが孟宗竹。もちろん、葉っぱの色も形も違うけど、人の背の高さあたりで見分けるときには、節の具合を見る。いいですか、分かりましたか。

 なるほど。で、なにごとも復習が肝心。
 そこで、「おいしい野菜公園2007」メンバーのhawksさんに「孟宗竹と真竹の違い、分かります?」と、さも自分だけがその違いを知っているけど、あからさまに自慢顔も大人げないし、自信満々な表情が顔に出るのを抑え気味に問い掛けてみました。「分かりません!」という返答ならお教えしましょうと思っていたら、あっさりと「ええ、分かりますよ」というお返事。
 で、「では違いが分かる男ぶりを見せてもらいましょうか」と食い下がりつつ、カメラを構えて、「間違いなく区別がつけられたら指を差し示して、その理由もおっしゃってください」、「はい、これが真竹です。節のところが二重になってますでしょ」。そんな正解を言っているところを写真に撮ったのですが、その写真がはじめに紹介した指先友情出演写真。
 ああ、気さくないいメンバーといっしょに農作業から竹薮整備まで、さまざまな野良仕事をいっしょにできる。意外と言ってはなんですが、これ、意外に大切なことで、「おいしい野菜公園2007」の設立趣旨にも◎。
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↑「では、これは真竹か孟宗竹か?」という飯島さんからのtest問題。正しく理解ができているかどうかのお試し問題。もちろん正解は孟宗竹です。太さや節の間隔がほとんど同じだから、ほんとうに見分けにくいけど、一度違いが分かってしまうと、もう間違えようがないものね。色味もこうして間近に見ると、真竹っていい色だよね。孟宗竹って色が浅いんだなあ。
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↑ふつうは二股に枝が出るのですが、なかには四本も枝が出ているヘンな竹もあり、竹の世界も人間社会と変わらず、いろいろあるんだなあ。
by 2006awasaya | 2007-02-12 10:52 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[28=今更ですが、焼きいもの正しい焼き方]

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↑爆竹のような破裂音に怯えつつ、早く焼けないかなあと、じっと火を見る我が仲間たち。

焼きいもの正しい焼き方

 竹薮整備の作業中、枯れた竹や打ち落とされた枝を燃やします。そして炭としてから畑に戻すわけですが、作業の手を休めたときなど、これらの焚き火はちょうどいい暖となってくれます。ときどき、バンバーンと節が爆発、手をかざしている休息者を驚かせてくれたりしますが、それよりも焚き火自体、やがて政令指定都市に手が届きそうな船橋ではもうできにくくなっているので、余計に珍しいアトラクションに魅せられているのかもしれません。

 そんな魅力もあって、焚き火はすごい引力で力仕事で疲れ切ったメンバーを集めます。懐かしいと言ったり、あったかだなあと呟いたり、無言で火をつついたり、各人の記憶の原で燃え盛る焚き火を確かめているのでした。

 そして、当然の帰結でしょうか。「焚き火ときたら焼きいもでしょ!」と言うことになり、初めはサツマイモをそのままの姿で火の中へ。やがて、頃合いを見てほじくり出したはいいけれど、すっかり全身炭化して、それでもかぐわしい匂いにいたたまれずに無理矢理食べようとするので、口の周りは真っ黒。

 そんな意地汚いシーンを見たメンバーが好人舎にあるアルミホイルを持ってきて、それに包んで火の中に放り込む。今度は行方不明になることもなく、結構上品な焼きいもが完成。
 ここで、以前、飯島さんから『焼きいもの正しい焼き方』を教わったことを思い出し、早速やってみました。なるほど、ウマイ。正直なところ、胸が焼けるほど大量にいただいてしまいました。ああ、胸が焼けるまで飽食するなんて、実に久しぶりの後悔と反省。

 では、正しいその焼き方を公開しましょう。

正しい焼きいもの焼き方

1=サツマイモ1本(長さ20センチ、太さ直径8センチくらい)を新聞紙1面でくるみます。スポーツ新聞のようなどぎついカラー印刷の新聞は何だか気持ちが悪いので、ごく普通の日刊紙をおすすめします。
2=焚き火をする際には、かならず近くに防火用にバケツ一杯の水を置きますが、そのバケツの水に新聞紙でくるんだおイモをザンブと漬けます。
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3=全身、ぐっしょりになったおイモをアルミホイルでくるみます。
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4=アルミホイルでいくつかくるんだら、火勢の衰えたオキビ状態のところに投入。
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5=あとは放ったらかしにして、おしゃべりに興じます。話題が尽きた頃、話の接ぎ穂を探すふりをしながら棒でつついて焼き具合を確認します。棒の先が少しめり込むような感覚があれば、もうじきです。
6=アルミホイルのぴかぴか光沢が失なわれて白い顔になったら出来上がりです。
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 軍手をした手でバキッと半分に折ってみてください。いいにおいが立ち上ってきます。
 メンバーの一人が「エビイモの焼きいも、食べたことないなあ」といいながら、火に放り込んでいましたが、真っ先に試食をしたtochinokiさん 曰く、「うーん、エビイモははやり煮物だな」と。食べられないことはありませんが、よほどの空腹を用意していないと、食べ残してしまうことが分かりました。
 ああ、焚き火なんて、何十年ぶり。これから毎週土曜日、焚き火を囲んで、黄金の週末が待っている。
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↑一息つく竹薮整備事業の面々。
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↑焼き上がったエビイモ。アルミホイルをはがし、新聞紙をはがすと、こんなにきれいな状態。「焼きエビイモって、初めて食べた!」としか感想を述べなかったtochinokiさんでした。
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↑こちらはエビイモをアルミホイルにも新聞紙にもくるまず、そのまま焚き火に投じたエビイモ。周囲は炭化して、正味の半分も食べられない。
by 2006awasaya | 2007-02-06 10:02 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[27=竹林の整備]

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↑うっそうとした竹薮で整備事業の進め方などを話し合う「おいしい野菜公園2007」のメンバー。

竹薮から竹林へ

 飯島農園の好人舎裏はうっそうたる竹林になっていて、孟宗竹と真竹が権勢をほしいままにしています。飯島さんご本人は「竹薮」と呼んでいまして、この表現の方が当たっているようにも思えます。
「竹林」というと、竹取物語の「かぐや姫」が連想されます。整備が済めば、好人舎裏の竹林の一隅、太く真っすぐな竹の節に、なにかの拍子に発光しながら、輝く姫が出現しないとも限りません。でも、現状ではかぐや姫にご光臨いただくには忍びない薮ぶりを呈しています。

 さらにこのままの薮状態で春4月を迎えても、おいしいタケノコも出ないだろうし、出ても見逃してしまいそう。
 そこで、現役をリタイアした後、かねての宿願でもあったという「植木職」に就かれているtochinokiさん(ブログ上のニックネームで、ここをクリックしてください「tochinokiブログ 」)から、「みなさんといっしょにこの竹薮を整備して、おいしいタケノコ、収穫しませんか」との提案があり、『おいしい野菜公園2007』の立ち上げメンバーで整備をし、来るタケノコのシーズンを迎えようということになったのです。
 実質的な整備作業は昨年の12月からぼちぼち開始していましたが、1月20日(土)の『おいしい野菜公園2007』新年会でtochinokiさんから再度提案があり、以来、有志が毎週土曜日集まって、この竹薮に分け入り、整備が始まったのでした。
 閑話休題。「薮」という単語の意味を広辞苑と字統で引いてみましたが、いまひとつ詳しくないので、同じ白川静先生の『字訓』で引いてみると、「木や草が生い繁ったままで、手を加えていないところ」とあり、さらにそうした放置された状態の薮澤はモノノケなどが潜み暮らすところらしいことがほんのり分かりました。その薮澤の区別は水の有無によるのだとかで、水が流れていれば澤といい、水がなく平原状なら薮。うーん、観察が深いな、日本語。
 さらに、竹林と言わずに竹薮と言うところ、デジタル広辞苑を携帯する飯島さんらしい謙虚に感服!

 話は竹薮に戻って、ノコギリでカットする人、カットした竹の枝を払う人、払った枝を一カ所にまとめる人、運び出す人、そして運び出した竹を3mほどに切りそろえる人と、各人の判断で作業分担をして1週間経ち、2週間経ち、3週間目の2月3日(土)ともなると、理想の竹林の姿、すなわち番傘を差して歩ける程度の間隔で竹が生えている状態に近づきつつあるではありませんか。

 そのあたりの竹林整備の基礎知識は竹林整備ハンドブック(静岡県) 竹林の整備と利用の手引き(香川県)が詳しいので参照していただくとして、さて、竹薮の中のどの竹を切り、どの竹を残すかなどは、tochinokiさんともうひとり、沖縄出身の上原さんの指示を仰ぎつつ、作業は進められました。この上原さんという方はさまざまな理由で耕作が放棄された畑を蘇らせることに情熱を注いでいる方ですが、なにせ、直径10〜15センチの孟宗竹を根本辺りにノコギリを当てて切る作業が一番の重労働で、おもにこのお二人が中心となって作業。いやあ、ご苦労様。
 ところで、メンバーの相互連絡にメールの伝言サービスを使い始め、なんだか、このグループ、先端技術も取り込むなど、やることが結構スマート。

 たとえば、tochinokiさんから以下のようなメッセージが掲示されます。1月23日付けの伝言を引用してみます。
『竹林整備の進捗度は現時点で30%程度です。おいしい筍作りには、遅くても2月中に完了することが必要です。2月末を目標に当面、毎週土曜10:00-15:00の時間帯で皆さん、都合のつく範囲で参加することでいかがでしょうか。おいしい野菜公園の看板の製作も決まりました。廃竹材を利用した「竹垣」による公園のフロント整備も皆んなで考えてはいかがでしょう。飯島さんの検討課題に「炭焼き教室」が挙がっていましたが、時期を見て「竹炭窯」を皆んなで作ってみるのも面白いですね。』
 こんな途中経過がmail で流れてくる!
 凄いでしょ。

 それはさておき、竹薮はもう数回の手当てで美しい「竹林」となって春を迎えることができそうな段階まで漕ぎ着けています。
 タケノコが顔を出したら、またすぐご報告することにします。
by 2006awasaya | 2007-02-04 09:10 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[26=わが家の「畑の海苔」]


わが家の「畑の海苔」レポート

 ここ2カ月、忙しくしていて、畑に出ることもママならず、多少イライラしていました。でも、昨日(2/1)、仕事を納めて一段落しているところです。メイツ出版という出版社から、地元船橋を中心とした「京葉 上等なランチ」と、地元船橋に隣接する柏を中心とした「東葛 上等なランチ」というレストランガイドの本を2冊、同時進行で進めていました。3月中旬には書店に並ぶ予定です。定価1500円。どうかよろしくご贔屓ください。

 年末年始の忙しさにはもう一つ、『旅の手帖』3月号の特集「房総の遊人【yu-jin】紹介します」という特集も担当させていただいていて、こちらも少し前に仕事を納め、2月10日に書店とキオスクに並びますので、どうか手に取って見てください。

 以上、自分の仕事のPRをさせていただきましたが、さて、このページ本来の野良仕事報告を。

 昨年暮れに「畑の学校」のメンバーの方々と千葉県九十九里の白子温泉に行き、忘年会(正確には『望年会』という表記を使っています)。年が明けて飯島農園にある『好人舎』にて、一品持ち寄りの新年会、こちらは『信念会』という文字を当てたいような、一種の「旗揚げ」、一種の「結団式」のような、熱したというか熟した集まり。その座談にて飯島さんの考えている「農業公園」構想を披露していただきながら、それぞれが持ち寄った一品をつまみつつ、「冷たいところ、グイッと」と言いながらビールを飲み、炊き立てのおでんや飯島さんが釣ってきたクロダイの鯛飯をいただき、収穫したばかりのブロッコリーをつまみつつ、いい気持ちのほろ酔い加減で散会となりました。ああ、食った食った! 飲んだ飲んだ! おいしかった!

 ところで、肝心の「農業公園」なる構想については、別にページを設けてご報告させていただきますが、花より団子、新年会での持ち寄った一品を真っ先に披露!
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↑カボチャのマリネ。刻んだ大葉がボクにはイスラムのデザインみたいに見えて、しかも丹念に丁寧に盛り付けてあるので、なかなかお箸をつけかねた。カボチャの下にはスライスしたタマネギが敷き詰められている。お味は言うまでもなく美味。
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↑ターサイとベーコンの炒め物。ベーコンから滲み出た塩味が程よく、シャキシャキ感もあり、お味は言うまでもなく美味。
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↑シマさん製のピーナッツ味噌。カリッとして、でも焦げてない! うーム、むつかしいものだ。お味は言うまでもなく美味。
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↑レモンの輪切りとカイワレ大根、ほうれん草のグリーンがとってもオシャレ。美しすぎて、ボク、手を付けかねているうちになくなってしまいました。うーム、むつかしいものだ。
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↑茹でただけのエビ。こういうのがこういう集まりにはなぜか合うのだ。ぷりぷりしていて、香港の海辺で食べているような、そんな素朴を感じつつ、5尾いただいた。お味は言うまでもなく美味。
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↑タコとセロリとキューリとトマトのマリネ。酸っぱい味って、基本的には飲み会にはなくてはならぬ定番の一品。お味は言うまでもなく美味。
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↑サバの昆布締め。ニシンやシャケの代わりにサバ。DHCたっぷりの健康食品。おまけに昆布が柔らかく煮えていて、実は3つ、いただいてしまった。本来は人数分のはずだから、一人一個。でも、競争社会でもあるわけだから、おいしいものは早く姿を消すのが定理。お味は言うまでもなく美味。

「畑の海苔」の件
 さて、つづいて、シマさんから教えていただいた「畑の海苔」の件に話題をシフトします。

『畑の海苔?』
 そう、実に優れたネーミング。前回のこのページで報告した大根の葉を陰干しすると黄色くならずにグリーンのまま、保存が利いて、しかも、香りといい風味といい、収穫したときの大根の味わいがよみがえってくる農家の知恵の一品をシマさんは「畑の海苔」と言ったんですが、教えていただいてすぐに試してみたんです。でも、陰干ししたのにすぐに黄色く変色してしまい、ああ、こんなことも満足にできないのかと、失意を抱えつつ、もう一度試してみたら、今度はシマさんが作っていたと同じような、色味といい、乾燥度といい、ほぼ同じものができました。わが家で一番風通しのいい、しかも日陰で吊るすこと1週間。風の通り道ですから、初めからここで吊るせばよかったのにと、猛省反省。さっそくパリパリになったそれをみそ汁やお吸い物に振りかけて、大根の風味をお椀に香らせるオシャレにチャレンジしてみました。
 うーん、いいじゃん!
 これが言葉にした乾燥です。
 そうか、これをお正月のお雑煮に振りかけて、新年を祝う、寿ぐのが船橋里山流であったか。海辺の船橋ではどんなお雑煮で新年を祝うのか、こんど船橋漁港に行ったら聞いてみよう。
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↑シマさんに教わったとおりに陰干しした大根の葉です。風の通り道に吊るしましたから、すぐに乾燥しました。触ってみると、パリパリって音がするくらい。葉っぱだけをしごいてふりかけ状態にし、ビンに詰めて保存しました。
by 2006awasaya | 2007-02-02 17:46 | 真剣!野良仕事