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【真剣!野良仕事】[117=お米の話(1)]

2010.1.3(日)
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↑お米作りをサポートするボクの守護神。

今年こそお米を作るぞ

 寅年 新年あけましておめでとうございます。
 
 さて、今年はいよいよ、お米を作ろうかと思案しています。
 我が家の食糧自給計画というわけではないのですが、「和」の文化文明を集積結実したような作物=お米。お米を作ってみたいと、無性にそう思うのです。歳も歳ですし。
 お米作りは大層手間のいる作業の連続で、晩春の冷たい雨の中でも、夏の炙られるような日射しのもとでも、稲を守っての作業はアレもやって、コレもやっての連続で、精魂すり減らすこと必死。でも、自分で作ったお米はうまいだろうなと、空想夢想する日が続いています。
 精魂を摩耗させ茫然自失するほどのその煩雑とも思える手間暇必至のお米作りについては、お米の国の人ならば先刻承知で、「お米という字は八十八にも及ぶ丹精が必要で、それ故に米と書くのですよ」と、子どものころ、習字の塾に通っていた時分に、普段はとても寡黙で自由に好きな文字を書いてよいと言い続けていたお爺ちゃん先生から、最近は落ち着きがなくなってきたように見受けられるので、何とか腰を据えて字が書けるようにと、「米という字を八十八回書きなさい」と指示されたことが妙に癪に障った覚えがあります。先刻承知のことを今更繰り返すことが煩わしく、子どもながらに「判っていますよ」と、生意気を筆先に込めて、まずは十の字をぶっきらぼうに、まるで杭を打つような調子で書いて、チュンチュン、チュンチュンとスズメが稲穂をつつくように杭の間に傍若無人に点を打っては、「お言い付けのとおり、八十八回書きました」と、半紙の束に視線を誘導した覚えがあります。その折のお爺ちゃん先生の顔がどんな表情だったか、実際にはうかがうこともせず仕舞いでしたが、「嗚呼」か「噫」か、きっと、喪神の数瞬だったのではないかと、今更ながら深く反省しております。
 中学校に入ってからも、道徳の時間に「日本の漢字には最低でも一字一事の事象が籠められていているのです」と、黒板に米という字をキー、キーと、まず十の字を書いて、チョンチョンと点を打つ書き順でチョークを鳴らしながら、生徒たちが理解できているかどうか確認しようともせずに国語の教師がしゃべっていたことを思い出します。
「一字一事の事象」という硬い物言いが新鮮で、中学になると「事象」とか「一字一事」など、訓読みよりも音読みの言葉が偉そうにシャシャリ出て来ることが多くなってきたなと、黒板に書かれた漢字をノートに写しながら、感心した覚えがあります。
 
 ところで、お米を作ってみたいと思うようになったのは、昨年のこと。
 畑の先輩の小林さんから、「鷹島さんほど真面目に田んぼに出て作業することはできないと思うんですが、それでも、何人かが作業分担をすれば、できないことはないんじゃないかと、そんなふうに考えているんですが、長谷川さん、どんなものでしょうか」と、何かの打ち合わせの折り、隣り合わせた小林さんから意見を求められ、賛意を表した覚えがあります。
「ええ、自分独りでは、ボクも到底、鷹島さんのように田んぼを面倒見ることはできないと思います。それだけは判っているんです。でも、何人かが集まって、作業分担ができるなら、お米作りが可能なんじゃないかと、そんな風に思っていたところです。小林さんもそう考えていらしたんですか」と、改めて、お米作りへの情熱のようなものを見る思いでした。
 この日は長谷川、妙におしゃべりで、つづけて、こんなことを小林さんに言ったものでした。
「これは鷹島さんに聞いた話ですが、真実しんどいのは夏場の草取りだけだそうです。なんでも、1週間草取りにいかなかったことがあったそうで、あまりの雑草の猛々しさに手を焼き、心底呆然としたそうです。考えてみると、専業で田んぼをやっているわけではなく、趣味というか、余技ですから、他の用事の都合で田んぼに行けないこともあったでしょうし、とはいえ、そのわずか1回除草しなかった身勝手のしっぺ返しを回復するのに大変な労働を強いられたとか。夏場、稲も一生懸命に生長しますが、それに劣らず雑草たちも勢いを増し、その勢いはまさしく『猛々しい』という表現でした。お手上げ状態だったそうです。でも、猛々しいのは1カ月くらいで、その時期さえ乗り越えれば、何とかなるもんですと、初めての米作りの思いを鷹島さんはそんな風に言っていました。ですから、問題は共同作業をするメンバーが時間を遣繰りして、夏場を乗り切ることができるかどうかではないでしょうか」
 そんな風に小林さんの答えた覚えがあります。
「それでは、飯島さんに、仮に1反くらいの田んぼをやるとして、どれほどの費用が必要なのかということと、どれくらいの人数がいたら夏場を乗り切ることができるのか、聞いてみることにします。お米作りのアウトラインが判ってから仲間を募るってことにしませんか」
「それはいいですね」
 ということになって早速、飯島さんにご意見をいただいた次第です。

長谷川 ボクらのような初心者にお米が作れるのかどうかということと、費用はどれほどかかるのか、教えていただけますか。
飯 島 去年、一昨年と鷹島さんはほぼ一人で0.5反の田んぼをやりましたよね。夏場は相当大変だったようですが、やってできないことじゃありません。米作りはすでに確立された農法です。ただし、無農薬での米作りは雑草との真っ向勝負。それほど難しい技術が必要ということはなく、どれほど草取りをまめにできるか、米作りに割ける時間がどれほどあるかということじゃないでしょうか。
長谷川 判りました。それと、費用はどれほどと見ておけばいいでしょうか。これは長谷川が独りで0.5反なり1反なりをお借りしてやるのではなく、数人の仲間といっしょにやるという前提でお聞きしているのです。仲間を募る際、費用概算と明細があったほうが、透明性を確保できるし、参加もしやすくなると思うんです。

 ということで、まったくのアマチュアがお米を作るにはどうすればいいのか、具体的な手立てについては飯島さんに検討してもらっていますから、近いうちにここで公表できると思います。ご期待ください。さて、お米を作るきっかけ話の第1回目はこれで終わりです。いつものように、脈絡もなく、ながながと失礼いたしました。コレに懲りずにまたよろしくご贔屓に。

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↑平成20年9月6日、畦の雑草刈りをする鷹島さんと阿部さん
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↑平成21年6月19日の飯島さん。梅雨のわずかな晴れ間をねらっての草取り。全身汗みずく!
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↑平成21年6月19日の鷹島さん。とにかく草取りは腰が痛いのだ。
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↑平成21年暮れ、小林さんからこの聖護院ダイコンをいただく。オデンにしていただいたら、とろけるようにおいしかった。お礼がまだでした。いつもいただいてばかりで申し訳ありません。今後ともよろしくご指導ください。
by 2006awasaya | 2010-01-03 19:11 | 真剣!野良仕事