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【真剣!野良仕事】[127=気高き水辺の草、おもだか]

2010.7.18(日)
「風情がある」とか、「趣きがある」という意味の古語「をかし」。その美意識語「をかし」を『枕草子』にちりばめる清少納言ですが、読む側としては「をかし」が登場するたびに、その文脈に外れない最大許容範囲のブレ幅で、前出の「をかし」と同義にならないように読み進めますよね。そういう努力をしないと、昨今流行の、なんにでもチョーを被せて澄まし顔をしているような厚顔に陥ってしまいそうで、いやはや、なかなかに美意識の自己表出とは難しいものだなあと感嘆するばかり。

 ところで、第1段「春はあけぼの。」で始まるその『枕草子』の第66段、野の草についての書き付けがあります。

[草は菖蒲。菰。葵、いとをかし。神代よりして、さるかざしとなりけん、いみじうめでたし。もののさまもいとをかし。]と、当時としては話題に上った草木を整理してから、なかでも気になる草の名前を取り出して品評します。それが田んぼの雑草、「おもだか」です。
[おもだかは、名のをかしきなり。心あがりしたらんと思うに。]。ひどくお気に入りの風情。

「心あがり」とは全訳古語辞典を引くと「気位の高いこと、思い上がること」とあり、おもだかには漢字を当ててはいないので、なんともいえませんが、きっと「面高」という漢字を1000年前にも当てていたのでしょうね。それでないと、水辺に咲くこの清楚で小さな花と、人の顔に似ているといわれてきた葉っぱを見て、到底、思い上がってるとも気位が高いとも思う訳はないのですから。
 いずれにしてもその名前倒れの乖離が余程に面白かったのでしょうね。あれは好き、これは嫌いと、まるでシマウマのように黒白をはっきり主張したエッセイはやはり文学遺産そのものです。英語ではArrowheadというそうで、葉っぱだけをみると、やはり鏃に似ているなあ。
 さて、田んぼではいま、このオモダカがすくすくと育ち盛りなんです。葉っぱが鏃に似た形なので、イネと区別がつきやすく、除草しやすい草なんです。
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↑飯島農園の入り口にあるビオトープに咲くおもだかの花。
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↑田んぼにても成長著しいおもだか。これは2週間ほど前の田んぼの様子で、白い花が風にそよいで、もうしばらく除草の対象にしないでおこうと思い直したい気分になります。


 ここまで書いてきて、どうしても「さるかざし」の意味が分からなかったので、別件で図書館に行ったおり、「枕草子」コーナーで調べてみると、ああ、なるほどと納得した点が多々あり、誤りも含め、修正を追加します。

【修正1】
 ボクの手元にある『枕草子』は池田亀鑑校訂の岩波文庫で、「草は」は66段。ところが図書館で調べた枕草子関連の書籍5冊では「草は」は63段。新研究も含めて、章段の変更があったらしい。
【修正2】
 「神代よりして、さるかざしとなりけん、いみじうめでたし。」とある「さるかざし」の意味が分からずにいた。日射しを遮って遠くを見るとき、額に手をかざすという動作をするが、ひょっとしてその仕草を言うのか。そんなことを考えながら明解古語辞典を引いてみると、「さるかざし」では該当なし。では「かざし」とはなんだろう。「かざぐるま」「がざけ」「かささぎ」に続いて、「かざし」登場。
 かざし「挿頭」。草木の花や枝などを折って、髪や冠にさすもの。後世には造花をも用いる。
【修正3】
 「かざし」はどうやら頭髪関連の装身具っぽい感じ。服飾関連の事典で「かざし」はないだろうかと、『衣装事典』を繙いてみたら、糸口発見。
 かんざし「簪」。語源は「かみさし」、古くは「挿頭花」と書いた。原始時代のヘアピン系の1本脚が、6世紀以降、大陸渡来の2本脚に変化し、頭部に金銀や糸花で飾りを付け、簪の元となったとある。
 この項、ダレが書いたんだろうと追いかけて文末まで行くと、樋口清之先生。そうか、言葉と習俗の分ち難い関係を見続けた先生らしい解説で、文意のおおよそは納得。
 さらに角川古語辞典などによると、「かざし」は植物の生命力への畏敬の念から、その生命力にあやかろうと菖蒲や菰や葵などを冠に刺し、飾りとしたようで、[鷹志][寅彦][龍一]など猛禽類を名前として使うことでその精悍さ、勇猛さなどにあやかる習俗と同じような考え方がこの髪飾りにも表現されていたのかと、自然の驚異に対抗する味方の取り込みかたがとても面白かった。
【修正4】
 とはいえ、依然として「さるかざし」の「さる」が分からない。逐語訳のような現代文翻訳書はないものかとさがしたら、当然のことながらありました。池田亀鑑『研究枕草子』。
 それによると、この部分、「賀茂祭りの挿頭となるめでたさ」と。前後左右の関係から「さる」を「賀茂祭り」と読むのが一番すんなり解釈できるらしい。そう読むのか。分かったような、分からぬような。いかなる前後関係で「さる」が「賀茂祭り」と読むのが優れているのか、そのあたりは依然として五里霧中。いや、もっと広範な十里霧中ってところか。
 とはいえ、ここに至るまで約1時間。猛暑厳しきここ数日ですが、空調の効いた図書館内をあちこち、道草。田んぼの中で汗にまみれて雑草と格闘する時間も有意義ですが、こちらはこちらで楽しい数刻でした。
by 2006awasaya | 2010-07-19 00:04 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[126=エダマメ新時代『一粒種』と『四姉妹』]

2010.7.17(土)

エダマメ新時代
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↑豪華4粒鞘のエダマメです。来年用の新商品企画を考えながら選別作業に励んでいます。

 ボクのブログ【真剣!野良仕事】2009.7.2(木)に[108=ツーフィンガーでいただく『一粒種』]を書いてからはや1年が経過。先週の日曜から収穫の最盛期を迎えています。脱穀や選別のお手伝いをして、出荷用には鞘に2粒以上の無傷ものを規格品として出荷し、鞘に汚れがみられたり、1粒ものは規格外品として除けてしまうのです。
 その規格外品をお土産にいただいて帰るのですが、味に差異はまったくないのです。
 なんとも妙な仕分けをするものだなあと、去年は多少憤って、「一人っ子政策の反動で小皇帝に悩まされている中国上海の富裕層向けに、この一粒エダマメだけを厳選し、『一粒種』と命名して売ったら、大いに追加注文を受けるのではないか」と申し上げたのですが、さらに日本国内にも富裕層はたくさんいて、少子化の責任の一端は家庭を顧みずに働いた我々にもあり、我々にもできることをさせてもらいたいと心痛毎晩の善良な方々向けに『四姉妹』とネーミングして売り出せば、さらにビールの出荷量増にも貢献できるのにと、ひそかにひとときの真夏の夜の暗澹たる情熱をたぎらせているのです。
 なお蛇足ながら、『四姉妹』は三姉妹プラスワンのヨンシマイと読むのではなく、獅子奮迅のダイナミックな家庭環境をあらわにする「獅子舞」と発音したいと思います。
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↑上海向けに厳選した1粒鞘のエダマメ「一粒種」です。
by 2006awasaya | 2010-07-18 23:54 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[125=お米の話(6)]

2010.7.12(月)

『お疲れサマー』は夏のご挨拶
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↑まったくお恥ずかしいシーンです。ぬかるみに右前輪をとられ、抜き差しならぬ状態。田んぼのメンバー総出で丸太を持ってきてくれたり、鉄板を拾ってきてくれたり。それらを前輪にかませ、ゆっくりアクセルを踏んでも、空回りするばかり。「だめだ、これ。JAFに助けてもらうしかないよ」と。で、長谷川が加入している保険会社を通じて、レスキューをお願いした。と同時に、田んぼの仲間が、「農道で長谷川さんの車が立ち往生しています。助けてあげてください」と飯島さんに連絡してくれていた。ありがたいことだ。
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↑エダマメ収穫に大忙しのこの時期です。荷台にエダマメを積んだままの4WDで駆けつけてくれた飯島さん。状況を確認し、ロープで長谷川の車と結ぶと、「はい、荷台の隅のこことここにひとりずつ乗っかって。長谷川さん、ハイって言ったら、ゆるーくアクセル、踏んで! ハンドルはそのまま。それじゃあ、いきますよ。ハーイ、アクセル!」 するとまあ、さすが4WD! 空転するだけの前輪が牽引を受けて轍から抜け出せた! 路面がしっかり乾いているところまできて、牽引終了。「忙しいこの時期、ご面倒をおかけしました。ありがとうございました」とお礼を申し上げると、「田んぼでのことは農家に任せてよ」と、余裕の笑顔の飯島さんでした。

 7月11日(日)。この日、田んぼの草取りに好人舎から車で移動。ところが、いつも利用している農道の入り口に軽トラックが駐車していたので、入れない。仕方がなく、別な農道に入ったら、ご覧の通り、ぬかるみにはまり込んでしまい、自らの無知を曝け出してしまった。とほほである。
 いろんなことが起こるものだなあ。これから暑さがますます増す今後はもっと周到に、もっと慎重に。汗だくの自戒ばかりが続く日々だ。
 さて、ボク、眼鏡をかけているので、裸眼の方に比べると眼鏡がある程度ガードしてくれるのです。前回までの草取り作業は、目を保護するためと、こと改めてゴーグルを装着することはありませんでした。
 ところが作業開始前、鷹島さんから、「草丈がだいぶ伸びてきています。長谷川さんは眼鏡をしていますが、ゴーグルをつけるなど、目をつつかれないよう、厳重に注意してください」と注意喚起の声かけをしてくれました。ボク、年齢のせいか、日頃の不節制の故か、視界の一部が欠損する緑内障。屈んで作業をするので、ちょうどイネの葉先が顔に当たる。眼鏡の脇からも葉先が目元をつつく。はやり鷹島さんの注意は優れていた。
 指示を守り、農作業では初めてゴーグルを装着して、田んぼの中へ。
 腰を屈める。ちょうど顔に葉先が当たる。鼻の穴にも刺さることがある。猛烈に痛い。激しいくしゃみも出る。大量の涙。大量の汗。でも、ゴーグルをしていると、目だけはしっかりガードしてくれていることがよくわかる。ああ、安心して作業ができる。ゴーグルをしてよかった。
 ところが、とにかく蒸し暑い。大量に滴ってくる汗でゴーグルの内側はすぐに曇ってしまう。その曇りようがダイビングしているときとよく似ていることに気づく。数年前まで、南房総の岩井袋で水面を漂いながら、夢中になってイワンボ拾いをやっていた時分の記憶が一気に、一瞬にしてよみがえってくる。指先はヒエやオモダカ、クログワイ、セリ、コウキヤガラ、マコモなど「稲の雑草」(我孫子市の岡田農場の「雑草図鑑」のページです。わかりやすい写真が掲載されているので、ブルー文字の「稲の雑草」の文字をクリックすると該当ページが開きます。覗いてみてください)を毟りとり、引き抜いているのですが、曇ったゴーグル越しの視界は水中を漂っているような気分。ただし大きく異なるのは、視界全体の色調が鮮やかなグリーンだってことと、腰が猛烈に痛いこと。
 水中にもぐって見上げる空は、映画館の大きくワイドなスクリーンの向こう側、つまりスクリーンを間にして、客席とは反対側から映画を見るような、天地左右が真逆なシーンが展開されていて、そのスクリーンが各所各所で恣意的に歪んでいるものだから、きらきらと輝くやわらかなマジカルミラーのようなスクリーンを透かし見るよう。なんともシュールな視野。しかも全身の筋肉を弛緩させ脱力して漂っているので、医療用の大型ウオーターベッドの上で寛いでいる、そんな幸福感に満たされるのがダイビング。
 一方、田んぼの中は新緑の稲の海。視界から受けるストレスは、なんともさわやかで不思議な感じなのです。このまま時間が早送りされて秋になり、稲穂が頭を垂れる頃ともなれば、黄金に輝く風景のただ中を漂える訳で、これをこそ、この世の至福と甘受するのがただしい人生の過ごし方なのでしょう。
 ゴーグルの曇りを拭き取るために、腰をさすりつつ、ジワジワとのばして深呼吸。まるで水面から顔を上げ、シュノーケルのマウスピースをはずし、プファーと息継ぎをするそのひとときにも実に似通った安息の気分です。
 田んぼの草取りをしながら、海辺で遊んでいる。ダブルファンタジーとは二重の視覚風景を汗みずくで楽しむ夢心地を指すのかしら。
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↑プファーと息継ぎをするために水面に顔を出し、ゴーグルをはずして曇りを拭う長谷川です。
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↑全身汗みずくの仲間です。あれれ、金子さんの姿が見えませんが、とにかく、お疲れさま。夏は「お疲れサマー」が挨拶言葉ですね。
by 2006awasaya | 2010-07-12 16:06 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[124=この船橋でラベンダー摘みができる!]

2010.7.3(土)

全身を紫色に燻蒸!ここは富良野か?
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↑気分は富良野って感じになりますよ。

 大地を覆うラベンダーというと、前田真三さんの写真を真っ先に思い浮かべます。その写真の実景を見てみたくて富良野に行く方、少なくないですよね。5年前、ボクも家族で北海道ドライブ旅行をしてきましたが、きっかけは富良野のラベンダー畑に行ってみたいという一念からでした。
 そのラベンダー畑がこの船橋にもあるんです。飯島農園の一画に。アロマアーティストの吉本フジ子さんが丹誠込めて育てているハーブ園があるんです。いま、ラベンダーが咲き競っていて、芳香を放っています。しかも、産直の店「味菜畑(あじさいばたけ)☎047-456-2750」に問い合わせると、場所を教えてくれます。しかもですよ、今の時期、1本10円でラベンダー摘みが楽しめるんです。先週50本摘んできました。50本をひと束にすると、僕の親指と中指で丸を作った円周24センチの花束!すごい量です。それが500円。そのうちの2本を車の送風口に刺してあるのですが、車内は北海道です。
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↑実は、今日のお昼、ラベンダー畑の前にあるレストテントでお昼をしていたのです。全身が燻蒸される面持ちでした。ミツバチがラベンダーの蜜を求めて飛び交っていました。じっとその仕事を見ていた感想ですが、ミツバチって、アリよりも数等倍、働き者って感じでした。
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↑アーティチョークも満開でした。この透明感のある紫も一種名状しがたい雰囲気がありますね。トゲに鎧われているところは、やはりアザミそのもの。ごくフツウのアザミも、蕾が食べられるのかしら。あるいは、アーティチョークの根っこも、味噌漬けにすると食べられるのかしら。さらにアザミ科ならばベニバナと同じように「紅餅」状に加工すれば染料成分が取り出せるのかしらん。
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↑これがアーティチョークの蕾。食用にする場合は、上の写真のように、満開になる前の、蕾の時分に収穫するんだそうです。ボク、まだ食べたことありません。いつか食べてみたいです。
by 2006awasaya | 2010-07-04 00:51 | 真剣!野良仕事

【真剣!野良仕事】[123=お米の話(5)]

2010.7.2(金)

除草の顛末

「現代農業」の5月号に「チェーン除草機どんどん進化中」という特集があった。
「無除草剤」稲作を実践中の農家リポートだが、プロのみなさんも、除草には苦労されているのがよくわかる。
 これから我らが無農薬田んぼも除草に追われる日々がすぐそこに迫っているので、結構真剣に、丹念にその特集を読む。「チェーンかあ、工作が大変だなあ」と思う。雪道用のタイヤチェーンは自慢じゃないけど、装着したこともないまま、車のトランクに入れっぱなし。4輪分のチェーンがオレンジ色のboxに入っているのは知ってはいても、開けたことはない。あのチェーンを1本ずつばらすことなんて、ボクにはできないなあと、先を読んでいくと、なんと「竹ぼうき2本で作成」という記事。
 静岡県伊豆市の水口雅彦さんという方の「竹ぼうき除草器」が紹介されている。チェーンに比べて、作業もしやすそう。工作のお時間の延長でできそうな感じ。
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↑「現代農業」に掲載されていた竹ぼうき除草機の記事です。

 そこで、こういう工作的な才に長けた坂本さんに協力してもらおうと、mailを発信。

【2010.6.10】
坂本さまへ
 6月12日(土)は好人舍へお見えになりますか。
 もしよろしかったら、添付の「竹ぼうき除草器」を作りたいので、アドバイスをお願いしようと思いまして。農業専門雑誌ではこの竹ぼうきよりも、雪道用のタイヤチェーンを5mくらい、セットして引きずる方式のチェーン除草機が無農薬米農家ではやっているようです。ただし、工作が大変なこと、引き回す際、結構な力がいることなどが報告されていて、面白いと思いましたが、同じ面白さなら、この竹ぼうきの方が数段安上がりだし、着想的にも上って感じがして、それで作ってみようと思った次第です。
 一昨年のことですが、鷹島さんがデッキ用のモップで畝の間を履いてまわったそうで、それに比べれば、この竹ぼうき除草機、有能だって思いませんか? 当日9:00に、竹ぼうき2本を持参し、工作しようと思います。
 よろしくご指導ください。


 この日、近所の雑貨屋さんで中国製竹箒「政宗」を2本購入。週末、この竹ぼうきを好人舍裏の竹林でばらしてやってみようと、わくわくしていたら、翌日、坂本さんから返信あり。

【2010.6.11】
 ご無沙汰してます。
 田んぼの除草具、たしか現代農業に “チェーン除草”は出ていましたね。
“竹箒”案も面白そう、やってみましょう。
 土曜日は13:00頃まで 時間がとれますので まず試作しましょう。


 このレスポンスのよさって、たまりませんね、気が短くなってきたこの年齢には。
 当日、坂本さんと16号沿いのジョイフルホンダに行き、材料を調達し、取って返して工作開始。
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↑隻眼の伊達な武将の名前「政宗」とネーミングした中国製の竹ぼうきを2本、解体し、ジョイフルホンダで購入してきた角材に並べ、間隔を調整しながらV字型の釘で留めていきます。
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↑仮留めが終わったら角材で挟みます。
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↑ほうき部の長いタイプと短いタイプの2種類を作って、現場で調整しながら、あとでカットする予定です。
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↑「ま、こんなところかな」と坂本さん。これに柄を取り付ければ、プロトタイプの出来上がりです。

 工作途中でボク、用事ができ、「すみません、作業途中で引き上げますが、あとは取っ手の装着、よろしくお願いいたします」と坂本さんにお願いし、引き上げてきた。翌日、mailあり。

【2010.6.13】
 長谷川式(スイーパー方式)除草機の試作が完了しましたのでご報告致します。
 飯島さんのアドバイスも入れて操作部分(ハンドル部分)の取付位置(角度)を変更して今夕、試作しておきました。試運転後、改良点を確認のうえ、改造予定のため、精密仕上げはしておりません。試運転の結果が良好であれば、“長谷川式 非実用新案機”として“現代農業”に投稿、本機を紹介し 一般農家の方に技術供与しましょう。


 ああ、除草がこんなにも待ち遠しいなんて!
 週末が近づくとmailが配信されてきます。
 そうこうしているうちに、除草作業通知のmail。

【2010.6.16】
はじめての米作り参加者の皆様
しばらくぶりです、鷹島です。
5月の田植えから1ヶ月半ぶりの作業の連絡です。
現在の田んぼの状況は、水が少ない状態ではありますが、
生育はまずまずというところです。
草は田んぼ、畦ともにそれなりに生えておりますので、
この土曜日に除草作業を行います。

第4回作業日程その他
・作業内容   草取り、草刈鎌、刈払い機および手作業(長谷川さん提案の道具の試行)
・日時        6月19日(土)9時好人舎集合
・その他     少雨決行ですので、雨具準備および田んぼ用長靴
 作業の進捗状況によっては、6月27日(日)にも草取りを計画したいと思います。
以上


 こうして田んぼの除草、6月19日(土)当日を迎えたのです。
 いやはや、田んぼは大変なことになっていました。坂本さんから「スイーパー式」なんてしゃれた名前をいただいたプロトタイプは、まるっきり歯が立ちませんでした。その大変な状態が次に貼付けた田んぼの写真です。
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↑除草作業開始前の田んぼの状態です。畝と畝の間に草がびっしり。こうなる前に除草作業に着手しなくてはいけなかったんですね。

 田んぼは雑草たちがしっかりと根を下ろし、場所によっては稲を追い越す成長ぶり。こうした状況に対処できる道具は、人間の手をおいて他に考えようはないようです。でも、腰が痛い、太腿がわなわなと震える、背筋も痛い。こうした痛みからの解放を求めて、スイーパー式除草機を作ったはずなのですが、雑草が成長し過ぎで強すぎた。雑草がもっとひ弱な時期に、この除草機で掃いて回ったら、かなりの効果があったはずだと、負け惜しみを漏らしつつ、腰を屈めて、手で雑草を引き抜いた。
 プロトタイプ試運転の報告を待っている坂本さんへの報告は以下のとおりです。

試作機の運転報告
坂本さまへ
 6/19(土)、いさんで試作機を田んぼにて試してきました。やはり、というか、除草効果はほとんど見られませんでした。試作機の構造上の問題点は添付したペーパーを見てください。
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↑改良点をまとめたイラスト

 農道の右側の田んぼは、水が入っていませんでした。畑状態でした。これはわれわれが植えた田んぼも、一枚置いて下にある子ども劇場の田んぼも、その下の鷹島家の田んぼも同様に水が入っていませんでした。
 鷹島さん曰く、「先週は水が入っていたんですが、ご覧の通り、カラカラの田んぼ。水が張ってあれば、多少は除草効果というか、雑草は育たないはずなんですが、水が来ないもんで、この有様です」ということでした。
 農道の左側の田んぼは水こそ5センチほど張っていましたが、こちらもオモダカ、ヒエ、アワに加え、線香花火が繊細に火花を放射するような形状とでも言ったらいいでしょうか、細かい枝というか茎を延ばす水草のような雑草がはびこっており、さらにこれらの水草はしっかりと根を降ろしていて、竹ぼうき除草具ではとても歯も立ちませんでした。この田んぼは、小関さんと秋山さん、長谷川の3名が這いつくばって、なんとか除草しましたが、田んぼの中央から奥に掛けてマウンドになっていて、水面から顔を出し、その部分は雑草の種類がこれまた違い、かなり手強い雑草の繁殖ランドになっていました。田んぼを丁寧に代掻きして、できるだけ水平にならさないと、水位が上下するのは仕方がないとして、絶えず水面から顔を出してしまうと、離れ小島になり、いっそう雑草の繁殖を促してしまうということが、これで少しはわかった気がしました。
 一方、農道の右側、水が入っていない田んぼで、我ら一同、茫然自失の状態でした。
 鷹島さん曰く、「雑草の種が昨年の秋にもうすでにこぼれてしまっていたんだと思うんです。今年の春先に雑草に火をつけて燃やしたので、それでよしと思ったのが間違いだったんじゃないかと。実はすでに雑草の種は土の中に入ってしまっていたんですね」と。
 今年初めての田んぼ経験で、ご本人は指示されるままに体を動かしているだけですとおっしゃる阿川さんも、「実はどれが稲で、どれが雑草かの区別がつかないんで困りました。考えてみれば、数株は稲を引き抜いてしまっていたと思います」と、したたる汗を拭いもせずにおっしゃっていました。
 この日のメンバー全員の、がんばり過ぎを危惧したのかもしれません。鷹島さんから、「本日はこれまでとします。日を改めて連絡を入れますから、ご参加ください。ここで一言注意しておきます。一人でがんばらないでください。もしものことがあったとき、一人はとても危険です。どうしても除草作業を続けたいという方は、どうか仲間を募って複数集まった時点で作業をしてください」と、念を押してこの日は散会。

【2010.6.22】
鷹島です。19日は、暑い中の作業大変お疲れさまでした。きつい作業だったのですが、田んぼの中の草は、まだ取り残しがありますので、今週末も実施したいと思います。
6月26日(土)、27日(日)のどちらか1日でかまいませんので、参加可能日をご連絡願います。
ちなみに鷹島は、26日には別イベントがあるため、参加できません。

作業予定
日時:6月26日(土)、27日(日)9時〜
   終了時刻は、疲れますので体力見合いで適宜決めます。
作業:田んぼの中の草取り、ほか

田んぼの状況(6月21日15時)
上の5aには水が入りましたが、
下の10aは入れてはいますが、未だ
大部分乾いた状態です。


 阿川、秋山、猪股、小関、長谷川は6月26日組で除草作業をしてきました。その模様は、以下の写真のとおりです。

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↑さわやかな風を感じつつ、草取りを楽しむ阿川さん。
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↑疲れたと、決してネをあげずに作業に取り組むのが小関さん。
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↑余裕の笑顔を浮かべる秋山さん。
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↑除草作業を済ませた田んぼ。作業前と見比べると、一目瞭然。畝と畝の間が透けて見えてるでしょ。
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↑疲れきった肉体を支えきれず、ヒザだけが笑っているこの日のメンバー。

【飯島さんからの伝言】
 昨日はお疲れ様でした。農家が集まる会議があり、終わっての懇親会で現代農業のチェーン除草機が話題になりました。田んぼに水が入って、とろとろ状態でないと、効力はむずかしい。なんといっても鎖だと、使っている人の話を聞きました。来年はきっと。
by 2006awasaya | 2010-07-03 00:36 | 真剣!野良仕事